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526、斗真の前なら 響side
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1時間後…
「……食べる」
「?、無理しなくていいよ。」
「食べる」
斗真の前でなら食べれる気がする…
おかしくなっても斗真なら助けてくれる
いつも人を信じる奏を馬鹿だと思ってたのに
気付いたら俺も斗真を信じようとしていた。
「響のタイミングでいいからね。」
さっきよりも少ない量を口元に持ってきてくれた。
何度か深呼吸をして覚悟を決める。
食べよう。
小さく口を開け口に入れる。
異物感が気持ち悪くて口元を抑える。
「出してもいいよ。」
フルフル
飲み込もうとするのに喉が開いてくれず息も詰まって苦しくなる。
「鼻で息しよ、大丈夫、ゆっくりでいいよ。」
背中をさすられゆっくり鼻で息をする。
体の力が抜けて喉も開いてくれた。
ゴックン…
飲めた…
呼吸もしやすくなって落ち着いた。
「スゴい!食べれたね!頑張ったね!」
俺以上に喜ぶ斗真にギューッと抱きしめられ俺も嬉しくなった。
体もおかしくならなかった。
「食べる。」
「美味しかった?」
?
「少量過ぎて分かんなかったかな?」
美味しいはよく分からない
「このくらい食べたら味分かるかな?」
さっきの倍の大きさ…
食べれるかな…
恐る恐る口に入れる。
っ……さっきより大きくて飲み込めない
「モグモグよく噛んで、噛める?」
目の前で見本を見せてくれる。
同じように口を動かしてみる。
小さくしてさっきと同じように飲み込めた。
「上手!スゴいね!」
コクリ、
もう1個食べれる。
皿に乗った半分を掴んで口に入れる。
しっかり噛んでゴックンと飲み込んだ。
食べれた。
なんだ食べるのってこんなに簡単だったんだ。
これなら俺にもできる。
「スゴい!自分で食べれたの?!」
斗真の驚く反応が嬉しくてもう1つ食べる。
「スゴいね!美味しい?」
「……?…分かんない」
「味はする?」
「…する。」
「どんな味?」
「…分かんない」
「そっか、初めて食べたもんね。嫌な味ではない?」
コクリ、
「うん、じゃあそれは美味しい味って覚えてたらいいよ。」
美味しい味…
今まで精液しか口にしたことがなかった…
精液は美味しくない、これは美味しい。
「他も食べてみる?」
………コクリ、
「さっきのは卵焼きでこれはウインナー食べれるかな?難しかったら食べなくていいよ。」
「…っ…食べる。」
小さく切ってもらう。
パクッ
「っ!…」
さっきより固くて異物感が強い。
「モグモグできる?」
数回噛んで無理矢理飲み込んだ。
まだ大きい塊のままで少し喉が痛い。
「飲みこめた?喉痛い?お水飲もうか、」
一口飲んで渡される。
……飲みたくない。
でも…喉が痛い……
斗真の顔をじっと見つめて薬の反応がないこを確認してから恐る恐るコップに口をつける。
少量だけ口に入れ飲み込んだ。
喉の違和感は残ったままだが怖くてそれ以上飲めずコップを返した。
「偉いね。飲めたね。」
優しく頭を撫でて褒められる。
ほんとに少量しか飲めなかったけどそれでも飲んだことを認めてもえて嬉しかった。
「……食べる」
「?、無理しなくていいよ。」
「食べる」
斗真の前でなら食べれる気がする…
おかしくなっても斗真なら助けてくれる
いつも人を信じる奏を馬鹿だと思ってたのに
気付いたら俺も斗真を信じようとしていた。
「響のタイミングでいいからね。」
さっきよりも少ない量を口元に持ってきてくれた。
何度か深呼吸をして覚悟を決める。
食べよう。
小さく口を開け口に入れる。
異物感が気持ち悪くて口元を抑える。
「出してもいいよ。」
フルフル
飲み込もうとするのに喉が開いてくれず息も詰まって苦しくなる。
「鼻で息しよ、大丈夫、ゆっくりでいいよ。」
背中をさすられゆっくり鼻で息をする。
体の力が抜けて喉も開いてくれた。
ゴックン…
飲めた…
呼吸もしやすくなって落ち着いた。
「スゴい!食べれたね!頑張ったね!」
俺以上に喜ぶ斗真にギューッと抱きしめられ俺も嬉しくなった。
体もおかしくならなかった。
「食べる。」
「美味しかった?」
?
「少量過ぎて分かんなかったかな?」
美味しいはよく分からない
「このくらい食べたら味分かるかな?」
さっきの倍の大きさ…
食べれるかな…
恐る恐る口に入れる。
っ……さっきより大きくて飲み込めない
「モグモグよく噛んで、噛める?」
目の前で見本を見せてくれる。
同じように口を動かしてみる。
小さくしてさっきと同じように飲み込めた。
「上手!スゴいね!」
コクリ、
もう1個食べれる。
皿に乗った半分を掴んで口に入れる。
しっかり噛んでゴックンと飲み込んだ。
食べれた。
なんだ食べるのってこんなに簡単だったんだ。
これなら俺にもできる。
「スゴい!自分で食べれたの?!」
斗真の驚く反応が嬉しくてもう1つ食べる。
「スゴいね!美味しい?」
「……?…分かんない」
「味はする?」
「…する。」
「どんな味?」
「…分かんない」
「そっか、初めて食べたもんね。嫌な味ではない?」
コクリ、
「うん、じゃあそれは美味しい味って覚えてたらいいよ。」
美味しい味…
今まで精液しか口にしたことがなかった…
精液は美味しくない、これは美味しい。
「他も食べてみる?」
………コクリ、
「さっきのは卵焼きでこれはウインナー食べれるかな?難しかったら食べなくていいよ。」
「…っ…食べる。」
小さく切ってもらう。
パクッ
「っ!…」
さっきより固くて異物感が強い。
「モグモグできる?」
数回噛んで無理矢理飲み込んだ。
まだ大きい塊のままで少し喉が痛い。
「飲みこめた?喉痛い?お水飲もうか、」
一口飲んで渡される。
……飲みたくない。
でも…喉が痛い……
斗真の顔をじっと見つめて薬の反応がないこを確認してから恐る恐るコップに口をつける。
少量だけ口に入れ飲み込んだ。
喉の違和感は残ったままだが怖くてそれ以上飲めずコップを返した。
「偉いね。飲めたね。」
優しく頭を撫でて褒められる。
ほんとに少量しか飲めなかったけどそれでも飲んだことを認めてもえて嬉しかった。
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