悪魔皇子達のイケニエ

亜依流.@.@

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一章

167.思い出せない

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「ふ、ぁ·····───ッ♡」


思わず唾液を飲み込む。
ゴツゴツして硬い、鉄の棍棒を嵌めるみたいな感覚だ。充分慣らされたのに、襞が張りつめているのを感じる。
ミチルは弱く首を振った。


「ひ、ぁ·····♡だめ·····ッ♡お、きぃ·····♡」


半分も入れられていないのに、今日は特別敏感だからか、彼のものが大きすぎるのか、呼吸をするだけで少し苦しい。

苦しいと言うより、何かが来てしまうような、そんな予感だ。


「·····あぁ、やっと·····」

「···ぁぁう···♡ぁぁん·····♡」


それなのに、何かへんだ。

やっと。
そう、滲むように呟いた声に喜びが滲んでいる。
直接触れ合った粘膜からゾクゾクしたさざなみが沸きあがり、ルシフェルと繋がったのだと思い知る。
腹部に当てた手は彼の手のひらに覆われた。


「入口をこんなに紅くして、一生懸命受け入れて·····」

「や、!♡」


彼の両手が腿を押え付ける。
こんな姿、じっくり見られて良いものじゃない。


「いや、おねがい」


恥ずかしい。
情けなくて、惨めな格好のはずだ。
脚には力が入らなくて、


「もっとよく見せて」


宥めるように願われれば、とても拒めない。


「ん、ぅ·····っ♡」

「いいこだね」


湿った指でシーツを握りしめ、恥じらいに耐える。

美しい赤はこっちの痴態に釘付けだ。
嫌だったはずなのに、恍惚と微笑む表情のせいで、どうしようもなくドキドキしてしまう。熱い吐息をそっと飲み込んで、視線にすら興奮していることを隠す。
彼がゆっくり傾いてきた。


「んん·····♡」


深い口付けに合わせて舌を突き出す。優しく撫で吸われていると、腹の中が勝手に脈打つ。さらに突き進んでくる雄は、もう止まってはくれなかった。


「にゃ"ンッ♡」


パンっ、と、軽い音とは裏腹に、重たい衝撃が全身へ轟いた。
あまりの衝撃に、しばらく天国を見る。息を忘れていた口内に空気を送り込まれると、戻った意識の中で、間延びした喘ぎ声が聞こえてきた。


「ひぁぁん♡」


立て続けにナカを叩かれ、呆気なく絶頂する。
イッたのに、太い肉棒が突き刺さったままなせいで、イくのが止まらない。最早未熟な猫と同様に鳴くことしか出来ないでいたら、大きな手に頭を撫でられた。


「ふ、ニャン♡」


ルシフェルの手は、どうしてこんなにも安心感があるのか?


「奥、気持ちいいね、ミチル」


香り、ぬくもり、声。
全てマタタビなんかより強力な媚薬だ。彼に脅え、同時に幸福を感じながら、また優しく奥を突かれる。


「ニャ♡あんっ♡ぁ、あっ♡あ·····~~~ッ♡」


何が悲しかったのか、何も思い出せない。ただ気持ちが良くて、恥じらいも忘れ喘ぎ鳴いた。







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