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実力はどっちが上?
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買い物をしていくと言っておきながら色んな店をある程度回ったところを見た辺りで2人して「あれ? ここで買ったら荷物が増えない?」と思ったので先にショッピングモールの中にあるゲームセンターで時間を潰すことにした。
「ゴールデンウィークの時以来だよね。 ゲームセンターも。」
「あのときはまさか絡まれるとは思わなかったですものね。」
そんな思い出も語りながら僕達は最初に目をつけたのは音ゲームのコーナーだ。
「なにからやってみようか?」
「ここはまずは足を使ったものでいきませんか?」
そういって安見さんが指を指したのは「ダンシングネットワーク」だ。 足元に用意されている上下左右のボタンを足で押して、点数を競うというものだ。
「足かぁ・・・あんまり動かしたことないんだよねぇ。」
「おや、いつもジョギングをしているので、ある程度は出来るのかと。」
「根本的に足の使い方が違うからね。 ダンスは・・・苦手かな。」
そうは言いつつもお金を2人分投入する。 大体は分かるので、チュートリアルを飛ばして、早速踊る音楽を決める。 とはいっても2人ともそんなに音楽に詳しい訳でもないので、聞いたことがあるようなそこそこ有名な曲で打診した。 ちなみに難易度は2人とも「ベーシック」。 一番難易度が低いものにした。
「始まりますね。」
「うまくできるだろうか?」
そして音楽と共にゲームが始まる。 流れてくるボタンは比較的遅く、足の場所さえ間違えなければクリアが出来た。 ゲームが終わったところで結果は僕も安見さんと大差ない結果だった。
「今度は少し難易度をあげようか。」
「そうですね。 簡単すぎたかもしれませんね。」
そういって次の曲に入る。 今度は「ノーマル」で先程よりも難易度が高くなっている。 とはいってもその程度では僕も安見さんも動じなかった。 終えた結果も先ほどと同じように大差がなかった。
「次の難易度で足がついていけるか分からないよ。」
「同じくです。」
そして最後の曲を選んで、「ハード」の難易度を選んだ。 ここからはさすがに未知の領域だ。 気が抜けない。 そして音楽が始まる。
「・・・ん・・・ふっ・・・あっ・・・」
「ほ・・・ととっ・・・たん、たん・・・あっ」
そして完全に終了したときの結果は安見さんの方がポイントが高かった。 僕も安見さんも足がガタガタになりながらも近くのベンチに座ることが出来た。
「・・・負けた・・・」
「ふふっ・・・これは私の・・・勝ちのよう・・・ですね。」
正直落ち込むような内容では全くないのだが、何故だか少し悔しい気持ちになった。
そんな想いを抱きながら先ほど離れた筐体で別の人が明らかに僕らがやっていた難易度よりも明らかに難しいものをやっていて、素人の僕が見ても凄いと思えるくらいの足捌きだった。
「・・・まあ、あそこまで極めたいとは思わないかな。」
「・・・右に同じく・・・です。」
あれ以上やると足腰をやられそうなので、回復したのちにその場を離れることにした。
「足を使ったから今度は手を使ったものにしようか。」
「それならばボタン式のものですね。 あんな感じの。」
安見さんの視界に入ったのは「マカロンミュージカル」。 マカロンの形をした判定をそれぞれに対応したボタンを押していくというものだ。 ボタンは11個あるが、二人対戦の場合は真ん中の赤いのを抜いた5個ずつで競い合う対戦モードもある。
「それじゃあ曲選択しようか。」
「あ、さっきのゲームよりも知っている曲が多いですね。」
「本当だ。 じゃあそれぞれ知っている曲で遊ぼうか。」
