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330、明日の計画 奏side
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斗真さんが怒ってなくて良かった。
斗真さんのことが大好きだから嫌われたくない。
斗真さんは僕のことを人として見てくれるから好き。
物でも商品でもない僕自身を見て受け入れてくれた。
そんな人初めて、だから好き。大事にしたい。
「明日も朝起きたら斗真さんのお家行くの?」
「明日も今日みたいな感じかな、行けそうな時に行こっか。」
「朝行きたい。」
「朝?早く行きたいの?」
コクリ
「斗真さんのお家怖くないから、 行きたい。」
「そっか、良かった。」
斗真さんのお家は怖くなかった。
お家には斗真さんと僕しかいなくて、痛くなかった。
「明日は家で何しようか。」
「……ッ……」
「したいことある?」
「……えっと……」
「なんでもいいよ。」
「……絵本……読んでほしい……」
「絵本?いいよ。」
「前読んでくれた時あんまり聞こえなかったの……」
「前読んだ時?…あっ、白雪姫か」
コクリ
前読んでくれた時は真っ暗の世界で斗真さんの声が遠くて聞こえなかったからちゃんと聞きたかった。
「絵本読んでたのは分かってたんだ。」
「ちょっとだけ聞こえた。」
「そっか、解離が起きてたもんな……」
「かいり?」
「え?、あ、うーうん。なんでもない。じゃあ明日は白雪姫の絵本読もうか。他聞きたい絵本ある?」
透さんが貸してくれた絵本を見る。
「これも、」
動物がいっぱい描いてある絵本を1冊斗真さんに渡した。
「いいよ。じゃあこれも持って行こっか。」
コクリ
「ありがとう。斗真さんは何したい?」
「俺?俺は、奏くんと一緒にいれたらそれでいいよ。」
「斗真さん……いつも僕のことしてる…斗真さんがしたいことできない……」
斗真さんの邪魔はしたくない……
僕は僕のお家にいる間、お父さんとお母さんは自分のことしてた。
僕のことしてなかった。
きっと斗真さんもしたいことがあるはず。
「本当に特にやりたいことはないかな。休みの日は基本ぼーっとテレビ見てるだけだし。奏くんと何かできるの楽しいよ。」
フルフル…
「…斗真さんがしたいこと……」
「ホントに無いんだって笑」
「…………でも……でも……」
「どうした?そんなに不安か?」
胸がザワザワして苦しくなる。
「おいで、」
斗真さんの服を掴んで落ち着こうとするけどザワザワが消えない。
「どうした?何がそんなに不安?」
「……斗真さんがしたいことする」
「俺は奏くんと何かしてたい。だから明日は絵本読も。」
フルフル
「違う…違うの……」
「何が違う?」
「だって……だって……」
「ゆっくりでいいよ。ゆっくり教えて。」
「…………僕のお家いた時は違うかった…」
「奏くんのお家?」
コクリ
「お父さんとお母さんは何かしてた。ずっと……何かしてて……僕に構うのは暇になった時だけ…」
「じゃあ俺は暇なんだよ。暇だから一緒に遊ぼ?それじゃだめ?」
「…………どうして…」
「ん?」
「どうして僕と遊んでくれるの?」
「え?だから、」
「お父さんとお母さんは僕で遊ぶのに、どうして斗真さんは僕と遊んでくれるの?」
「え?……僕でって…」
「分からない……」
「ごめん、やっぱり暇だから奏くんと遊ぶんじゃない。俺がやりたいことが奏くんと遊ぶこと。だから奏くんと遊ぶんだよ。」
「……どうして……」
「どうしても。俺は奏くんと遊びたい。」
「……いいの?」
「いいの。」
「…………分かった。」
ってことは、僕に合わせてくれてるんじゃないってこと?
斗真さんもやりたいことできてるってこと?
