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re.《127》変化
しおりを挟む「ねちっこい奴·····」
性犯罪の臭いがする、と、1番危ない人物が呟いたセリフにも頷ける。
トチュンという音にならってとろけた奥が収縮する。
膣の入口は柔らかく腫れ上がり、そして同時に下まで降りてきて、ひっきりなしに蜜を精製しているのだ。
「好き·····」
「·····っ♡」
深い1突きごとに、そんな2文字が囁かれた。
刷り込ませるような囁きは、もう受け付けられない単語だ。それなのに突かれる度、どうしようもなく切ない快楽に呑まれそうになる。
着床を確認してから、屋敷の外へは出られなくなった。
庭でさえ走ることを許されない。
今は特に安静にするべきだと、自分では何一つ行動することを認可されなかった。
しばらくベッドの上で鳴くだけの獣になっていた。
悪魔界の夏は涼しい。
最も、「夏」という概念が存在しない。四季に四季はなく、あるのは冬か、それ以外だ。
ミチルが子を着床させてから少し経った日の午後。
小さな足音に、談話室にいた男はむくりと起き上がり、扉へ向かった。
音だけでわかる。
最近ちょこまかしているミチルだ。
屋敷の外に出られないから退屈なのだろう。
開けたら、ちょうど相手はこの部屋の扉を通り過ぎるところだった。
数日ぶりに再会したのに、ミチルは最後に見た時と変わらない様子だ。
この数日間何も無かったような、時が遡ったみたいな、変な気分を味わう。
手にはお気に入りのうさぎのぬいぐるみを持っている。
あろうことか、相手はこちらを無視して進んで行こうとするでは無いか。
アヴェルはひょいとミチルをさらった。
「おい、無視してんじゃねえ」
この部屋の先は立入禁止だ。
四階へと続く階段がある。
そこへは行ってはいけないと、こいつだってダリアに言い聞かせられたはずである。
破ったらペナルティーを与えられるだろう。
そんなわけで、痛い目見ないように助けてやったのだ。
まっすぐ前を向いていた兎は、片腕に抱き上げられてやっとこっちを見た。
まるで今気がついたみたいな反応だ。
「·····?」
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