悪魔皇子達のイケニエ

亜依流.@.@

文字の大きさ
上 下
402 / 724

re.《127》変化

しおりを挟む








「ねちっこい奴·····」


性犯罪の臭いがする、と、1番危ない人物が呟いたセリフにも頷ける。

トチュンという音にならってとろけた奥が収縮する。
膣の入口は柔らかく腫れ上がり、そして同時に下まで降りてきて、ひっきりなしに蜜を精製しているのだ。


「好き·····」

「·····っ♡」


深い1突きごとに、そんな2文字が囁かれた。
刷り込ませるような囁きは、もう受け付けられない単語だ。それなのに突かれる度、どうしようもなく切ない快楽に呑まれそうになる。
着床を確認してから、屋敷の外へは出られなくなった。

庭でさえ走ることを許されない。
今は特に安静にするべきだと、自分では何一つ行動することを認可されなかった。

しばらくベッドの上で鳴くだけの獣になっていた。













悪魔界の夏は涼しい。
最も、「夏」という概念が存在しない。四季に四季はなく、あるのは冬か、それ以外だ。

ミチルが子を着床させてから少し経った日の午後。
小さな足音に、談話室にいた男はむくりと起き上がり、扉へ向かった。

音だけでわかる。

最近ちょこまかしているミチルだ。
屋敷の外に出られないから退屈なのだろう。
開けたら、ちょうど相手はこの部屋の扉を通り過ぎるところだった。

数日ぶりに再会したのに、ミチルは最後に見た時と変わらない様子だ。
この数日間何も無かったような、時が遡ったみたいな、変な気分を味わう。
手にはお気に入りのうさぎのぬいぐるみを持っている。

あろうことか、相手はこちらを無視して進んで行こうとするでは無いか。 
アヴェルはひょいとミチルをさらった。


「おい、無視してんじゃねえ」


この部屋の先は立入禁止だ。

四階へと続く階段がある。
そこへは行ってはいけないと、こいつだってダリアに言い聞かせられたはずである。

破ったらペナルティーを与えられるだろう。

そんなわけで、痛い目見ないように助けてやったのだ。
まっすぐ前を向いていた兎は、片腕に抱き上げられてやっとこっちを見た。

まるで今気がついたみたいな反応だ。


「·····?」








しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式の話

八億児
BL
架空の国と儀式の、真面目騎士×どスケベビッチ王。 古代アイルランドには臣下が王の乳首を吸って服従の意を示す儀式があったそうで、それはよいものだと思いましたので古代アイルランドとは特に関係なく王の乳首を吸ってもらいました。

娼館で元夫と再会しました

無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。 しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。 連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。 「シーク様…」 どうして貴方がここに? 元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

ふたなり治験棟

ほたる
BL
ふたなりとして生を受けた柊は、16歳の年に国の義務により、ふたなり治験棟に入所する事になる。 男として育ってきた為、子供を孕み産むふたなりに成り下がりたくないと抗うが…?!

5人の幼馴染と俺

まいど
BL
目を覚ますと軟禁されていた。5人のヤンデレに囲われる平凡の話。一番病んでいるのは誰なのか。

変態村♂〜俺、やられます!〜

ゆきみまんじゅう
BL
地図から消えた村。 そこに肝試しに行った翔馬たち男3人。 暗闇から聞こえる不気味な足音、遠くから聞こえる笑い声。 必死に逃げる翔馬たちを救った村人に案内され、ある村へたどり着く。 その村は男しかおらず、翔馬たちが異変に気づく頃には、すでに囚われの身になってしまう。 果たして翔馬たちは、抱かれてしまう前に、村から脱出できるのだろうか?

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

ヤンデレBL作品集

みるきぃ
BL
主にヤンデレ攻めを中心としたBL作品集となっています。

処理中です...