悪魔皇子達のイケニエ

亜依流.@.@

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二章

re.《267》おねだり

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ちょっとした期待と、残念な気持ちは隠せない。
苦いキスの味だ。

けれど絡められて、解される感覚が好きだ。
甘やかされるようにかき混ぜられるのも、恥ずかしい水音も嫌いじゃない。


「ニャ·····♡ぅん·····ッ♡」


クチュクチュと転がされる舌が恥ずかしくて、シーツを握りしめる。

熱い瞳の向こうで、スッキリした二重がこちらを見つめる。
長くて艶やかなまつ毛が頬をくすぐるのまで、変な刺激になる。


「ミャ·····♡」

「しっかりと飲み込めましたか?」


離れた唇が問う。

長い指が唇を軽く拡げた。
漏れた唾液を飲み込んで、何とかうんと頷く。

変わらない囁きが「良い子ですね」とこちらを褒めた。
髪の毛を撫でられるのも好きだ。
彼は自分を甘やかすすべを知っている。
何度かよしよしされて、自然と舌が蕩け出たら、彼は零点五秒の静止の後、またこちらの唇を塞いだ。

(きす·····)

猫にとってのマタタビみたいな手。
撫でられているだけで喉が鳴る。

余所余所しいなんて気のせいだったのだろうか。

いや、そんなわけない。
彼はたしかに、こっちと関わるのを最低限にしてた。
なのに今は、なんで───。


「ニャン·····♡」


布越しに、キュウとつねられた乳頭。
そこから下腹へ、亀裂みたいで甘い電気が届けられる。


「ぁ·····♡」


それから、また身体をまさぐり始めた手を、慌てて掴む。

ちょっとイタズラして、すぐ辞めてしまうなんて意地悪だ。
胸の上に導いてオネダリする。
彼はそれを褒めるように、耳元へ熱いキスをして、両の突起の周りを撫で始めた。


「ニャア♡」


そしてまたつねられて、つままれたまま左右にねじられる。
気持ちよくてヨダレがたれる。止めさせないとと思うのに、もう少し、あと少しと、それを続行させる。

長いキスで脳みそは酸欠になって、身体は湿ってゆく。
服の上からじゃじれったい。
直接触られたい。

彼に確かめたいことがある。


「じぇろん·····」


こりずにねだって、やっと彼に意図を伝えることが出来る。












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