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if【ウィルEND】

【ウィルEND】5.

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これ以上何を望んでいるのか、自分さえ分からない。
ただ、千秋を犯している時のみ何かが満たされ、そして事が過ぎると、また虚無感に襲われる。
あの頃から、ずっとそうだ。


「あん♡ぁあぅ···っ♡あっ、あ、あ♡」


骨が砕けたみたいにくったりとした身体を、何度も揺さぶる。


熱で浮き上がった印の上から、また吸血する。千秋はうねりながら、今日何度目かの絶頂をした。


「はん·····♡ぁ、ぁ、ぁう·····♡」


とろりとした瞳が、結合部を見下ろして泣きそうになる。
噛み痕も、キスマークも縛り痕も、全て、自分が刻んだものだ。

俺の物だ。


「·····さま·····」

「··············は?」


千秋が口にした人物は、ウィルではなかった。


「·····────ユランさま··········」


切ない声が、名前を呟いた。
ウィルの中で、ぷつりと、何かが切れる音がした。


「·····?」


高い鼻が左側の首筋に擦り付けられる。
くすぐったい。
身じろいだ千秋の頭の中は、


「····──っあ"っ·····」


一瞬、真っ白になった。
奥深くへ突き立てられた牙が、直接神経を撫でている。
叫び声を上げかけた口は塞がれ、腹を突き破りそうな暴欲が、内蔵を押し上げた。


───なぜ千秋は、全てを手に入れても尚、こちらを見ない?


誰もがこの自分の寵愛を望み、口から手が出るほどコレが欲しい筈だった。
どこまで馬鹿にすれば気が済むんだ。


「謝罪しろ」


泣きながら謝り続ける千秋に、怒りは全くおさまらなかった。
望んでいたのは、謝罪などではなかった。
それを、千秋も、ウィル自身も、知り得なかった。


「あぁ♡あ"っ♡ぁん、あ"っ♡」


悲痛な喘ぎ声を無視して、構わず行為を続ける。
殺してやろうかとさえ思った。

跡形もなく食べてしまえば、彼は自分のものになるだろうか?


「も、やぁ♡しん、じゃ····っ♡あん"っ♡、!」


強制的に絶頂の波を迎えさせられた身体が、大きく逸れる。
ナカは可笑しくなったように脈打つ。正常がどうだったかを忘れたようだった。


「俺でいっぱいだ」


膨れ上がった腹を押してみる。
男根を引き抜くと、白濁が溢れ出した。
ウィルは思わず口元を歪ませた。

それが再び硬くなって、ゆっくりと中へくい込んでゆく。


「あ"·····ぅそ·····っ♡」


部屋の中には、ひたすら甲高い喘ぎ声が響いた。
怯えた瞳はたちまちとろけ、もう言葉すら紡げないようだ。

黙って言うことを聞いていればいい。
逃がす気など更々ない。










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