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333、起きてー 斗真side

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コンコン

「……あら、斗真~、奏く~ん、ご飯出来たわよ~」

「っ……ん……」

気付いたら奏くんと一緒に眠ってしまっていた。
奏くんは俺の腕の中でまだ気持ち良さそうに眠っている。

「ご飯出来たわよ~」

「ん……」

「ちゃんと話せた?」

「ん……話せた。」

「良かった。もっと言葉を大切にしなさいよ。」

「はい、」 

「分かればよろしい。さ、ご飯にするわよ。奏くん起こして下りておいで、」

「はーい、」


扉が閉まりまた二人になった。
奏くん起こさなきゃな、気持ちよさそうに寝てるからなんだか気が引けるな……
でもごはんは食べてほしいし……

「奏くん、起きてー、」

体をさするが熟睡しててなかなか起きない。

部屋の電気を付け、抱き上げる。

「奏くん、起きてー、」

「………っぅ……」

「起きてー、ごはん食べに行こ。」

「ぅぅっぅ……」

目を閉じたまま唸り声を上げている。
よっぽど熟睡してたんだな。




しばらく名前を呼び体を揺すっているとやっと薄ら目が開いた。

「おはよ。」

「…………ぅ……とうまさん……」

「うん、斗真だよ。」

「おいしいね……」

「ん?何が??」

美味しいものを食べる夢でも見てたのか?
幸せそうな顔をしている。

「あれ……ごはんは?」

「夢見てたの?」

「ゆめ……夢か……」

「何食べてたの?」

「斗真さんのスープ」

卵スープのことかな?

「そっか、美味しかったね。」

コクリ

「お腹空いてる?夕食できてるみたいだよ。食べに行く?」

「っ!ごはん、食べる。」

「行こっか。」

コクリ

「おいで、」

奏くんを抱っこして1階に向かった。
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