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《322》ありえない光景
しおりを挟むノワは首を横に振った。
「·····あ·····」
ゆっくりと足を広げられる。
「可愛いほどいじわるしたくなるものなんだ」
フィアンの好きなようにされるのが、嫌ではない。
彼の狂気を感じる時、背徳的でぞくりとする。
多分、彼の本性を知らない頃──もしかしたらこの世界で出会う前から、そうだったかもしれない。
特にお前は、と、彼は歌うように続けた。
「あまりにいじらしくて·····虐めたくてたまらなくなる」
「·····っ~~~♡」
ノワの背は大きくのけぞった。
熱を閉じ込めた杭みたいだ。
内蔵が持ち上げられ、限界を感じた頃、彼は動きを止めた。
「お前を、ずっとこうしたかった」
予想外な告白に、キュンと下腹がねじれる。
フィアンはため息混じりに笑った。
「締まったな」
彼と繋がってしまった。
嘘みたいな事実に混乱しながら、指を噛む。
肉慾を詰め込んだ凶器が、腹の中ではち切れそうだ。
「は、ぁ·····っ深·····っ♡」
パン、と、強く叩きつけられるのと一緒に、少し薄くなった蜜が吐き出る。
立て続けに身体を揺すられた。
押し込まれる瞬間の苦しい感じが、癖になりそうだ。
「ぁぁん·····♡」
自分でも有り得ないほど情けない声で鳴いた。
繋がった曲線から、流れるような肉体美。固く湿っているのがあまりにも情煽的でおかしくなってしまいそうだ。
推しの【自主規制】が出たり入ったりを繰り返している。
ノワは両手で目元を隠した。
「顔を隠すのは駄目だ」
取り上げられた両手を引っ張られる。
「はんっ♡」
根元までみっちり入り切る。
一瞬、視界がかすんだ。
「誰がお前を抱いてるのか、よく見るんだ」
その後は、何度も強く腰を打ち付けられた。
目の前で金粉が舞う。色を増した朱赤は、何度も鉄を打ち込んでは、乱れるノワを目で楽しんだ。
「あっ♡あ♡あっ、あ♡あ"んっ」
再び迫り来る予感は、初めとは比べ物にならないほど大きかった。
意識が遠ざかるのと一緒に、一層最奥に、彼の欲望がそそぎ込まれてくる。
しばらく抱きしめられていた。
荒い呼吸がひとつになる気がする。
彼が引き抜かれた穴から、濁った水温が響いた。
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