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3章
78話
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翌日早速ネイガー学長が音頭を取り、校舎の一室でリバーウッドの代表者を集めて話し合いがはじまった。
集まった代表者の各々は昔からの知り合いを始め、最近ソルトロックにきた商人や職人の棟梁もいた。
リバーウッドの街の規模はこの2年間でさらに大きくなり、商人ギルドが言うにはモハべ共和国内で2番目の規模になっている。
物流の中心地でありモンスターの脅威も少なく食糧事情も安定、最近では教育機関も出来始め更なる発展が見込まれる。
そしてこの発展の一端に一郎が傭兵ギルドから受けた依頼が関係してくる。
ソルトロックから戻ってきた一朗は新人傭兵の指導を行った。
といっても一朗は接近戦は専門外な為、始めに装備の拡充と基本的な少数単位の戦術を教えていった。
装備の種類はシルバークラス傭兵の装備を参考にし、非常食と体力回復ポーションそしてそこにイオウダケの煙玉を加えた。
その理由としてはリバーウッド周辺に出現するゴブリンやフォレストウルフなどの動物系のモンスターに幅広く有効であり、新米の傭兵の依頼には力強い武器になるからである。
戦術は次の3つである。
1 役割(前衛、中衛、後衛)を決める事
2 リーダーを決め他の者は指示に従う事
3 索敵を常に怠らない事
次に己の戦力と相手の戦力を把握することの重要性を教える。
そして戦力差は地形や攻撃の手段を工夫することで戦果が変わることも教えた。
一郎は幻影の杖を用いてわかりやすく説明したつもりだったが新人の傭兵達は理解度はいまいちだった。
参加した中には読み書きが出来ない者もいた為、実際に体験してもらうことにした。
一郎は次の指導からリバーウッドの外で召喚したアンデッド相手に模擬戦をおこなった。
さまざまなパターンの模擬戦を行い新米の傭兵達は戦闘のノウハウを体で覚えてもらう。
模擬戦が終わった後に反省会を行い次に繋げる。
指導を受けた傭兵達は短い期間に成果を上げていった。
成果が出てきて一郎の指導の評判を聞いた傭兵達が一郎に相談に来るようになる。
しかし一人で教えるのは限界がある。
そこで傭兵ギルドがリバーウッドの森の入り口付近の土地を整地し訓練場を作り定期的勉強会を開いたのが学校設立のはじまりであった。
ネイガー学長が初めに挨拶し、その後ジャンヌのセントロイスの現状をみんなに話してもらった。
ジャンヌはセントロイス王国の異常とも言える内政政策やそこでくらす国民の悲惨な生活を伝える。
代表者の中にはセントロイス王国から避難してきた人もいた様で共感を得ている様だ。
次に一郎が今回の依頼遂行の為の大まかな計画と協力内容を伝える。
計画はセントロイス王国とモハべ共和国の間に新しく国を立ち上げることである。
協力内容は物資と人材の提供で見返りは新しい国で活動する場所と権利、そしてその国で生産された資源の優先販売である。
セントロイス王国は相変わらずモンスターの勢力が幅を利かせておりまだまだ手つかずの土地場所も多い。
それは手付かずの資源の宝庫を意味する。
真っ先に賛同したのは昔から何かと馴染みのある「エクスプロ」のジョーンズであった。
「旦那。あっしらも一枚噛ませてもらいますぜ。
未開の地にはまだまだ未知の遺跡があるかもしれません。
その拠点づくりなら喜んで参加させていただきますぜ」
次に商人ギルドで長が手をあげる。
「いいですねぇ。私達も支援させていただきます。
商売相手と取り扱う商品が多くなればこちらの商人ギルドのさらなる繁栄も間違いありませんのでねぇ」
そして意外にもジェノサイドのシウバも手をあげる。
「セントロイスの協会と貴族どもは罪無き市民を虐殺してるらしいじゃねぇか!
