上 下
195 / 701

195、頑張った 奏side

しおりを挟む
ッスー、スー、

ふわっ

っ?

「ごめん、起こした?」

目を開けると斗真さんが僕の肩にブランケットをかけてくれていた、

いつの間に寝ちゃってたんだろう…

まだ瞼が重たい…

「まだ寝てても良いよ?」

背中をトントンされて目が閉じようとするが、欠伸をして目を開ける。

「起きる?」

コクリ

起きたいけど眠たくて斗真さんの胸に頬を当ててぼーっとする。

「お、奏くん起きた?」

透さんが話しかけてくれたけど、瞼が重くて反応できない。

「眠そうだな~夕食までまだ時間あるし寝てていいぞ?」

フルフル
首を振ると一緒に斗真さんの胸に顔を擦り付ける。

「今日はいっぱい頑張って疲れたんだよ~偉かったな、」

透さんに頭を撫でてもらって、胸が温かくなった。

「…がんばった…」

「うん、頑張ったよ。最後自分から診てもらおうとしてくれたのすっごいビックリしちゃった、勇気出して偉かったね。」

斗真さんにも褒めてもらった。

「ごほうび…ほしかったから…」

「ご褒美?ご褒美約束してたの?」

透さんに聞かれて斗真さんの顔を見ると、「あっ」て顔をして笑った。

もしかして、ご褒美のことって内緒なのかな?
さっき、ご褒美は2人になってからって言ってたもんな……どうしよう……

「奏くんと俺のヒミツー♪」

「ヒミツかよ~まぁいいや笑ご褒美のために頑張ったんだな」

コクリ
「…頑張った…」

「うん、頑張ったよ。偉い!すごい偉かったよ~」

病院は正直怖かった、けど、ご褒美のために頑張ったり斗真さんやマルくんが傍に居てくれたから、いつもより勇気を出せたって思えた。

不思議と今は怖かったことよりも頑張ったことの方が記憶に残っている。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

Candle

音和うみ
BL
虐待を受け人に頼って来れなかった子と、それに寄り添おうとする子のお話

ホントの気持ち

神娘
BL
父親から虐待を受けている夕紀 空、 そこに現れる大人たち、今まで誰にも「助けて」が言えなかった空は心を開くことができるのか、空の心の変化とともにお届けする恋愛ストーリー。 夕紀 空(ゆうき そら) 年齢:13歳(中2) 身長:154cm 好きな言葉:ありがとう 嫌いな言葉:お前なんて…いいのに 幼少期から父親から虐待を受けている。 神山 蒼介(かみやま そうすけ) 年齢:24歳 身長:176cm 職業:塾の講師(数学担当) 好きな言葉:努力は報われる 嫌いな言葉:諦め 城崎(きのさき)先生 年齢:25歳 身長:181cm 職業:中学の体育教師 名取 陽平(なとり ようへい) 年齢:26歳 身長:177cm 職業:医者 夕紀空の叔父 細谷 駿(ほそたに しゅん) 年齢:13歳(中2) 身長:162cm 空とは小学校からの友達 山名氏 颯(やまなし かける) 年齢:24歳 身長:178cm 職業:塾の講師 (国語担当)

性的イジメ

ポコたん
BL
この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。 作品説明:いじめの性的部分を取り上げて現代風にアレンジして作成。 全二話 毎週日曜日正午にUPされます。

支配された捜査員達はステージの上で恥辱ショーの開始を告げる

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

サッカー少年の性教育

てつじん
BL
小学6年生のサッカー少年、蹴翔(シュート)くん。 コーチに体を悪戯されて、それを聞いたお父さんは身をもってシュートくんに性教育をしてあげちゃいます。

バイト先のお客さんに電車で痴漢され続けてたDDの話

ルシーアンナ
BL
イケメンなのに痴漢常習な攻めと、戸惑いながらも無抵抗な受け。 大学生×大学生

エレベーターで一緒になった男の子がやけにモジモジしているので

こじらせた処女
BL
 大学生になり、一人暮らしを始めた荒井は、今日も今日とて買い物を済ませて、下宿先のエレベーターを待っていた。そこに偶然居合わせた中学生になりたての男の子。やけにソワソワしていて、我慢しているというのは明白だった。  とてつもなく短いエレベーターの移動時間に繰り広げられる、激しいおしっこダンス。果たして彼は間に合うのだろうか…

処理中です...