海賊団に攫われた貧民〖イラストあり〗

〖99〗もっと見たい

空気に蕩けるような鳴き声に惑わされるまま、陰茎も撫でてやる。
割れ目ひとつ無い腹に、透明な液体が飛び散った。
視界には、艶かしい少年の姿しか映らなくなっていた。

宙を浮く脚がもどかしい。
もっと良く見たい。抵抗しなくなった腕から手を離し、両脚を開かせる。
陰茎を擦られる度、肛門は忙しなく開閉を繰り返した。
聞かずとも、触れて欲しいと主張しているのがわかった。


「あん…っ？♡」


溢れた精液を指にからめ、再びそこを撫でてやる。


「·····───」


ロミオの思考は一時停止した。

媚びるような視線がこちらを見つめていた。
何かを伝えようとして、シオンは困ったように指を噛む。
それがどうしようもなく、ロミオの心情を掻き立てた。


「どうして欲しいの？」


無気力な囁き声が鼓膜さえ犯すみたいだ。シオンの目じりを熱い涙がこぼれおちた。


「あ…っ♡はぁ…っんぅ…♡」


更に奥が疼いて、切なくて仕方がない。
もっと硬くて、大きいものをいっぱいに頬張りたい。
何度も味をしめた男根が欲しくてたまらない。

そんなこと、言えるわけが無い。


「も、触っちゃ…っ──ひぁっ？♡」


ロミオが、尻の頬を叩いたのだ。
シオンは驚いてロミオを見上げた。
機械のように無機質な表情から、彼の真意はうかがえない。


「へ·····っ？な·····あんっ」


パチン、と、派手な音が部屋に響く。痛い。じんわりした熱が広がったあと、くすぶった熱が尻の奥に取り残された。


「や·····叩かな·····ひ··~~~っ！」


先程より強く叩かれた。逃げなければと身体に力を入れるが、両足は彼の腿に固定され、情けなく開脚している。


パン、パン、と、連続して派手な音が響く。


「あっ·····痛い、いや、あ·····っ！」


(痛いのに、なんで？)

「あんっ♡」

叩かれる度、奥が切なく締め付けられる。
ひときわ強く叩かれ、一度ロミオの手が止まる。
尻が熱い。
熱をともしたようにじんじんと痛むのに──さっきの刺激が、恋しくなる。
表面じゃなくて、もっと奥を叩いて欲しいのに。
シオンは何を考えているのか分からない男を見上げた。

「ミオ·····」


快楽の拷問のようだ。


「も、なか·····欲し·····」


「なか？」


口に出すとたまらなくなる。シオンは恥じらいも捨て、自らそこを押し広げた。


「おしりのなか、いっぱい·····っ♡」


臍の下あたりが、ねじれるように締めつけを繰り返す。
狂ってしまいそうだ。


「はぁっ♡は、…っあっ♡」