こころ・ぽかぽか 〜お金以外の僕の価値〜

神娘

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389、今のうちに 斗真side

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「「いただきます。」」

今のところ奏くんは落ち着いてる。
多重人格であることを知り、1つ課題が増えたが落ち着いてる間は今の奏くんに集中することにした。
いつ交代するか分からないけど交代してもどっちも奏くんなんだよな…

「おいしい、…斗真さん?」

「ん?、うん、美味しいね。」

「良かった~沢山作ったから持って帰ってね♪」

「ありがとう。 おやつにいちごヨーグルトムース作ろうか!」

「???」

知らない言葉に頭の上に?がいっぱい並んでいた。

「いちご味のヨーグルトだよ。」

「斗真さんと一緒に作る。」

「うん。楽しみだね。」

コクリ コクリ


帰る前に母さんと透に奏くん任せて数日分の買い物しに行こう。
一緒に買い物行くのは難しいし…慣れるまで留守番もできれば避けたし…。


_______________

「「ごちそうさまでした。」」

いつも通りデザートに痛み止めの薬が入ったゼリーも食べることができた。


お腹いっぱいで眠たくなってソファーに深く座る奏くんの横に座り声をかける。

「奏くん、ちょっとだけ買い物に行きたいからその間母さんと透とお留守番お願いしてもいい?」

「………帰ってくる…?」

「帰ってくるよ。俺の家食べ物ないから買っておきたいんだ。」



「3人で遊んで待ってようか。」

透に言われ不安そうではあったが頷いてくれた。

「何かあったら電話するから行っておいで~」

「ありがとう。」

不安で強く握りしめた奏くんの手を優しく開かせ抱きしめる。
「ちゃんと帰ってくるからね。行ってくるね。」



「「いってらっしゃ~い」」

「……っ………」

玄関まで見送ってくれたが元気よく見送る2人とは裏腹に奏くんは今にも泣きそうな目で俺を見つめていた。

泣かれたら俺も行きずらいし奏くんも離れられなくなる。泣く前にそっとドアを閉めて車に乗った。

前回も離れる時は不安そうだったけど今回は透もいるしきっと大丈夫だと思う。

できるだけ早く買って帰ろう。
食材と奏くんが体調崩した時用のスポーツドリンクとか薬とかも少し多めに買っておこう。

食材は買いに行けそうになかったら宅配にしてもいいしな、説明のパンフレットだけ貰っとこ。

急いでカゴにいる物を入れていく。
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