斗真さんの言葉がどこまで本当か分からなかったけど、目を見てハッキリ言われ少し胸が静かになった。
斗真さんのことが大好きだから嫌われたくない。
斗真さんは僕のことを人として見てくれるから好き。
物でも商品でもない僕自身を見て受け入れてくれた。
そんな人初めて、だから好き。大事にしたい。
「明日も朝起きたら斗真さんのお家行くの?」
「明日も今日みたいな感じかな、行けそうな時に行こっか。」
「朝行きたい。」
「朝?早く行きたいの?」
コクリ
「斗真さんのお家怖くないから、 行きたい。」
「そっか、良かった。」
斗真さんのお家は怖くなかった。
お家には斗真さんと僕しかいなくて、痛くなかった。
「明日は家で何しようか。」
「……ッ……」
「したいことある?」
「……えっと……」
「なんでもいいよ。」
「……絵本……読んでほしい……」
「絵本?いいよ。」
「前読んでくれた時あんまり聞こえなかったの……」
「前読んだ時?…あっ、白雪姫か」
コクリ
前読んでくれた時は真っ暗の世界で斗真さんの声が遠くて聞こえなかったからちゃんと聞きたかった。
「絵本読んでたのは分かってたんだ。」
「ちょっとだけ聞こえた。」
「そっか、解離が起きてたもんな……」
「かいり?」
「え?、あ、うーうん。なんでもない。じゃあ明日は白雪姫の絵本読もうか。他聞きたい絵本ある?」
透さんが貸してくれた絵本を見る。
「これも、」
動物がいっぱい描いてある絵本を1冊斗真さんに渡した。
「いいよ。じゃあこれも持って行こっか。」
コクリ
「ありがとう。斗真さんは何したい?」
「俺?俺は、奏くんと一緒にいれたらそれでいいよ。」
「斗真さん……いつも僕のことしてる…斗真さんがしたいことできない……」
斗真さんの邪魔はしたくない……
僕は僕のお家にいる間、お父さんとお母さんは自分のことしてた。
僕のことしてなかった。
きっと斗真さんもしたいことがあるはず。
「本当に特にやりたいことはないかな。休みの日は基本ぼーっとテレビ見てるだけだし。奏くんと何かできるの楽しいよ。」
フルフル…
「…斗真さんがしたいこと……」
「ホントに無いんだって笑」
「…………でも……でも……」
「どうした?そんなに不安か?」
胸がザワザワして苦しくなる。
「おいで、」
斗真さんの服を掴んで落ち着こうとするけどザワザワが消えない。
「どうした?何がそんなに不安?」
「……斗真さんがしたいことする」
「俺は奏くんと何かしてたい。だから明日は絵本読も。」
フルフル
「違う…違うの……」
「何が違う?」
「だって……だって……」
「ゆっくりでいいよ。ゆっくり教えて。」
「…………僕のお家いた時は違うかった…」
「奏くんのお家?」
コクリ
「お父さんとお母さんは何かしてた。ずっと……何かしてて……僕に構うのは暇になった時だけ…」
「じゃあ俺は暇なんだよ。暇だから一緒に遊ぼ?それじゃだめ?」
「…………どうして…」
「ん?」
「どうして僕と遊んでくれるの?」
「え?だから、」
「お父さんとお母さんは僕で遊ぶのに、どうして斗真さんは僕と遊んでくれるの?」
「え?……僕でって…」
「分からない……」
「ごめん、やっぱり暇だから奏くんと遊ぶんじゃない。俺がやりたいことが奏くんと遊ぶこと。だから奏くんと遊ぶんだよ。」
「……どうして……」
「どうしても。俺は奏くんと遊びたい。」
「……いいの?」
「いいの。」
「…………分かった。」
ってことは、僕に合わせてくれてるんじゃないってこと?
斗真さんもやりたいことできてるってこと?
斗真さんの言葉がどこまで本当か分からなかったけど、目を見てハッキリ言われ少し胸が静かになった。
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