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しおりを挟むとてもこのままでは眠れない。
シオンは頷きかけ、しかし暫くして首を振った。
「·····そんな顔してるのに、ダメなんすか?」
どんな顔をしてるって言うんだろう。
「違·····」
心臓がうるさい。
じんわりと汗が浮かぶ。
「おくの、いつもの、ところ·····」
彼が自分を酷く弄り回して、泣きよがる様子を見て愉しむ時。
一番弱くて気持ち良い最奥を、気がおかしくなるほど嬲る場所。
そこが疼いてたまらない。
また狂いそうなくらい虐められて、酷くされるのは嫌だ。シオンは溶かすように囁いた。
「優しく、してほし·····」
言い終わる前に、さっきより少し窄んだ孔へ圧力が加わる。
「へ·····───あ·····っ♡」
挿入されてゆく雄が、下半身へ鈍い媚薬を轟かせる。
やがて苦しい所に到達した亀頭がそのさらに奥の狭いところを突き破った。
震え上がった腰は両手で引き寄せられた。
「ぁ····~~~っ♡♡」
両足の先をピンと伸ばして快楽を甘受する。
彼は、何度も耳元で名前を囁いた。
その度ゾクゾクした振動が体を駆け巡る。
達すると、仰け反った体を押さえつけられ、舐めるように肉壁を嬲られ続ける。
「はぁ·····ぁ·····ん·····っ」
なぜ自分を愶かす相手と繋がって、快楽を追っているんだろう。
今、まさに愛でられることに安らぎを感じていた。
「·····あ·····っ·····きもちい·····」
無意識のうちに鼻にかかった声が漏れる。
淫らな影が伸びる静夜。
疑問は、ほうけた意識の片隅へ消えていった。
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