骸の王~異世界勇者召喚に巻き込まれました。骸を使ってしたたかに生きていきます。

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2章

37話

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村長から依頼を受けた一郎は早速今回受けた依頼のメンバーと相談をする。

今回の護衛対象は約300人依頼を受けているのは一郎とマホガニー率いるラミア隊30人とリバーウッドに移住した傭兵20名からなるの計51名である。

彼らは一郎が開いていた戦術教室に参加し戦術の理解が深い。

マホガニー率いるラミア隊は隠密と索敵に秀でており一郎の索敵能力を凌駕する。

また傭兵20人は行商人の護衛を専門としている傭兵隊「ブラックキャット」であり、今回の依頼ではその能力を発揮してくれるだろう。

今回の移動はリバーウッドから普通に街道を歩くと2週間、馬車使っても1週間かかる距離である。

護衛は神経を使う仕事なので一郎一人では負担が大きい。

ネイガー村長もその辺を考慮して依頼するメンバーを選んだのかもしれない。

ブラックキャットのリーダー「ヤマト」が口を開く。

「我々のチームでは最大人数50人までしか護衛をしたことがない。
運送用の馬車も2台しか所有していないので数回に分けて村人を引っ越しした方が安全ですね」

マホガニーがそれに反論する。

「そんなことしていてが残された村人が被害にあったら大変だ荷物は最低限にして引っ越しは一度で行った方がいいだろう」

今回の問題は移動手段と猶予の問題である。

普通ならばヤマトの言う通り数回に分けて長い期間をかけて移動するべきなのだがいつ山が噴火するかわからない状況ではなるべく早く移動したほうがいい。

最速は住民に最小限の持ち物で移動してもらった方が良いだろう。

しかしそれでは移動先で生活することができなくなる。

村周辺の環境がさらに悪化さすることが予想され早急な引っ越しが要求される。

村人の引越しが暗礁に乗り上げるかと思われたが、一郎の奇抜な案で一気に好転する。

護衛計画が決まり早速一郎は大量の食料を買い込み一人依頼の村に向かって移動する。

マホガニーとブラックキャット護送隊は後から村に到着する予定である。

一郎はブラッドスケルトンに担がせたソファーに乗り依頼の村に向けて昼夜問わずの移動を開始する。

今回はモンスターの集団と間違えられないようにモハべ共和国の旗をブラッドスケルトンに持たせておいた。

今回は道のり途中の村や町はあるが立ち寄らずそのまま突き進む。

多くの人が一郎の移動スタイルに二度見したのは言うまでもない。

本来ならば馬車でも1週間かかるところ一郎は3日間で依頼の村まで到着した。

依頼の村は山の中にあり所々に炉があるせい煙が何本も立ち上る。

それとは別に山の頂上付近には黒い煙の様なものが立ち上っていた。

村に到着した一郎は早速依頼主に会いに行く。

「リバーウッドから護衛の依頼を受けた一郎と申します。この村の村長さんと話をしたいのですが………」

門番に案内してもらった村長宅で待っているとしばらくして、

筋肉脈絡としたボディービルダー顔負けのドワーフがやってきた。

「おぉリバーウッドからの傭兵さんかよくやってきたな。わしの名前はバンナムじゃ今回はよろしく頼む」

「こちらこそよろしくお願いします」

村長から話を聞く鍛治などに従事している為筋力は優れているのだが、道のりの遠いことや戦闘経験が少ないことから今回は依頼をした様だ。

一郎は引っ越しするに当たりいくつかのお願い事をする。するそれは引っ越しに使う荷馬車の作成である。

今回の引っ越しでなるべく荷物を持っていける様にする為の策であった。

「しかし荷馬車を作るのは良いとして馬はどうする。わしらは職人一筋で馬なんか持っとらんぞそれに材料も足りん」

「ご安心を村長引き手はこちらで用意できますので安心してください木材は村の建物を解体すればそれなりに集まると思いますのでよろしくお願いします。」

「なるほど、確かに引っ越した後の家なんぞモンスターの住処になるだけじゃから……」

その後ラミアとブラックキャットの傭兵隊がくる四日間の間に村民お陰で荷馬車が20台そしてその中には家財道具がうず高く積まれていた。
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