そういって3曲程遊んで、結果としては僕が勝利を収めた。 ゲームの内容としては先程と同じ様なボタンで判定を消していく反射神経タイプのもののはずだが、どうやら画面が小さくなったのと、判定ボタンの個数の捌き方の違いにより差が出たようだ。 ちなみに難易度は先程と同じ様に徐々にあげていった。
「ふっふっふっ。 今回は僕の勝ちのようだね。」
「ふぅ、惨敗です。 お互いに得意分野が違うとこうも差が出るのですね。」
「安見さんって元々ゲームはする方なの?」
「やると言っても嗜む程度ですよ。 光輝君もそうなのではないですか?」
「そうだね。」
そういいながらゲームセンターの奥の方に進んでいくと、アーケードゲームにたどり着いた。
「今度は協力プレイと行きませんか?」
「いいねぇ。 それもゲームの醍醐味だよ。」
安見さんと2人で並んで、弾幕シューティングの筐体に座る。 そしてゲームを開始すると、着々とゲームを進めていった。
「安見さん、そっちの敵、なんとか抑えられる?」
「大丈夫です、この強化アイテムがあれば・・・光輝君、そのコアを狙ってください!」
そんな感じで攻略を進めていたのだけれど・・・
「ん・・・これ、弾幕・・・きつ・・・」
「あ、あ、避け切れな・・・」
ドカーン
最後はあまりの弾幕の物量に負けて2人の操っていた機体が爆発四散して、ゲームオーバーとなった。
「いやぁ、あの弾幕量はちょっとやそっとじゃ避けれないよ。」
「そうですね。 回避の見立てが甘かったようです。」
終わってしまったものはしょうがないという感じに筐体から離れる。
そしてゲームセンターの一番奥に行って、ある大きな筐体を見つけた。
「・・・そういえばあれを撮ったのもゴールデンウィークの時でしたね。」
「そうだったね。 あのときはまさかこうして付き合う事になるとは思っても見なかったけどね。」
「どうです? 今度は交際記念として。」
「・・・思い出が増えるのはいいことかな?」
なんだか安見さんの誘惑に負けているような気がしてならなかったけれど、それを否定する理由もなかったので、プリクラを再度撮りに行って、2人の財布にそっとしまうことにした。 僕らの新たな記念品として。
「ゴールデンウィークの時以来だよね。 ゲームセンターも。」
「あのときはまさか絡まれるとは思わなかったですものね。」
そんな思い出も語りながら僕達は最初に目をつけたのは音ゲームのコーナーだ。
「なにからやってみようか?」
「ここはまずは足を使ったものでいきませんか?」
そういって安見さんが指を指したのは「ダンシングネットワーク」だ。 足元に用意されている上下左右のボタンを足で押して、点数を競うというものだ。
「足かぁ・・・あんまり動かしたことないんだよねぇ。」
「おや、いつもジョギングをしているので、ある程度は出来るのかと。」
「根本的に足の使い方が違うからね。 ダンスは・・・苦手かな。」
そうは言いつつもお金を2人分投入する。 大体は分かるので、チュートリアルを飛ばして、早速踊る音楽を決める。 とはいっても2人ともそんなに音楽に詳しい訳でもないので、聞いたことがあるようなそこそこ有名な曲で打診した。 ちなみに難易度は2人とも「ベーシック」。 一番難易度が低いものにした。
「始まりますね。」
「うまくできるだろうか?」
そして音楽と共にゲームが始まる。 流れてくるボタンは比較的遅く、足の場所さえ間違えなければクリアが出来た。 ゲームが終わったところで結果は僕も安見さんと大差ない結果だった。
「今度は少し難易度をあげようか。」
「そうですね。 簡単すぎたかもしれませんね。」
そういって次の曲に入る。 今度は「ノーマル」で先程よりも難易度が高くなっている。 とはいってもその程度では僕も安見さんも動じなかった。 終えた結果も先ほどと同じように大差がなかった。
「次の難易度で足がついていけるか分からないよ。」
「同じくです。」
