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262、お風呂で遊び 奏side

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「頭洗うぞー、」


コクリ
「ぉ、お願いします」

「はーい、偉いな。お湯かけるよー、」


目を強く瞑る。
斗真さんの手付きは程良い力加減でマッサージしてくれてるみたいに気持ちがいい。

お風呂は水があって色んなことを思い出すから怖いけど斗真さんに洗ってもらってる間は何も考えず心も一緒に洗われてるような気分になる。

「奏くん?」

ハッ

「ふふっ、ちょっと寝てたでしょ?泡が目に入っちゃうから起きててねー、泡流すよー」

ッ…

気持ち良すぎてつい…
せっかく洗ってくれてるんだから起きてなきゃ、





「体洗うよー、」

「ぁ!…洗うっ!僕する!」

「今日も洗ってくれるの?ありがとう。」

毎日体はお互いに洗い合うのがお決まりになってる。
僕ができることはちゃんとしなくちゃ、



「できた。」

「はーい、じゃあ流すねー。」

コクリ

「俺も洗っちゃうからちょっと待っててね。」

コクリ

斗真さんが頭を洗っている間、おもちゃが入っているカゴをおろして動物さんたちを床に並べる。
動物さんいっぱい。
斗真さんが僕のためにって買ってくれたことが嬉しくておもちゃをじっと眺める。




「お待たせ、どうした?気分悪い?」

「ぇ?」
フルフル

おもちゃを眺めていると下から顔を覗き込まれ気持ち悪くないと首を振って否定する。

「そっか、しんどくなったらすぐ教えてね。」

コクリ

「よし、約束ね。  遊ぶ前にお水飲もうか。」

扉を開けてすぐそばに置いてあったペットボトルを取ってくれた。

「飲める?」

コクリ

ひと口飲んでくれた斗真さんの様子を見てから僕も水をひと口飲んだ。

「偉いな。遊んでいいよ。」

コクリ

床に座り込んでおもちゃを手に取った。

洗面器に入れてくれたお湯を使って動物さんたちに水を入れていく。

「パンパンになったね。」

コクリ

ビユーン!

両手に動物を持って勢いよく壁に水を飛ばした。

「凄い飛んだねー、上手!」

コクリ
斗真さんが褒めてくれる度に心が弾んで遊びがどんどん楽しくなっていく。
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