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オナニー愛好家が肉ディルドを手に入れるまで

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 その後、何とか頭を上げさせた古町さんと今、全裸のフルチンのままベッドの上で膝を付き合わせている訳だが。

「あの、誘ったのは俺の方ですし、突っ込んで欲しいって言ったのも俺なんで、古町さんが謝る事無いですし、俺の方こそすみませんでした。そしてありがとうございます」

 ケツに突っ込んでくれて。と言うと色々とアレなので、こそは敢えて口には出さずに感謝を伝える。

「僕…頭に血が昇ると……どうしても、粗暴になると言うか……なので、不快な思いをさせてしまっていたら……申し訳ないと」

「あれって、頭に血が昇ってたんですか? それより、全然粗暴とかじゃなかったですよ! むしろ雄みが増すというか、男の色気というか。まぁ、急に雰囲気変わったんでビックリはしましたけど、不快だとか全然思いませんでしたし、僕は好きですよ? ああいう古町さんも」
「す……すき…」

 顔をボワワーっと真っ赤にした古町さんが両手で顔を覆って俯く。
 本当にこの人、この挙動不審な方が本来のキャラっぽいよな。
顔を覆って蹲る古町さんにどうすれば良いのか分からず、取り合えずの会話で思った事を口に出す。

「そ、そういえば古町さん、凄い慣れてましたよね。こういうの経験豊富なんですか?」
「……若気の至りで…」
「え? 男の相手も?」
「若気の至りで……少々…」

 若気の至りってスゲェなぁっ!!
 この挙動不審で対人関係不得意、みたいな人にどんな経緯があればそんなテクニックが身に付くほどの経験が出来るんだ!!
 くそう! 羨ましい!! 
 でも、分かってる。良く見れば顔良いもんね、優しいし。その気になれば男も女も引く手あまたなんだろうな。
 だって、あれだけ責め馴れてるって事は相当に遊んでたはずだ。だって的確に感じるトコを押さえて来るし、俺がどう弄られると感じるか、とか察する能力半端なかったから。

 この摩訶不思議な人に興味が湧いた俺がアレコレ頭の中で考えていると、最中に古町さんに言われた言葉で違和感を覚えた事を思い出した。

「あれ? そう言えば…なんで、俺が乳首とチンコの二点責め好きって知ってたんですか? それに、声も、いつもより出てるって……他にも……あれ?……経験豊富だと、そこまで経験則で分かる……もんじゃ、ない、ですよね‥‥…」

 また、思った事をそのまま口に出すと、古町さんがあからさまにビクッと肩を跳ねさせ震えはじめた。
 普段から思った事をそのまま人に伝えてしまいがちな俺だが、古町さんの反応を見て今回のはヤバい失言だったかも知れないと、言葉尻がドンドン弱くなる。

「もしかして……」
「すっ!すいません! いつも廣邊君の致している声を聞いていました!!!」
「やっぱり―――――っ!」
「わわ、わざとじゃ無いんです! たまたま、聞こえて来てて……あの、その……少しだけ! 少しだけで、あの、ごっごめんなさいいいい」

「いや―――っ!!」

 怖いが目を反らせる問題では無いと恐る恐る話を聞くと、テレビを付ければ聞こえない程度に俺の喘ぎ声が微かに聞こえていたらしい。が、それって結構聞こえていないか?
 俺が喘ぎながら口走った事をしっかり拾える位なんだから、夜の睡眠時にとんでもない騒音問題じゃないか!!

「大変お聞き苦しい物を……本当に申し訳ございませんでした」

 深々と古町さんに向けて頭を下げ土下座をする。全裸で。
 俺はかなりの頻度でオナニーをしている。それこそほぼ毎日と言ってもいい。しかも、ここに引っ越して来てからは一人暮らしという自由と解放感もありヤリまくりだ。
 とんでもない生き恥を見ず知らずのお隣さんに晒して、ご迷惑をお掛けしていたとは……
 穴があったら入りたい。そんな勢いでベッドのシーツに頭を擦り付ける俺の頭上から焦ったような古町さんの声がかかる。

「あ、あの、迷惑じゃ……あの、僕も、分かってて聞いちゃって、た時も……あって‥‥…で、でもあの、人が……来られているのが分かれば、聞かない様に……しては、いて……あっ、でも! ご友人達と騒いでいる声とかは聞こえなかったんですよ!? た、多分ですけど、あの……エッチな声とかは……ベッドが、僕の部屋側にあるからかと……だ、だからですね、僕は全然あの、困ってなくてですね……BGM的な、感じに……えっと……あの、ヤッてるなーって思ってただけで、その……そう、楽しそうだなって……いや、そうじゃなくって……えっと、いっ、色んな方がいらっしゃってたんで、そういう事がお好きなんだろうなぁ……とは……あっいや、違って、えっと…………僕は何を言っているのでしょうか」

