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264、遊び疲れて 斗真side

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「しんどくない?」

コクリ
「しんどくない。いっぱい遊んだ!」

「ふふっ、そうだね。楽しかったね。」

コクリ コクリ
「明日もっ明日も遊ぶの」

嬉しそうに話す奏くんが可愛くて返事をしながら頬が緩む。


「お水飲もうか、」

コクリ

ペットボトルの蓋を開けてやるとゴクリと飲んでくれた。
一度飲めたら警戒せずに飲めるんだよなー、


「よしよし、偉いな。」

体を拭いて服を着せる。


「おいで、髪乾かそう。」

床に胡座をかいて膝を叩くと上に座ってくれる。

ドライヤーの温度を確認させてから髪を乾かす。

コクリ…コクリ…

「おっと、もうすぐ終わるからもうちょっと頑張ってー、」

遊び疲れたのか前に倒れそうになる。
倒れた弾みで頭を打ちそうで危ない、急ぐか。



「終わったよー、よいしょ。俺が乾かし終わるまで寝てていいよ。」

っ…フルフル…………スー…スー……

向き合って胸にもたれかからせると、一瞬起きようとしたが目は開かずそのまま寝息に変わった。

部屋で遊ぶより風呂で遊ぶ方が疲れるのかなー、

俺も手早く髪を乾かし、奏くんが寝てる間に髭も剃った。
ドライヤーの音が大丈夫だから電気シェーバーの音も大丈夫かもしれないけど、なんとなく怖がる気がした。


「終わったよー、」

ユサユサ

「っ…ん……」

揺すってみるが起きてくれず、しつこく言うと煩いと言いたげに顔を胸に押し付ける。

「ふふっ」

こんな態度初めてだな笑

「まだ眠たいか、」

眠るのに抵抗があった子がもっと寝たいって表現してくれたことが嬉しい。

「夕食まで寝ようか、」

こんなに寝て夜寝れなくならないかなって心配になったけど、寝れるときに寝たらいいよな。


起こさないよう抱き上げリビングに向かった。



「逆上せたのか?」

「いや、遊び疲れて寝てるだけ。」

リビングに入ると透が心配してくれた。

「そっか、楽しかったんだな。」

「そうみたい。明日も遊ぶって言ってる。」

「風呂好きになれそうだな。」

「そうだな、まだ脱衣所では怖くなって服脱ぐのに時間かかるけど浴室に入ってしまえば落ち着いて洗って、遊んでる。」

「やっぱり怖いのは怖いんだな。でもパニックは起こさないようになってきたな。」

「うん、今日はちょっと泣いたけど落ち着くのも早くなってるし、一度落ち着いたらそこからはパニックとか起こしてないな。」

「そっか~気持ちの切り替えができるようになってるんだな。こんな短期間ですごい成長したんだな。」

「ああ、すごい頑張ってるよ。」

透に奏くんのことを褒められ嬉しくて頭を撫でる。

「斗真もな、」

「え?」

「斗真も奏くんのために頑張ってるよ。」

「俺は別に、」

「頑張ってるよ。奏くんを安心さるために寄り添ったり言葉を掛けたり、奏くんが苦手だった風呂や食事、睡眠まで、奏くんのために斗真は沢山考えて行動して頑張ってるよ。」

「…っ…そうか、ありがとう。なんかそんなストレートに言われたら擽ったいな笑」

「本当のことだからな~笑」

「ありがとう笑」

「おう、斗真も奏くんと一緒に休みな~ほらほら~横になって~」

奏くんを抱いたままソファーに横になると、ブランケットをかけてくれた。

「ふぅぁ~、」

ちょっと眠いな、俺も夕食まで一緒に寝ようかな。
上で気持ち良さそうに眠る奏くんの体温が心地良くて自然と瞼が重くなる。
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