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〖44〗欲求
しおりを挟む反り上がった男根が壁をこじ開け、内側にくい込んでゆく。
「んっ···んぅ、···ふぁ·····っ♡あ、ぁっ·····♡」
すぐに絡みついてきたナカは、きゅうきゅうと緩縮を繰り返す。
顔を近づけ、熱い唇を舐めとる。
見下ろした先に、ズッポリと自分のモノを咥え込み、涎を垂らす少年がいた。
「あっ···♡おっき·····ぃ♡」
「·····っ」
「───あんっ♡」
強く腰を打ち付けられると、咲いたばかりの花みたいな瞳が見開かれる。
じんわりと尻が熱くなる。眉は限界までに気下げられ、唇は受け入れるように半開きだった。
「あぁっ♡だ、めぇ·····あんっ♡」
───更に乱してしまいたい。
せり上がったのは、耐え難い欲求だった。
再び、奥深くそれを突き刺す。
何度も侵されるナカはひっきりなしにヒクつきだした。
シオンの身体が痙攣し、反り返る。
我を忘れて彼の体をむさぼっていた。
逃げようとした腰を捕まえて奥へ精液を注ぎ込み、しばらくその体制のまま余韻を味わう。
未だ痙攣する中からペニスを引き抜くと、ブピュ、と卑しい濁音が漏れた。
「はぁ♡はぁ···っ♡ぁ·····っ♡」
甘い吐息を繰り返し、尻から精液を垂れ流すシオン。
煽情的な光景に、クレイは知らず知らずのうちに喉を鳴らした。
「はぁ·····────ひゃあっ?、♡」
火照った身体に、再び熱い鉄が打ち込まれる。
「あっ♡なんで·····あ、ぁあ♡あっ···♡」
首筋に噛み付かれ、再び体を揺すられる。
昨日は優しい言葉をかけてくれたのに、なぜ今日はこんなにも強引なんだろう。
なにか嫌われるようなことをしてしまったのだろうか。
とろける頭の隅で考えるが、思い当たることは何一つ無い。
「·····───っ♡」
2度目の射精を受けとめたシオンの腹は、こころなしか膨らんでいた。
5日後、海の向こうから、灰色の島が顔を出した。
久方ぶりの地上を前に、しかしシオンは不満げだ。
「本当にこの格好で出るの?」
とうとう呟く。
身を包んでいるのは純白のドレスだ。
手にはシルクの手袋、おまけに、金色の美しいウィッグ。
シオンの問いかけに、リヒトはにこりと微笑んだ。
「当たり前だろう?」
優しくも有無を言わせぬ表情だ。
「まだ終わんねぇの?」
扉を開け放たれ、エドワードが姿を現す。
シオンはびくりと肩を震わせた。
「ちょうど終わったところだ」
リヒトの背に隠れるが、彼はシオンを匿ってはくれなかった。
肩を抱かれ、引き寄せられる。
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