悪魔皇子達のイケニエ

二章

re.《１３２》他のところ

首筋や肩、腕、脇、脚先や膝、外腿。
内腿へ顔を傾けたら、「やぅ」と、意識があるのか分からない鳴き声が震える。
敏感なところはまだ早いみたいだ。


「ふぁ♡」


舐めとった乳頭は、逃げるようにぷるぷる動いて見せた。
小さい木の実みたいで可愛らしい。つい夢中になって弄んでいたら、そこよりも濃い桃色の瞳が、切なそうにこちらを見下ろしていた。


「うさぎちゃん、他のところ、してほしい·····？」


聞かなくても既にわかっているトコロだ。

そっと押し広げて、まず指先で確認してみる。
とろりとした蜜が溢れ出す。しっかり感じてくれているみたいだ。


「柔らかくとろけてる」


差し込んだ中指は、肉厚の粘膜に包まれる。
幼くて脆弱な内側だ。

ヨハネスはそっと指を抜いた。

潤った両目が、キラキラ光りながら眉を下げた。
泣き出してしまいそうだ。
あまりにもいじらしくて可哀想な表情に、下半身がずくりと重たくなる。ミチルは自ら股を開いて、まつ毛を震わせた。


「ぁ、ぅ·····♡」


いまだとろけて熱い内側と、染み付いた懇願の仕方。

この調子だと、昨夜はハインツェから執拗に虐められたのだろう。
あの兄は無自覚なのが恐ろしいほど、ミチルに認識されることに拘っている。今度ハインツェがミチルを抱く時は、監視していた方が良さそうだ。
そして、今回は休ませるため挿入はナシにしよう。


「好きだよ、うさぎちゃん」


赤い舌が覗く唇に吸い付いて、甘い唾液をすくう。


「ん♡ふぁ♡」


無視されたと思ったのだろう。ミチルは遂に涙をこぼして、こちらの手を股へ誘いこもうとする。
ミチルが自らこんなことするなんて、ハインツェはどれだけ意地悪に焦らしたのだろうか。


「よしよし」


獣耳をそっと撫でて、ついででキスを落とす。
そしてそんなふうに求めてくれる可哀想な伴侶の姿に欲情する自分も、変だ。

ミチルは特に濡れやすくなった。
味にも甘さが増したように思う。吸い上げると刺激が強いから、舐め取りながら様子を確認する。


「あぅ♡ぅ·····♡」