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2.捕らえられた竜人
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グレイが牢獄に行くと入口からすでに血の匂いがした。
コウモリ魔族のグレイは血の匂いを嗅ぎ分ける事が得意で、すぐに竜人の血だと分かった。
「うわぁー、すごく血の匂いがするなぁ。
まだ生きてるのかな。」
血の匂いがする牢屋の前に行くと両手足と胴体に大きな鎖で縛られた傷だらけの竜人がいた。
白に近い水色をした長い髪は血と泥でボサボサに固まり、筋肉がしっかり付いたガタイのいい体には無数の大きな傷がありポタポタと血が流れている。
気を失っているのか下を向いていて表情は分からない。
「なあ、あんた生きてるか?
俺の名前はグレイ。コウモリ魔族なんだ。
今日は俺が看守だからよろしくな。」
とりあえず話しかけてみたが、竜人の反応はない。
心配になったグレイは牢の鍵を開け、中に入った。
背丈はルーフと同じくらいだろうか。
かなり迫力があってかっこいい。
グレイは恐る恐る近づきながらも胸の高鳴りを感じながら、
竜人の口元に手を伸ばした。
うん、息はしてるな。
「良かった。まだ生きてるみたいだね。
俺の看守中にお前が死んだらルーフにおこられるから頑張って生きてくれよな。
ところで、すごい傷だけど痛くねぇの?」
グレイが竜人の腕の傷を触ろうすると、竜人の腕が僅かに動いた。
「…私に触るな。」
さっきまで下を向いていた竜人は、いつのまにか顔を上げ、真っ青な瞳でグレイを見下ろしていた。
竜人の威圧に一瞬怯んだグレイだったが、相手は鎖に繋がれた瀕死の竜人。
なにより竜人の澄んだ青い瞳に魅せられたグレイは、無意識に竜人の頬に手を触れた。
「…すごく綺麗な瞳だ。」
グレイがそう言うと、竜人は目を見開き思い切りグレイの手に噛み付いた。
「いたっ!!」
グレイは手を引いた勢いで尻もちをついた。
噛まれた手からは血が流れ出す。
「なにすんだよ!痛いじゃん!!」
グレイは泣きそうになりながら竜人を睨みつけたが、竜人はまた下を向き目を閉じた。
「…え?ねぇ、大丈夫?
もしかして死んじゃった?」
グレイは再び竜人に近づき頬を触ったが、今度は何の反応もなく竜人はそのまま動かなくなってしまった。
手を首筋に当てるとわずかに脈はある。
ルーフはなにもしなくていいって言ってたけど、このままだと死んじゃうよな。
…手当てぐらいしてもいいよね?
竜人は明らかに敵意のある目をしていたが、グレイはもう一度青いの瞳を見たいと思いながら優しく竜人の頬を撫でた。
コウモリ魔族のグレイは血の匂いを嗅ぎ分ける事が得意で、すぐに竜人の血だと分かった。
「うわぁー、すごく血の匂いがするなぁ。
まだ生きてるのかな。」
血の匂いがする牢屋の前に行くと両手足と胴体に大きな鎖で縛られた傷だらけの竜人がいた。
白に近い水色をした長い髪は血と泥でボサボサに固まり、筋肉がしっかり付いたガタイのいい体には無数の大きな傷がありポタポタと血が流れている。
気を失っているのか下を向いていて表情は分からない。
「なあ、あんた生きてるか?
俺の名前はグレイ。コウモリ魔族なんだ。
今日は俺が看守だからよろしくな。」
とりあえず話しかけてみたが、竜人の反応はない。
心配になったグレイは牢の鍵を開け、中に入った。
背丈はルーフと同じくらいだろうか。
かなり迫力があってかっこいい。
グレイは恐る恐る近づきながらも胸の高鳴りを感じながら、
竜人の口元に手を伸ばした。
うん、息はしてるな。
「良かった。まだ生きてるみたいだね。
俺の看守中にお前が死んだらルーフにおこられるから頑張って生きてくれよな。
ところで、すごい傷だけど痛くねぇの?」
グレイが竜人の腕の傷を触ろうすると、竜人の腕が僅かに動いた。
「…私に触るな。」
さっきまで下を向いていた竜人は、いつのまにか顔を上げ、真っ青な瞳でグレイを見下ろしていた。
竜人の威圧に一瞬怯んだグレイだったが、相手は鎖に繋がれた瀕死の竜人。
なにより竜人の澄んだ青い瞳に魅せられたグレイは、無意識に竜人の頬に手を触れた。
「…すごく綺麗な瞳だ。」
グレイがそう言うと、竜人は目を見開き思い切りグレイの手に噛み付いた。
「いたっ!!」
グレイは手を引いた勢いで尻もちをついた。
噛まれた手からは血が流れ出す。
「なにすんだよ!痛いじゃん!!」
グレイは泣きそうになりながら竜人を睨みつけたが、竜人はまた下を向き目を閉じた。
「…え?ねぇ、大丈夫?
もしかして死んじゃった?」
グレイは再び竜人に近づき頬を触ったが、今度は何の反応もなく竜人はそのまま動かなくなってしまった。
手を首筋に当てるとわずかに脈はある。
ルーフはなにもしなくていいって言ってたけど、このままだと死んじゃうよな。
…手当てぐらいしてもいいよね?
竜人は明らかに敵意のある目をしていたが、グレイはもう一度青いの瞳を見たいと思いながら優しく竜人の頬を撫でた。
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