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429、なかなか起きない 斗真side

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まだ寝てる…
いつも早起きの奏くんがまだ眠っている。
もう10時半か…
昨日の夜何時から起きてたか分かんないけど結構起きてたのかな、

「とうま…さん……」

??
「なぁに?」

「………スー…スー…」

寝言?
頭を撫でても寝たまま、
魘されてる訳ではないし大丈夫かな…

グー…
腹減ったな…
なんか取りに行こうかな…
そう思った時、奏くんがムクリと体を起こした。

「???、おはよう。」

「………」

あれ、寝ぼけてる?

座ってるが目は瞑ったまま。

「奏くん?」

肩をさすって声を掛けるとゆっくりと目が開いた。

「おはよう。」

ボ--

目は開いてるけどまだ頭は動いてないのかな。
しばらく待っていると目が合った。

「っ!斗真さん?」

「おはよう。朝だよ。」

「おはよう…あれ?」

「夢見てたの?」

「夢か…」

「どんな夢?」

「斗真さんのためにご飯作ってた。美味しくなるおまじないしてたの」

「美味しくできた?」

「うん、……でも…味見しちゃった……」

「味見は悪いことじゃないよ。俺も料理する時は絶対味見するし、味見した方が美味しく作れるよ。」

「怒らない?」

「怒らないよ。大丈夫、」

夢の話なのに奏くんは本当に反省していた。
優しく抱きしめて様子を見る。
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