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一章
74.ピンクの瞳
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───ふてぶてしくて、泣き虫な「花嫁」。
そもそも、餌袋なんて呼び方も身に余るほど機能を果たしていない役立たずだ。
鳴き声は腑抜けた「ニャー」。反抗してくるくせに、勝てないとわかると潤んだ瞳で哀れな振りをしたりする、あざとい奴。
ヨハネスやダリアにはしっぽを振るくせに、この自分に気にいられることがどれほど光栄なことか、ミチルには分からないらしい。こっちより羽毛に懐く様はことごとく生意気だ。
そういえば新品のスーツを台無しにされた見返りも受けていない。
撫でられて気に入らなければひと鳴き、気持ちいい時は甘く耳をうなだらせて、もっと欲しければしっぽを押し付ける。どんな時でもまともに口を開けない、本当に可愛くないやつだ。
(本当に·····────)
「にゃン·····ッ♡」
グサッ、と、胸の中央に打撃を受ける。
自分に言い聞かせたって無駄だ。迷う余地なく、ミチルはこの自分を狂わせるほど愛らしい。愛らしくて憎たらしいのだ。
なにか気の利いた言葉でねだるくらいしたらいいのに、彼にはそんな脳もない。
蒸気したピンクの瞳がただこちらから触れてくれるのを待ち望んで震えているのは、中々理性を崩される。
「もっとだろ?」
布団に忍び込ませた腕に驚いて、ミチルが足を閉じる。
こういう時は少し無理やりしてやるのがいい。
なんだかんだ、一番弱い所を触られたがるのだ。
「ミィ」
いつもよりかんだかい声が鳴いた。そこは既に濡れそぼって、滑らかな肌の滑りを良くしていた。
「あ?なんだ、お前·····」
毛布をどかし具合を確かめる。
突っ込んだ指は直ぐに熱い粘膜に締め付けられた。
そこは全体に愛液を行き渡らせ、少しの隙間も許さないほどの真空を作る。
どう見ても、すぐに準備されたわけではなさそうだった。
「1人でしてたのか?」
どおりで昼間から毛布なんか被っていたわけだ。
この巣の中で、水音や匂い、或いは声を隠し殺して、1人遊戯に耽っていたらしい。
しばらくして分かったことだが、ミチルはかなりむっつりだ。想像すると中々クる。
「ああ、クソ」
彼は男の理性を破壊する天才だ。
色気なんて持ちえていなそうな幼い身体を貪りたくてたまらないなんて、過去の自分は夢にも思わなかった。
「·····ぁぁ·····っ♡」
中指を付け根まで咥えさせる。
少し固いでっぱりを撫でながら奥を叩くと、じんわり染みでるような喘ぎ声がこぼされた。
開いた両脚はかくかく震えながら快楽を甘受した。暫くゆっくりナカを解したあと、ダラダラ垂れる愛液を使って早い出し入れを繰り返せば、尿とは違う液体が吹き上がる。
幼い体の関節は、どこも薄く蒸気していた。
「ミャ·····ッ♡♡ぁ、ぅ"♡」
赤く熟れたアナルを押し広げてみる。
奥は赤みの強い桃色がうねった。
「··········」
今この中に挿入したら、確実にミチルを孕ませることが出来そうだ。
今はセックスがダメなんだっけ。頭の片隅にあった記憶を思い出して、アヴェルは仕方なくそれを諦める。
それにしても情煽的だ。
絶景を眺めていると、ふと出来心が顔を出した。
「なぁ」
シーツに張り付いていた耳が少し浮く。関係ないが、そんな所までどうしようもなくいじらしい。
「胸か穴、選ばしてやる」
ミチルが分からなそうに下唇を噛む。
アヴェルは自身の舌をべろりと宙に投げ出した。
「好きな方選べよ」
やっと意味がわかったらしく、真っ赤な顔に涙が滲む。
少し可哀想な気もするが、それがたまらなくこちらを掻き乱すのだ。こいつは、もう少し自分に自覚を持った方がいい。
「も、ゃ·····っ」
期待を裏切って、素っ気ない返事が来た。
枕を握りしめた手が健気に震えている。隠しきれない期待を含んだ声音は、別の答えを導き出していた。
ミチルはいつでもそうだ。
つくづく不埒極まりない。
「イヤって顔じゃねえんだよな·····」
「·····ぁ·····っ♡」
ピンクの視線は、内ももを撫でる手に釘付けになる。
間接は驚くほど柔らかく押し広げられた。下腹が痙攣するのは、物足りなさを抱えているせいだろう。
乳頭を舐めながらベットへ忍び込む。
強く吸い付くほど甘くなる飴玉を転がして、軽く噛んだりしてみる。
それはひとつの生き物みたいに表情を変えた。
開帳した両脚の中央は酷いものだった。
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