そして最後の曲を選んで、「ハード」の難易度を選んだ。 ここからはさすがに未知の領域だ。 気が抜けない。 そして音楽が始まる。
「・・・ん・・・ふっ・・・あっ・・・」
「ほ・・・ととっ・・・たん、たん・・・あっ」
そして完全に終了したときの結果は安見さんの方がポイントが高かった。 僕も安見さんも足がガタガタになりながらも近くのベンチに座ることが出来た。
「・・・負けた・・・」
「ふふっ・・・これは私の・・・勝ちのよう・・・ですね。」
正直落ち込むような内容では全くないのだが、何故だか少し悔しい気持ちになった。
そんな想いを抱きながら先ほど離れた筐体で別の人が明らかに僕らがやっていた難易度よりも明らかに難しいものをやっていて、素人の僕が見ても凄いと思えるくらいの足捌きだった。
「・・・まあ、あそこまで極めたいとは思わないかな。」
「・・・右に同じく・・・です。」
あれ以上やると足腰をやられそうなので、回復したのちにその場を離れることにした。
「足を使ったから今度は手を使ったものにしようか。」
「それならばボタン式のものですね。 あんな感じの。」
安見さんの視界に入ったのは「マカロンミュージカル」。 マカロンの形をした判定をそれぞれに対応したボタンを押していくというものだ。 ボタンは11個あるが、二人対戦の場合は真ん中の赤いのを抜いた5個ずつで競い合う対戦モードもある。
「それじゃあ曲選択しようか。」
「あ、さっきのゲームよりも知っている曲が多いですね。」
「本当だ。 じゃあそれぞれ知っている曲で遊ぼうか。」
そういって3曲程遊んで、結果としては僕が勝利を収めた。 ゲームの内容としては先程と同じ様なボタンで判定を消していく反射神経タイプのもののはずだが、どうやら画面が小さくなったのと、判定ボタンの個数の捌き方の違いにより差が出たようだ。 ちなみに難易度は先程と同じ様に徐々にあげていった。
「ふっふっふっ。 今回は僕の勝ちのようだね。」
「ふぅ、惨敗です。 お互いに得意分野が違うとこうも差が出るのですね。」
「安見さんって元々ゲームはする方なの?」
「やると言っても嗜む程度ですよ。 光輝君もそうなのではないですか?」
「そうだね。」
そういいながらゲームセンターの奥の方に進んでいくと、アーケードゲームにたどり着いた。
「今度は協力プレイと行きませんか?」
「いいねぇ。 それもゲームの醍醐味だよ。」
安見さんと2人で並んで、弾幕シューティングの筐体に座る。 そしてゲームを開始すると、着々とゲームを進めていった。
「安見さん、そっちの敵、なんとか抑えられる?」
「大丈夫です、この強化アイテムがあれば・・・光輝君、そのコアを狙ってください!」
そんな感じで攻略を進めていたのだけれど・・・
「ん・・・これ、弾幕・・・きつ・・・」
「あ、あ、避け切れな・・・」
ドカーン
最後はあまりの弾幕の物量に負けて2人の操っていた機体が爆発四散して、ゲームオーバーとなった。
「いやぁ、あの弾幕量はちょっとやそっとじゃ避けれないよ。」
「そうですね。 回避の見立てが甘かったようです。」
終わってしまったものはしょうがないという感じに筐体から離れる。
そしてゲームセンターの一番奥に行って、ある大きな筐体を見つけた。
「・・・そういえばあれを撮ったのもゴールデンウィークの時でしたね。」
「そうだったね。 あのときはまさかこうして付き合う事になるとは思っても見なかったけどね。」
「どうです? 今度は交際記念として。」
「・・・思い出が増えるのはいいことかな?」
なんだか安見さんの誘惑に負けているような気がしてならなかったけれど、それを否定する理由もなかったので、プリクラを再度撮りに行って、2人の財布にそっとしまうことにした。 僕らの新たな記念品として。
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