悪魔皇子達のイケニエ

亜依流.@.@

文字の大きさ
上 下
38 / 751
一章

35.嘘つき

しおりを挟む







こんなものを身体の中に入れるなんて有り得ない。
怖い。
首を振るが、程なくしてそれは実行された。

2本目を押し込まれてすぐ、3本目も注入される。少し苦しくて悲鳴をあげると、細めのペンを2本同時に追加された。

「ン·····っ、ゃ、あ、·····くる、し·····っ」

「あーこれ、アングル的にエロいなぁ」


ミチルは必死の思いで机にしがみついた。

手を離したら彼の膝の上に座ってしまうだろう。
そうしたら、今押し込まれている物はどうなるのか?想像だけで恐ろしかった。


「いかにも教室でヤッてますって感じで」


思い出になるねと、彼は1人楽しそうだ。
指先で押し込まれ、それが浅く出入りを繰り返した。


「ぃ、や·····っン··········ぁ·····っ♡」

「しっかり感じてんじゃん」

「·····ひぅ♡」


しっぽを撫であげたのを最後に、椅子が少し後ろへ退いた。
立ち上がったハインツェが自身のベルトをゆるめ始める。カチャカチャ響く金属音を聴きながら、ミチルはその場にへたりこんだ。

中に入ったペンがひしめき合って、壁を押す。
地面につくと痛くて、尻だけを少し持ち上げる。
情けなくて滑稽な姿だ。


「チル」


飛び出した凶器がこっちへ押し付けられる。


「どうしたらいいか、分かるよね?」


ミチルは助かりたい一心でそれを舐めた。
雄の匂いがした。時折少ししょっぱいような、苦いような味がして、咥えこんでも亀頭までしか入らない。
こんなに大きいものが、内側の粘膜をたたきつけていた。
実感すると恐ろしく、また、胸が妖しく高鳴った。


「·····ふ·····っ·····♡ん、ふ·····っ·····ンく·····♡·····?」


下腹が切なく疼いた。
救済措置としてペンを握りしめるが、入口だけが苦しくて、奥まで届かない。
自分でも知らぬ間に足を大きく開き、床へ腰を下ろしていた。


「あはは」


彼は心底愉快そうに笑い声を上げる。
舐めていた男根が、弱くこちらへ打ち付けられる。えずきながら、心細い絶頂を味わう。


「やべえ、そのポーズエロすぎ。どこで覚えてきたの?」

「ふぁ·····ぁん♡」


喉元を撫でられると、不覚にも何かが満たされる。

急かされ、またそれを咥えて唾液をのさばらせる。
チリチリ鳴る鈴の音が、先を急かすみたいだ。
脳みそさえ犯されてしまったんだろうか。

雄のにおいがだんだんと濃くなってきた。
お腹に突き進んでくる時と同じにおい。慌てて舌を動かすが、彼の熱は口内から抜き取られてしまった。


「まだだめだよ」


彼に抱き上げられ、教室を後にする。
移動中ミチルは静かに泣いた。中途半端に物質を押し込められた腹の中が熱くて熱くて、たまらなかった。


「うんうん、はやく欲しいねぇ、チル」


(欲しい?)

違う、と、ただ2文字が言えない。
欲しくなんかない。
あんなにはしたなくて暴力的な行為は嫌いだ。普段なら当たり前の思考が今はどうでも良くて、頭の片隅に飛んでいってしまう。

連れてこられたのは寝室だった。
ベットの上に下ろされると、たっぷり濡れたペンが襞をこする。

(もっと、奥·····)


そればっかりしか考えられない。


「チルチル、この前話したこと覚えてる?」

「·····っ♡?」


ベットの前に、大きな姿見が設置された。
映ったのは裸の自分。戸惑っていると、画面にはハインツェも侵入してきた。


「"気持ちよくない"·····って、言ったよね?」


後ろへ回ってきたハインツェに両脚を開かされ、そこが丸見えになる。
本来物を入れるべきでない穴が赤く蒸気して、何本ものペンを咥えこんではヨダレを垂らしている。
両腿を足で固定され、手は背の後ろでタイに拘束されてしまった。


「でもさぁ、チルチルの身体は、そうじゃないみたいだよ?」


充血した穴がヒクヒクと震えている。

これが本当に自分の身体なのか?にわかには信じがたい光景だった。

最初に触れられたのは、授業中酷く弄られた乳頭だった。
今度は揉むように、優しく撫でられる。
鏡の向こうの自分は惚けた顔をして、咥えこんだペンを一生懸命に締め付けた。


「ほら、この顔·····」

「や、ぁ·····♡」


後ろから高い鼻が覗き込んでくる。
命じられるまま舌を突き出す。口の中が唾液でいっぱいになるとキスを与えられ、舌を吸い取られた。


「にゃう·····♡、っ?」

「嘘付いたんだ?」


彼の指が、第二関節でペンの先を叩く。








しおりを挟む
感想 77

あなたにおすすめの小説

病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない

月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。 人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。 2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事) 。 誰も俺に気付いてはくれない。そう。 2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。 もう、全部どうでもよく感じた。

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

本当に悪役なんですか?

メカラウロ子
BL
気づいたら乙女ゲームのモブに転生していた主人公は悪役の取り巻きとしてモブらしからぬ行動を取ってしまう。 状況が掴めないまま戸惑う主人公に、悪役令息のアルフレッドが意外な行動を取ってきて… ムーンライトノベルズ にも掲載中です。

もう人気者とは付き合っていられません

花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。 モテるのは当然だ。でも――。 『たまには二人だけで過ごしたい』 そう願うのは、贅沢なのだろうか。 いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。 「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。 ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。 生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。 ※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中

完結·助けた犬は騎士団長でした

BL
母を亡くしたクレムは王都を見下ろす丘の森に一人で暮らしていた。 ある日、森の中で傷を負った犬を見つけて介抱する。犬との生活は穏やかで温かく、クレムの孤独を癒していった。 しかし、犬は突然いなくなり、ふたたび孤独な日々に寂しさを覚えていると、城から迎えが現れた。 強引に連れて行かれた王城でクレムの出生の秘密が明かされ…… ※完結まで毎日投稿します

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない

文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。 使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。 優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。 婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。 「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。 優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。 父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。 嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの? 優月は父親をも信頼できなくなる。 婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。

処理中です...