 本当に古町さんは何を言っているのでしょうか。
 俺も混乱している中、古町さんの話は半分も頭に入って来ない。

「廣邊君、あの、本当に僕は聞こえてくる声を迷惑だなんて思ってなくって、むしろ、あの、可愛い声だなって興味があって。ご挨拶程度でしか接点が無かったので、ど、どんな子なのかと気になっていたんです……ずっと。今日、部屋から閉め出された、こんな僕にも良くして下さって、とても嬉しくて。しかも、こ、こんなエッチまで……僕、絶対途中で強引だったと思います。それなのに…感謝こそすれ??」

 古町さんが何やら力説してくれているが。つまり、これは俺のオナニー好きを理解した上で大目に見て貰えるって事でいいんだろうか?
 そういう事だよな? だって俺にチンコ貸してくれた位だもんな。
 気持ち良かったって言ってたし、振り返ると古町さんも楽しそうだったし。
 これは、もしかして俺のケツオナ人生最大のチャンス到来なんじゃないのか!?

 正直な所、今日の古町さんのチンコが良すぎて今までのバイブでは、もう満足出来る気がしない。
 兎に角、後で大きいサイズのバイブはポチるつもりだが、あの奥をガンガン突かれる感覚は、きっとバイブでは得られる事はないと確信している。
 一度知ってしまった快感を得られないと言うのは、俺のオナニー人生にとって最大の損失だ。
 これから先、古町さんの様に心良くチンコを貸してくれる人が都合よく現れるとも限らないこの状況で! 俺のオナニー好きに理解を示してくれた古町さんというチンコを、俺は手放したくはない!!

「古町さん! 古町さんは…俺の事、理解してくれるんですか?」
「はっはい!勿論です!!」
「俺、中学の頃からずっと気持ち良い事が大好きで、エッチな事ばっかやって来てて。もうこれ、習慣みたいな感じなんですよね。大学受かって一人暮らし始めて、解放感にタガが外れちゃって」

 俺の話をジッと聞いてくれる古町さんの両手を膝からすくい上げて握り締める。その際、太腿の間に乗った古町さんのLサイズチンコをシッカリ目に映す事は忘れない。
 何度見ても良いチンコ。このチンコの為なら土下座だって厭わない、

「もう夜中とかに見境なく致しません。もし、するにしても時間と音を考慮します。友人達が夜来るのも控えます。騒音になるような事はせず、夜は静かに過ごします。なので……お願いします! 俺の肉ディルドになって下さい!!!!」
「肉ディルドってなんですかーっ!!」
「俺の事は肉壺だと思ってくれて良いので! お願いします!」
「に、にくつぼ……廣邊君、なんて事を言ってるんですか! ご自分の事をもっと大事にして下さい!!」
「ダメですか? 今日、凄く気持ち良かったんです。今までで一番気持ち良かった。古町さんも気持ち良かったなら良いじゃないですか。それってwin-winの関係じゃないです? 肉壺って表現がダメなら生オナホ? 何でも良いんでお願いします!!」

 秘儀、都合の悪い言葉は聞こえないフリ。

 この数時間の短い付き合いの中で古町さんが押しに弱いのは分かっている。握り締めた手はそのままに、俺の本気を分かって貰おうと至近距離で目を合わせ、押しに押しまくる。

「な、ま、オナホ……わ、わ、分かりました!分かりましたから!! か、か、か、か、顔がちかっ、近いです!」
「本当ですか!? いいんですか!? ありがとうございます!!」

 古町さんが真っ赤にした顔を反らしながら承諾の言葉を吐く。
 いよっしゃ――――!!!! と前言撤回される前にスマホを取り出し連絡先の交換をする。

「廣邊君が言う所の……肉ディルドって何人いるんですか?」
「ん? 古町さんが初めての肉ディルドですよ? そんな事より、週末っていつも空いてますか? 週一位でチンコ貸して欲しいんですけど、どうですか? 用事がある時とかは全然断ってくれていいんで」
「じゃぁ……他の奴等は肉ディルドじゃなくて、なんなんだよ…………」
「はい? 何か言いました?」

 スマホを握り締めガックリと項垂れる古町さんの呟きを上手く聞き取れず聞き返したが、古町さんは「何でもないです」とかぶりを振るだけだった。




 こうして大学生活が始まって数ヶ月。
 俺は遂に念願の肉ディルドを手に入れたのだ。
 そして、俺は今日もエロ動画を見ては新しいオナニーとエロの研究に勤しむ。

「この男優、めっちゃ美味そうにチンコしゃぶってるけど、美味いんかな?‥‥………古町さーん、チンコ貸してくーださーい」

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