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三章
te.《13》ずるい
しおりを挟む「にゃッ、や、ぁ·····っ」
「·····」
弱く拒絶して見せたものの、うろたえることしか出来ない。
ずるい。
じっと見つめるなんて、何事だろうか。
「唾液は」
「ひぅ」
低い声が耳元で響く。
「直接でなければ、ほぼ効能を期待出来なさそうだ」
囁きかけられたのは、目的の結果だけを告げる台詞だった。
同時に、即ち唾液からのマナ摂取ならば、必ず深く口付けることが義務付けられるもの。
「こっちを見て」
「·····ン·····ッ」
唇はこめかみに触れそうだ。
とうとう耳が飛び出す。
キス一つで熱くなった兎耳が震えるのを、彼に見つかってしまった。
「摂取は、まだ10分の1も終わっていないよ」
ダリアはその付け根の辺りで、言い聞かせるように言葉を紡ぐ。
「しっかり任務を全うしてくれるんだろう?」
(さっきのを、あと9回も)
恥ずかしくて、怖くて、ドキドキする。
よく分からない感情に、目の奥が熱い。
「ほら·····」
背から伸びた手が頭を固定する。
強くは無いのに、逃れることは出来ない。
また、唇同士が密着した。
「ン·····ぅ♡」
(だめ)
ヌルヌルして、鳥肌が立つ。口の中が、まるで全て性感体になったみたいだ。
ダリアのキスは、どうしてこんなに舐めるみたいで、それでいて優しいのか。
分からない。
「·····ッ♡·····♡·····んちゅ·····♡」
(お口のなか、あつい)
「へぅッ♡」
チュポン。
濡れた音がして、一度唇が離れる。
その刺激で子宮がキュンと震える。唾液を垂らす舌を吸われて、また口付けが再開する。
下腹が切ない。
おおきな手のひらはさっき抑制したはずが、しっとり汗をかいた内ももを撫でている。
まただんだん上に登ってくる。
されるがまま、スリーパーをめくられてしまう。
彼の視界に下着が晒されたら、恥ずかしさと緊張で身体が震えた。
なのに、キスは続けられたままだ。
甘い舌に甘やかされながら、さらに強く抱き寄せられる。
「んん·····♡·····♡」
(だめなのに)
腰に感じる力強さに、下着の中でじんわり熱い気配がする。
もう、初めにキスされた時からだ。
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