悪魔皇子達のイケニエ

亜依流.@.@

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一章

24.道具

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「ホント学ばないよね」


少し遅れて、手の甲をはたかれたと知る。
そこにはじんと熱がこもった。


「いいの?俺に逆らってさァ·····こんな細い腕·····」

「っ!」

宙を撫でるような声が言う。
無造作にこっちの肩を掴んだ手が、ほんの少し力を入れただけだった。

骨の軋む音がし、鋭い痛みが神経を拗じる。
ミチルは恐怖に打ち震えた。


「分かるまでお仕置しないと駄目?」


「ひ·····っ」


優しく頬を撫でるこの口元こそ、自分の血肉を貪るためにあるようなものだ。


「どうしたらいいか分かるよね?」


いつ誰が来るかも分からない広場。
ミチルはいつかのように、ひっそりと股を開いた。

ろくに解されず凶器を押し込まれた。
鳴き声を我慢することさえ許して貰えない。チリチリ響く鈴の音さえ恥じらって、静かに身体を揺すられる。


「ひぁ·····♡ぁ、ぁ、ぁうっ♡」


僅か1分足らずで、首筋を撫でられるのと一緒に絶頂してしまった。

握りしめた男根が容赦なくナカをほじる。
時折通る風に脅え声を殺す。彼はそれを邪魔して楽しむように、少し乱暴に腰をうちつけてきた。


「あぁ·····♡·····だめぇ·········っ」

「もしかして決められた日だけ我慢すりゃいいとか思ってた?」


臓器が持ち上げられて、軽く吐き気を催す。
ハインツェは笑っていた。


「残念でした」

「ぁ·····~~~っ♡♡♡」


ドチュ、と、腹の奥で変な音がする。
鈴の音が妙に大きく聞こえた。

限界まで押し込められ、また引き抜かれて、弱い粘膜を嬲られる。
泣き叫んでも道具のように使われる。


「俺が脱げっつったら脱いで、股開けっつったら開けばいいんだよ」


なんでこんなに酷くするんだろう。
彼は、自分のことが嫌いなんだろうか?憎いのだろうか?
どうしたらこの拷問をやめてくれるのか、頭の隅で考えたりした。


「ぁん·····♡く、るし·····っ♡」

「あ~、締まる」


そうじゃない。
楽しんでるだけなんだ。


「ちゅーしよっか、チルチル」


最奥に突き刺された棒が動きを止める。
救いを求めるようにして伸ばした舌が絡み取られ、背中を褪せた電流が流れてゆく。


「ん·····ふ··········っ··········♡」


キスをしている時は少し動きが優しくなる気がした。
だから必死に舌を絡めた。


「あは·····チル、かわいいの」

「·····~~~っ"!♡」


みぞおちの辺りが熱くなる。
余すことなく注がれた白濁はそのまま、また彼の欲棒が動き出す。


「にゃぅ"♡」

「安心しなよ」


口の中に中指と人差し指を突っ込まれると、鳴き声がひびきにくくなった。
殴るような腰使いのせいで奥が痛い。耳は怖いほど優しく撫でられた。


「俺のこと見ただけで濡れる身体にしてやるからさ」


体の奥で、ドクドクと血液の音がする。湿った身体は好き勝手に揺すられ、とどめに首筋へ歯を立てられる。


(痛い)


引き裂かれて、食われてしまったらどうしよう。
皮が破けたそこで、彼はボソリと呟いた。


「似合ってるよチルチル」

「········ひ、ぃ"·····♡♡」


限界まで迫った熱が噴射する。
大きな物質が奥から抜ける時、また強制的に絶頂させられる。

性欲処理のように場所も選ばず抱かれるんだ。
未だ奥が痛くて、身体中が熱い。
こんなことをこれからも受け入れないといけないのだろうか?

さっきまで喜んでいたのはなんだったんだろう。
ぼんやり考えた時、ダリアの微笑みが浮かんだ。

下腹がきゅうとよじれた。





「首輪、それ以外のやつ付けるの禁止ね?毎日つけろよ」


俺との約束だよと、彼はベルトを締めながら言った。


「もし破ったら、次は引きちぎっちゃうかんね」


噛み付かれた首元がピリピリと痛む。
約束なんかじゃない。脅しだ。
ミチルは頷くことしか出来なかった。

本当の悪魔は、醜い見た目なんかしていないのだろう。
この世の者では説明が効かないほどの美貌と身体を持ち、獲物を弄び食うのだ。


「イイコにできたら、今度は2人っきりのところで可愛がってあげる」


不気味な口笛が遠ざかってゆく。
一人になると、ミチルはその場にしゃがみこみ、暫く動くことが出来なかった。
冷たい床には酷い顔をした自分が写っていた。





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