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194、ただいま 斗真side
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家に着くまでぼーっとアニメを見ていた。さっき俺の声には反応してたけどアニメの音も聞こえてるのかな?
今日は前よりも感情の表現ができていた。
何度かストレスを感じて動かなくなってしまったけど、その度にマルが起こしてくれた。今日は本当にマルに助けられたな。
犬かぁ、もし奏くんが飼いたいと思うなら飼うのもありかもしれないな…
まぁ犬を飼う前に奏くんと散歩とか一緒に行けるようにならなきゃだけど、
それはそれで外に出るきっかけになるか…
もっと先の話だな、普通に笑って話して普通に外に行く。そんな普通ができるようになった奏くんを想像して頬が緩んだ。
きっともっと先の未来だけど、楽しみだ。
「着いたよ~」
「ありがとう」
奏くんは前回病院から帰ってきた時は大泣きした。
けど、今回は泣く様子はなくキョロキョロ周りを見渡している。
「家着いたよ。降りようか、」
コクリ
抱っこしたまま玄関に入った。
「取る…」
「いいよ。」
イヤーマフを取ってやるとフードを外した。
家は怖くないんだな。
その行動が嬉しくて透と視線が合って微笑む。
「「ただいま~」」
「おかえり~」
奥から母さんが迎えてくれた。
「あら、奏くん何かいい事あった?」
基本無表情の奏くんの小さな変化に気づいて聞いてくれた。
「…まる…くん…会った…」
「まるくん?お友達に会ったの?」
「犬だよ。病院で飼ってる犬に会ってきたんだよね?」
「へぇ~!犬に会ってきたんだ~良かったね♪」
「……さんぽ…した…」
「散歩もしたの?!すごいねぇ~」
コクリ
「触った……お手手…ぷにぷに…」
「肉球も触らしてもらえたんだ~良かったねぇ~」
よっぽど嬉しかったんだろう、玄関で母さんに犬と何したかを話した。
こんなに母さんと話したの初めてじゃないか?
「中入って休憩しようか、」
コクリ
ソファーに座らせると安心したのか俺にもたれかかってきた。
たくさん頑張ったもんね、
クイクイ
「ん?どうした?」
「……ごほうび…ある?」
何を言うのかと思ったら、上目遣いで小声でご褒美があるか聞いてきた。
病院頑張ったらディープキスをするって約束してたもんな、
「もちろん、頑張ったご褒美あるよ。2人になった時ね、」
コクリ
それを聞いて満足したのかウトウト瞼が落ち始めた。
「おいで、」
膝の上に跨らせて背中をゆっくりと叩いた。
初めは起きようと頑張っていたけれど、5分もしないうちに寝息に変わった。
「おやすみ、」
今日は前よりも感情の表現ができていた。
何度かストレスを感じて動かなくなってしまったけど、その度にマルが起こしてくれた。今日は本当にマルに助けられたな。
犬かぁ、もし奏くんが飼いたいと思うなら飼うのもありかもしれないな…
まぁ犬を飼う前に奏くんと散歩とか一緒に行けるようにならなきゃだけど、
それはそれで外に出るきっかけになるか…
もっと先の話だな、普通に笑って話して普通に外に行く。そんな普通ができるようになった奏くんを想像して頬が緩んだ。
きっともっと先の未来だけど、楽しみだ。
「着いたよ~」
「ありがとう」
奏くんは前回病院から帰ってきた時は大泣きした。
けど、今回は泣く様子はなくキョロキョロ周りを見渡している。
「家着いたよ。降りようか、」
コクリ
抱っこしたまま玄関に入った。
「取る…」
「いいよ。」
イヤーマフを取ってやるとフードを外した。
家は怖くないんだな。
その行動が嬉しくて透と視線が合って微笑む。
「「ただいま~」」
「おかえり~」
奥から母さんが迎えてくれた。
「あら、奏くん何かいい事あった?」
基本無表情の奏くんの小さな変化に気づいて聞いてくれた。
「…まる…くん…会った…」
「まるくん?お友達に会ったの?」
「犬だよ。病院で飼ってる犬に会ってきたんだよね?」
「へぇ~!犬に会ってきたんだ~良かったね♪」
「……さんぽ…した…」
「散歩もしたの?!すごいねぇ~」
コクリ
「触った……お手手…ぷにぷに…」
「肉球も触らしてもらえたんだ~良かったねぇ~」
よっぽど嬉しかったんだろう、玄関で母さんに犬と何したかを話した。
こんなに母さんと話したの初めてじゃないか?
「中入って休憩しようか、」
コクリ
ソファーに座らせると安心したのか俺にもたれかかってきた。
たくさん頑張ったもんね、
クイクイ
「ん?どうした?」
「……ごほうび…ある?」
何を言うのかと思ったら、上目遣いで小声でご褒美があるか聞いてきた。
病院頑張ったらディープキスをするって約束してたもんな、
「もちろん、頑張ったご褒美あるよ。2人になった時ね、」
コクリ
それを聞いて満足したのかウトウト瞼が落ち始めた。
「おいで、」
膝の上に跨らせて背中をゆっくりと叩いた。
初めは起きようと頑張っていたけれど、5分もしないうちに寝息に変わった。
「おやすみ、」
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