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1章

22話

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3日後の間に一郎はラミア御一行を案内する準備を行う。

川を渡る為の手段 その後の村の案内する場所と順番など様々である。

一郎もこの村に拠点を移してしばらく経つが日夜村の拡張に精を出していた為、普段自分が利用しているところしかわからない。

村の人に聞きながら案内の場所を考える。

川の渡る手段はレウスに相談したところ案内当日にイカダを用意してくれれば、
リザードマン総出で引っ張ってくれるとのことで解決した。

イカダ作りは木材と手間代をフィートに多めに払い、急ピッチでイカダを作ってもらう。

次に村の案内なのだが前半は施設の案内後半は村長の家でくつろいで夕方から宴会で行こうと思う。翌日お土産持たせておけば多分好印象で終わるであろう。

今回の案内はラミア族との友好関係を作り村のさらなる発展の狙いである。

日本にいた頃、営業の同僚から聞いた接待の方法を思い出しながら、準備を行う。

準備の期間があっという間に過ぎ、ラミア達の案内の日である。

視察員は前回のマホガニー含めた小隊と1人加えた6人である。長髪の白髪をなびかせ、肌も鱗も陶器のように白く瞳はルビイーのように赤い女性だった。

首や腕に装飾品で飾り、周りのラミア達も十分綺麗なのだが、その女性は神々しさを感じるほどの他を圧倒していた。

一郎とともに随伴していたリザードマンの視線もその女性に釘付けであった。

視線を独り占めしている女性は気を良くしたのか微笑みながら話し出す。

「一郎さんお迎えありがとうございます。私はラミア族の族長スノウ・アルビーと言います。気軽にアルビーと呼んでください。本日はリバーウッド村の案内宜しくお願いします」

まさか族長自ら視察に来るとは・・・予想外の事態ではあるが自分はできることをするまでである。

「初めまして。本日案内をさせていただきます。鈴木 一郎と申します。本日はゆっくりと見学していってください」

はやなる鼓動を抑えながら一郎は案内を始める。

まず初めにリザードマン総出で一郎一同でイカダで川を渡り、その後村の案内である。

「へぇやっぱり近くで見ると頑丈そうな壁だね」

マホガニーさんが感心して話す。

「腕のいい棟梁に指導していただいてるので野生のモンスターならこれだけで防げますね」

一郎が来た時にはなかった外壁は棟梁の指導のもと土の土台にと木の組の壁を作成し壁の上に見張り立てるようにしてある。

一同を村の中に案内するとラミアの族長アルビーの質問ぜめが始まる。

畑やリザードマンの居住区を始め仕切りに村人の男性を見かけては「あの男は未婚か?」と仕切りに質問して来た。

村の子供が駆け寄って来たときも「10年後が楽しみねツバつけとこうかしら?」と、問題発言が多い。

初めてあった時の印象がだいぶ崩れて来たが、話しやすくなったような気がする。

一通り見てから村長の家に向かう。

村長の家で休んでもらい自分は宴会の準備を行おうとした時、アルビー族長が宣言した。

「私この村に移住します!」

「はい?」

「私達ラミア族に友好的かつ男性の多い村は私達種族にとって天国です。幸い村の移住スペースもありますので村の一員として加えてください!」

どうやらラミアの種族はほとんど女性しか生まれず、常に婿不足。今の集落は男性がいなくなり存続の危機にあったらしい。

今回族長自ら来たのも婿探しの一環だったとのことである。

こうしてこの後の宴はラミア族受け入れの歓迎会に早変わりした。
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