許せねぇ俺らが蹴散らしてくれる」
見た目に反して正義感に溢れた男である。
そして同居人のアルビーも手をあげる。
「妾も参加しますわ。夫を支えるのが妻の役目ですから」
まだ正式に結婚してはいないがまぁいいだろ。
内政やら住民の心のケアならアルビーに任せて自分は外敵に専念できるのは好都合である。
その後も次々と協力者が手を挙げリバーウッド全体で支援することになった。
隣国の悲惨な状況に救いの手を差し伸べてくれるリバーウッドの人々に感謝である。
「ということでリバーウッドの総意としてジャンヌが作った国を全力で支援する方向で依頼を受けたいと思いま
す」
「いっそ一郎が国王になったらどうだい?」
ネイガー学長がとんでもないことを発言する。
「それだと侵略戦争になるのでセントロスからきた国民も納得いかないかもしれません。
その点ジャンヌさんはセントロイスで生まれ育ちで、人種差別をしていない領主のご息女です。
国民を解放する為に国を立ち上げたとなれば国民の信頼も勝とれるでしょう」
一郎は自分自身が王になれる器でもなければ誰かを引き付ける様なカリスマ性がないことも重々承知であった。
良くて参謀。正直なところ黒幕辺りが丁度いい。
今回の依頼を受けた表向きはジャンヌに国を立ち上げさせてセントロイス王国の国民を虐殺から救う目的がある。
裏の目的は再びセントロイス王国がモハべ共和国に攻めさせない緩衝地帯を作ることができる。
そして何時ぞやの個人的な復讐も含まれている為あまり褒められたものではない。
今回の依頼はある意味一郎にとっては好都合であった。
集まった代表者の各々は昔からの知り合いを始め、最近ソルトロックにきた商人や職人の棟梁もいた。
リバーウッドの街の規模はこの2年間でさらに大きくなり、商人ギルドが言うにはモハべ共和国内で2番目の規模になっている。
物流の中心地でありモンスターの脅威も少なく食糧事情も安定、最近では教育機関も出来始め更なる発展が見込まれる。
そしてこの発展の一端に一郎が傭兵ギルドから受けた依頼が関係してくる。
ソルトロックから戻ってきた一朗は新人傭兵の指導を行った。
といっても一朗は接近戦は専門外な為、始めに装備の拡充と基本的な少数単位の戦術を教えていった。
装備の種類はシルバークラス傭兵の装備を参考にし、非常食と体力回復ポーションそしてそこにイオウダケの煙玉を加えた。
その理由としてはリバーウッド周辺に出現するゴブリンやフォレストウルフなどの動物系のモンスターに幅広く有効であり、新米の傭兵の依頼には力強い武器になるからである。
戦術は次の3つである。
1 役割(前衛、中衛、後衛)を決める事
2 リーダーを決め他の者は指示に従う事
3 索敵を常に怠らない事
次に己の戦力と相手の戦力を把握することの重要性を教える。
そして戦力差は地形や攻撃の手段を工夫することで戦果が変わることも教えた。
一郎は幻影の杖を用いてわかりやすく説明したつもりだったが新人の傭兵達は理解度はいまいちだった。
参加した中には読み書きが出来ない者もいた為、実際に体験してもらうことにした。
一郎は次の指導からリバーウッドの外で召喚したアンデッド相手に模擬戦をおこなった。
さまざまなパターンの模擬戦を行い新米の傭兵達は戦闘のノウハウを体で覚えてもらう。
模擬戦が終わった後に反省会を行い次に繋げる。
指導を受けた傭兵達は短い期間に成果を上げていった。
成果が出てきて一郎の指導の評判を聞いた傭兵達が一郎に相談に来るようになる。
しかし一人で教えるのは限界がある。
そこで傭兵ギルドがリバーウッドの森の入り口付近の土地を整地し訓練場を作り定期的勉強会を開いたのが学校設立のはじまりであった。
ネイガー学長が初めに挨拶し、その後ジャンヌのセントロイスの現状をみんなに話してもらった。
ジャンヌはセントロイス王国の異常とも言える内政政策やそこでくらす国民の悲惨な生活を伝える。
代表者の中にはセントロイス王国から避難してきた人もいた様で共感を得ている様だ。
次に一郎が今回の依頼遂行の為の大まかな計画と協力内容を伝える。
計画はセントロイス王国とモハべ共和国の間に新しく国を立ち上げることである。
協力内容は物資と人材の提供で見返りは新しい国で活動する場所と権利、そしてその国で生産された資源の優先販売である。
セントロイス王国は相変わらずモンスターの勢力が幅を利かせておりまだまだ手つかずの土地場所も多い。
それは手付かずの資源の宝庫を意味する。
真っ先に賛同したのは昔から何かと馴染みのある「エクスプロ」のジョーンズであった。
「旦那。あっしらも一枚噛ませてもらいますぜ。
未開の地にはまだまだ未知の遺跡があるかもしれません。
その拠点づくりなら喜んで参加させていただきますぜ」
次に商人ギルドで長が手をあげる。
「いいですねぇ。私達も支援させていただきます。
商売相手と取り扱う商品が多くなればこちらの商人ギルドのさらなる繁栄も間違いありませんのでねぇ」
そして意外にもジェノサイドのシウバも手をあげる。
「セントロイスの協会と貴族どもは罪無き市民を虐殺してるらしいじゃねぇか!
許せねぇ俺らが蹴散らしてくれる」
見た目に反して正義感に溢れた男である。
そして同居人のアルビーも手をあげる。
「妾も参加しますわ。夫を支えるのが妻の役目ですから」
まだ正式に結婚してはいないがまぁいいだろ。
内政やら住民の心のケアならアルビーに任せて自分は外敵に専念できるのは好都合である。
その後も次々と協力者が手を挙げリバーウッド全体で支援することになった。
隣国の悲惨な状況に救いの手を差し伸べてくれるリバーウッドの人々に感謝である。
「ということでリバーウッドの総意としてジャンヌが作った国を全力で支援する方向で依頼を受けたいと思いま
す」
「いっそ一郎が国王になったらどうだい?」
ネイガー学長がとんでもないことを発言する。
「それだと侵略戦争になるのでセントロスからきた国民も納得いかないかもしれません。
その点ジャンヌさんはセントロイスで生まれ育ちで、人種差別をしていない領主のご息女です。
国民を解放する為に国を立ち上げたとなれば国民の信頼も勝とれるでしょう」
一郎は自分自身が王になれる器でもなければ誰かを引き付ける様なカリスマ性がないことも重々承知であった。
良くて参謀。正直なところ黒幕辺りが丁度いい。
今回の依頼を受けた表向きはジャンヌに国を立ち上げさせてセントロイス王国の国民を虐殺から救う目的がある。
裏の目的は再びセントロイス王国がモハべ共和国に攻めさせない緩衝地帯を作ることができる。
そして何時ぞやの個人的な復讐も含まれている為あまり褒められたものではない。
今回の依頼はある意味一郎にとっては好都合であった。
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