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337、いつもと違う 斗真side
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「お風呂入ろうか。」
コクリ
さっきまで俺の上で眠たそうにしていたが、風呂に入るとなったら率先して着替えを取りに行った。
少し風呂への恐怖心が和らいだのかな。
とは言っても脱衣所に着くと体が強ばる。
いつも通り奏くんのペースで落ち着いたら風呂に入るのだが、今日はいつもと少し違っていた。
いつもは上の服から脱いで下を脱ぐのに時間がかかるが今日は逆だった。
下は脱げたが上が脱げず裾を掴んでいる。
どうした?見られたくないものでもあるのか?
………あ、もしかして、
さっき奏くんが一人で和室にいる時に自傷行為をしてしまったことは母さんから聞いた。もしかしてその傷を見られたくないのか?
今回のことは俺も悪かったし奏くん一人を責めるつもりはない。
ま、普段から自傷行為をしたからといって怒るつもりはないんだけど。
奏くんは俺ともう自分を傷付けないって約束したから約束を破ったことを気にしてるんだろうな。
「奏くん、」
「っ!、っぁ…ぁ……っ……」
「大丈夫、怒ってないよ。」
俺から後退りする奏くんを引き寄せ抱きしめる。
「っ…っっ…っぅぅぅっん……んんっ…ごめんなさい…ごめんなさい…ぅぅううんんぁあああ」
一人で抱えていたものが溢れ出し膝から崩れ落ちた。
「もう大丈夫だよ。辛い思いさせてごめんね。」
フルフル
「僕が…僕が、我慢できなくて…それで…それで…斗真さんと約束したのに、僕、僕…」
「良いんだよ。辛かったんだよな。頑張ったな。ごめんな。」
フルフル
いくら奏くんは悪くないと伝えても奏くんは自分を責めることを辞めなかった。
奏くんは気持ちを自分にばかり向けてしまう。今回そうさせてしまったのは俺なんだよな…
「腕、見てもいい?」
左腕にそっと触れると痛いのか怖いのか両方なのか、肩に力がグッと入った。
「怖いよな、ごめんな。絶対怒らないから。」
「………っ……」
恐る恐る左腕を出し、目を瞑って身構える。
今まで自傷行為をしたら殴られてきたんだろうな。
こういう奏くんの無意識の行動から虐待をひしひしと感じる。
傷に触れる度呼吸が乱れる。
腕にはくっきりと歯型が赤く残っていた。
切れてはいないが赤く腫れていた。痛いんだろうな。
風呂上がったら冷やした方がいいかな。
「ありがとう、ごめんな、辛かったな、本当にごめん。」
「っ!、フルフル、ごめん違う。斗真さんは悪くない。」
「うーうん、俺が悪いよ。ごめんな。もう絶対同じことしないから。ごめんなさい。」
「…………いいよ。」
「ありがとう。」
さっき教えた。「いいよ。」を言ってくれた。
これで許されることではないがひとまずこれで話を終えることにした。
「おいで、」
ゆっくりと服を脱がせ風呂に誘導した。
コクリ
さっきまで俺の上で眠たそうにしていたが、風呂に入るとなったら率先して着替えを取りに行った。
少し風呂への恐怖心が和らいだのかな。
とは言っても脱衣所に着くと体が強ばる。
いつも通り奏くんのペースで落ち着いたら風呂に入るのだが、今日はいつもと少し違っていた。
いつもは上の服から脱いで下を脱ぐのに時間がかかるが今日は逆だった。
下は脱げたが上が脱げず裾を掴んでいる。
どうした?見られたくないものでもあるのか?
………あ、もしかして、
さっき奏くんが一人で和室にいる時に自傷行為をしてしまったことは母さんから聞いた。もしかしてその傷を見られたくないのか?
今回のことは俺も悪かったし奏くん一人を責めるつもりはない。
ま、普段から自傷行為をしたからといって怒るつもりはないんだけど。
奏くんは俺ともう自分を傷付けないって約束したから約束を破ったことを気にしてるんだろうな。
「奏くん、」
「っ!、っぁ…ぁ……っ……」
「大丈夫、怒ってないよ。」
俺から後退りする奏くんを引き寄せ抱きしめる。
「っ…っっ…っぅぅぅっん……んんっ…ごめんなさい…ごめんなさい…ぅぅううんんぁあああ」
一人で抱えていたものが溢れ出し膝から崩れ落ちた。
「もう大丈夫だよ。辛い思いさせてごめんね。」
フルフル
「僕が…僕が、我慢できなくて…それで…それで…斗真さんと約束したのに、僕、僕…」
「良いんだよ。辛かったんだよな。頑張ったな。ごめんな。」
フルフル
いくら奏くんは悪くないと伝えても奏くんは自分を責めることを辞めなかった。
奏くんは気持ちを自分にばかり向けてしまう。今回そうさせてしまったのは俺なんだよな…
「腕、見てもいい?」
左腕にそっと触れると痛いのか怖いのか両方なのか、肩に力がグッと入った。
「怖いよな、ごめんな。絶対怒らないから。」
「………っ……」
恐る恐る左腕を出し、目を瞑って身構える。
今まで自傷行為をしたら殴られてきたんだろうな。
こういう奏くんの無意識の行動から虐待をひしひしと感じる。
傷に触れる度呼吸が乱れる。
腕にはくっきりと歯型が赤く残っていた。
切れてはいないが赤く腫れていた。痛いんだろうな。
風呂上がったら冷やした方がいいかな。
「ありがとう、ごめんな、辛かったな、本当にごめん。」
「っ!、フルフル、ごめん違う。斗真さんは悪くない。」
「うーうん、俺が悪いよ。ごめんな。もう絶対同じことしないから。ごめんなさい。」
「…………いいよ。」
「ありがとう。」
さっき教えた。「いいよ。」を言ってくれた。
これで許されることではないがひとまずこれで話を終えることにした。
「おいで、」
ゆっくりと服を脱がせ風呂に誘導した。
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