こころ・ぽかぽか 〜お金以外の僕の価値〜

555、リゾット 斗真side

昨晩の事を気にしてるのか俺の顔色を伺うように顔を見てくる奏くんの様子を伺いながら朝ごはんを作る。

「できたよー、机綺麗になった？ありがとう。」

奏くんにはスプーンを持って行ってもらうことにした。



「食べようか、いただきます。」

「…いただきます、」

初めての食べ物に戸惑いじっと見つめている。

「一口食べようか？」

ｺｸﾘ、

「ﾊﾟｸｯ、美味しいよ。」

一口食べて見せるとじっと顔を見つめられ、奏くんも続いて食べてくれた。

「……おいしい、」

「良かった、食べれそう？」

「ｺｸﾘ、食べれる。ありがとう。」

「どういたしまして、」



ゆっくり食べ進めお茶碗一杯のリゾットを完食した。

少しづつ奏くんの食べれる物が増えていっている。
今のところ苦手な食べ物は無さそうだけどきっとあるんだろうな。
その時ちゃんと苦手だって言えるようにしといてやらないと可哀想だな…