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〖149〗無言の侵攻
しおりを挟む彼の口内に吐き出した白濁は、一息に飲み込まれてしまった。
舌と一緒に、孔へ中指を差し込まれる。
見下ろした先に、燃えるようなエメラルドがあった。
(なんでこんなことするの?)
痛みはない。
ただどうしようも無い恥辱心と切なさに、押しつぶされてしまいそうだった。
「··········」
「───ぁんっ、♡」
そっと唇が離れ、指が引き抜かれる。
達しそうな陰茎から、とめどなく透明な液体が流れてゆく。
「嫌なのか?」
こちらを見下ろしたジェイは、躊躇いもなく濡れた指先を舐めてみせた。
「·····!」
「無理矢理抱きたいわけじゃない」
ジェイがシオンを抱き上げる。
脚に力が入らないのを察して、部屋へ連れていってくれるらしい。
(おしまい?)
彼と密着しているところが、おかしいくらい敏感だ。
裸の肌に手のひらが触れているだけで、変な声が漏れてしまう。
地下へ続く扉を通り過ぎる寸前、声を上げたのはシオンだった。
ジェイの名前を呼んで、引き止める。
立ち止まったジェイに、シオンは消え入りそうな声で告げた。
「ジェイの部屋で、寝たい」
「·····」
自分でも驚くような台詞だった。
ただ、いつものように眠るだけじゃない。
そんなことくらい、十分知りえていた。
「あとから取り消せないからな」
低い声が囁く言葉に頷く。
目を合わせることは出来なかった。
ジェイはシオンを抱えたまま、地下へと降りていく。
ベットに下ろされると、暗い影が落ちた。
彼の息は、少し荒かった。
「ジェイ·····」
不安になって名前をつぶやく。
ジェイが無言のままベストとシャツを脱ぎ捨てる。
屈強な男の上裸が顕になった。
思わず逃げ腰になるが、逃げ場はない。
簡単に両脚を広げさせられてしまう。
「ジェイ、まって·····明かり···········、っ」
煌々と付けられた部屋の明かりのせいで、全て丸見えだ。
「駄目だ」
首筋にキスを落とし、彼が囁く。
「全部見せてくれ」
「··········っ♡」
穴に侵入してきた異物を締め付ける。
ゾクゾクした快感が、全身を駆けてゆく。
「俺の指を咥えこんで、堪らなさそうにヒクついているところまで」
彼はじっくりと蜜部をほぐしていった。
長い前戯が身体を濡らしてゆく。孔は別の生物みたいに、忙しなく強弱運動を始めた。
「ゃん·····っ♡はぁ·····はぁ♡ぁ·····っ♡」
ただれた喘ぎ声を隠すすべも失う。
時折、身体のあちこちにキスを落とされて、舌で舐めとられる。
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