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〖98〗たすけて
しおりを挟むロミオの視線が、腰に巻かれたホルスターを見つめている。
これには、短剣と、女神の泪が入っている。
不安げにロミオを見つめるが、彼はそれには興味が無さそうに、直ぐにシオンへ向き直った。
「たすけて·····」
謝るつもりだったのに、助けを乞うことになるなんて。
しかし、身体の火照りは耐え難いほど強くなってゆく。シオンはどうしようもなくて、また俯いた。
頬に、冷たい手のひらが触れた。
「·····へ?」
視界が歪み、数秒後、柔らかなベットに押し倒されていた。
目の前に、靱やかな鎖骨が浮き出ている。
冷酷さを思わせるルビーレットが、こちらを見下ろしていた。
「───あっ」
怖いと思ったのは一瞬。ロミオが腹を撫でると、身体からはたちまち力が抜けていった。
甘い電撃が駆け抜けてゆく。シオンは無意識に喉を鳴らした。
「……。」
朱色の瞳は、小さく震えたまつ毛の奥までを、余すことなく監視していた。
本当に不可解な感情が、湧き上がっては、呼吸をすることさえ困難だった。
視線の端で腫れ上がった薄ピンクを見つけると、ロミオはそれにそっと唇をちかづけた。
「····ミオ、?·····だめ·····だめ·····ぁん·····っ」
誘われるようにそれを噛む。シオンは震え上がり、ダメを繰り返した。
止めることは出来なかった。
少年の肌は少し甘い。とくにピンと立ち上がった乳頭は、砂糖を混ぜたミルクのような味がした。
「あっあっ♡なめちゃ·····っ♡·····だめっ·····♡」
ダメと言う割に、声はどんどん甘くなってゆく。
自分の手によって喘ぎ、表情を変える少年。
───もっと、乱してしまいたい。
ロミオは、知らず知らず生唾を飲み込んだ。
膝の辺りに熱いものが飛び散った。
さっきと同じだ。
ペニスにしては小さすぎる物体が、熱を吐き出し、未だ震えている。
へその筋をなぞりながら、腿へ手を忍ばせてゆく。
内ももの当たりを撫でた時だった。
ロミオの指先はついにそこを探し当てた。
パクパクと開閉する穴。そっと人差し指の腹で撫でてみる。聞いたこともないほど甘ったるい声が「ミオ」と自分を呼んだ。
ロミオは、何度かそこを撫でてみた。
「ぁっ…だ、めぇ…んぅ…♡」
シオンの口元が忽ち緩み始める。
「·····」
荒い呼吸は、自分のものだ。
棒のような腕が、拒むように胸板へ伸びてくる。ロミオは、それを思わずベッドへ押さえ付けた。
「ひっ·····♡あ、ぁ·····っも、だめ·····♡」
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