こころ・ぽかぽか 〜お金以外の僕の価値〜

神娘

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648、飲んでから 響side

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「大丈夫?一気に飲んだから体ビックリしてない?気分悪かったりしないかな?」

「…………」

 体調は大丈夫だったけど背中をさすられ不安で目が熱くなる。

「我慢しなくていいよ。頑張ったもんね、」

 何がとは言わず「頑張った」「偉かった」と言って俺を抱きしめられた。
 その温もりに心が軽くなり、斗真の服を涙で濡らしてしまった。

 服を濡らしても嫌な顔1つせずまたニコッと笑いかけてきた。

「響は偉いね、」

「偉くない。」

「うーうん、響は偉いよ。」

「………」

「夕食どうしようかなー、そろそろお腹空いてきたんだよねー、」

「食べれば、」

「何食べたい?」

「食べたくない。」

「この前食べれたから食べれるよ。」

「要らない。」

「この前と同じのなら食べれそう?」

「……違う……」

「違う?」

「……この前は…奏が作ったって言うから食べただけ……、」

「あー、そうだったね。…じゃあ一緒に作ってみる?そしたら何も入ってないって分かるよ。」

「……………ぃ」

「ん?どうした?思ってることあるなら言ってみ?」

「…………できない、ごはん作れない。」

「そっか、作ったことない?」

「…ある…………けど……、っ…………」

「ごめん、思い出したくないことだったね。上手にできなくていいから一緒にしよ。見てるだけでも良いから、ね?」

思い出したくないことを思い出して震える俺の手を握りしめてギュッと抱き寄せてくれた。

「大丈夫、怖いことしないからね。」

「………、」

奏みたいに俺は器用じゃないし料理なんてできない。
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