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二章
re.《431》異常
しおりを挟むヨハネスは無言のままだ。
もう、我慢できない。
「おねが·····♡ここ♡おまんこ、♡♡」
言いながらまた涙があふれる。
プシュリと小さな音がする。尻上がりなアヴェルの口笛は、それが余程下品だと馬鹿にしているみたいだ。
馬鹿にしているくせに、爛々と光る双眸は、飢えた獣を思わせる。
「おちんちん♡入れて·····♡ここ♡·····ほし·····♡」
恥ずかしいのに耐えて、震える脚を広げる。
放置されていただけでぬめった膜が分厚い。ジワジワ広がる羞恥の甘水は、白いシーツに吸収されていった。
「言いながらお漏らししちゃったの」
とろけるような声が空気に溶ける。
長い指がそこに近づくのを、生唾を飲んで見守った。
それは縁をなぞって、しかし離れていってしまう。
「ミャァァ·····♡」
「可愛い·····うさぎちゃん·····」
クタクタになった体がまた180度回される。うつ伏せになって、シーツを握りしめたら、そこに燃えそうな鉛を押し付けられた。
「くひっ♡♡」
吸い付く入口には、それが大きな飴玉みたいに感じられる。
早く挿れて欲しくて腿が震える。
「·····♡」
褐色の手が頬を撫でて、そして口内に親指を咥えさせてくるのに従順に従う。
大袈裟な凹凸がある雄が、やがてゆっくり入り込んでくる。
「はぁ·····」
後ろの熱い吐息が揺れる。
ずっと欲しかったものだ。
入れられながら、喜びとともに放尿していた。
「はっ」
「にゃぅんっ♡♡」
「どっちのがイイんだよ?」
顔の前にそびえ勃った雄に促され、口を開く。
容赦なく喉奥を叩かれてえづく。それと共に喉がしまって、苦しいのに変な気分だ。
「んっ♡ん"♡んッ♡」
(苦しい)
「おら、もっと舌使え」
ヂュプヂュプと恥ずかしい音がする。
変な鳴き声が止まらない。息苦しさに悶えるこちらを見下ろして、アヴェルは何だか腑に落ちない顔をした。
「お前ってよォ·····」
「ンぐ♡♡」
「初心なフリして、男を誘う天才だよな」
全部呑み込めと、命じられるのと同時に喉奥に熱いものが破裂する。
引き抜かれるのに続いて、あまりの量にこぼしてしまう。
濃い雄の味がした。
「全部呑み込めっつったろ?」
雄を打ち付けられながら叱られるから、逃げ場もない。
怒られるのは嫌いだ。自分が無能だって思い知るから。
それなのに、こういう時に戒められるのは、なぜだか完全に嫌いだと言いきれない。
「ごめんなさぃ·····♡」
「──きゅうってした」
「ふぇ·····♡」
被せるように囁かれた吐息に、ぎくりとする。
(だめ)
こんなこと、バレたらいけない。
絶対に誰にもひみつなのだ。
謝罪する時に、悦びを感じたなんて────異常だ。
「キャンっ♡♡」
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