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188、犬に会って 斗真side
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パニックを起こして、何度も「殴って」と、言ってきた。
苦しむ奏くんを抱きしめて落ち着くのを待つしかなかった。
「なんで僕だけ…
終わりたい…
全部嫌だ…」
心からの声なんだろうな、
しばらくして落ち着いた奏くんと目が合った。
俺を認識するといつものようにピッタリとくっついてくる。
透のこともちゃんと見えてるみたいで安心した。
呼吸も落ち着いてるし、ほんと良かった。
落ち着いた奏くんを抱きしめながら透と話していたらドアがノックされた。
入ってきたのは優咲さんだったが、奏くんは怖いのか俺の服を握る力が強くなる。
時計を見ると予定の時間を過ぎていた。
奏くんのことで頭がいっぱいで時間を見ていなかった。
さっきまでちょっと落ち着いていたけど、優咲さんが来てまた体が強ばっている。…今日診察できるかな?と、考えていたらドアの隙間から犬が顔を出した。
「ぁっ」
それに気付いた奏くんも思わず声が出た。
犬に会いたくてここまで来たもんね。
庭で動物を見た時は一目散に近づいていくのに今は犬が怖いのか、病院だからなのか俺の上から降りようとしない。
「犬触ってもいいですか?」
「良いですよ~」
体は大きいが大人しいゴールデン・レトリバーがゆっくりとした足取りで足元まで来て座る。
頭を撫でると綺麗な毛並みで触り心地がいい。
奏くんは俺にくっついたまま犬を見つめている。
「触ってみる?サラサラで気持ちいよ。」
「っ……、」
恐る恐る犬に手を近づける。
奏くんを怖がらせないようじっと待ってくれている。
「…っぁ…」
「気持ちいね、」
コクリ
1度触ったら怖くなくなったのか少し俺から体を離して犬を撫でた。
しばらく犬を触って落ち着いた頃合を見て優咲さんが提案してきた。
「奏くん、僕のお部屋までマルとお散歩しない?」
マルとはこの犬の名前だろう。
……コクリ、
少し悩んで頷いた。
「じゃあ行こうか、リードお願いしてもいい?」
いいの?って顔で俺を見てくる。
「良いよ。持ってあげて、」
しっかりとリードを握りしめて部屋を出た。
さすがに廊下に出たら怖がると思ったが、奏くんは犬に夢中で全く怖がる様子はなかった。
こんなにしっかり歩く姿初めて見たかもしれない。
犬も奏くんの歩くスピードに合わせてくれてる。
「到着~ここだよ~」
優咲さんの診察室に入ると怖がっていなかったように見えていたが気は張っていたのか床に座り込んだ。
心配して犬も奏くんの顔を覗き込む。
苦しむ奏くんを抱きしめて落ち着くのを待つしかなかった。
「なんで僕だけ…
終わりたい…
全部嫌だ…」
心からの声なんだろうな、
しばらくして落ち着いた奏くんと目が合った。
俺を認識するといつものようにピッタリとくっついてくる。
透のこともちゃんと見えてるみたいで安心した。
呼吸も落ち着いてるし、ほんと良かった。
落ち着いた奏くんを抱きしめながら透と話していたらドアがノックされた。
入ってきたのは優咲さんだったが、奏くんは怖いのか俺の服を握る力が強くなる。
時計を見ると予定の時間を過ぎていた。
奏くんのことで頭がいっぱいで時間を見ていなかった。
さっきまでちょっと落ち着いていたけど、優咲さんが来てまた体が強ばっている。…今日診察できるかな?と、考えていたらドアの隙間から犬が顔を出した。
「ぁっ」
それに気付いた奏くんも思わず声が出た。
犬に会いたくてここまで来たもんね。
庭で動物を見た時は一目散に近づいていくのに今は犬が怖いのか、病院だからなのか俺の上から降りようとしない。
「犬触ってもいいですか?」
「良いですよ~」
体は大きいが大人しいゴールデン・レトリバーがゆっくりとした足取りで足元まで来て座る。
頭を撫でると綺麗な毛並みで触り心地がいい。
奏くんは俺にくっついたまま犬を見つめている。
「触ってみる?サラサラで気持ちいよ。」
「っ……、」
恐る恐る犬に手を近づける。
奏くんを怖がらせないようじっと待ってくれている。
「…っぁ…」
「気持ちいね、」
コクリ
1度触ったら怖くなくなったのか少し俺から体を離して犬を撫でた。
しばらく犬を触って落ち着いた頃合を見て優咲さんが提案してきた。
「奏くん、僕のお部屋までマルとお散歩しない?」
マルとはこの犬の名前だろう。
……コクリ、
少し悩んで頷いた。
「じゃあ行こうか、リードお願いしてもいい?」
いいの?って顔で俺を見てくる。
「良いよ。持ってあげて、」
しっかりとリードを握りしめて部屋を出た。
さすがに廊下に出たら怖がると思ったが、奏くんは犬に夢中で全く怖がる様子はなかった。
こんなにしっかり歩く姿初めて見たかもしれない。
犬も奏くんの歩くスピードに合わせてくれてる。
「到着~ここだよ~」
優咲さんの診察室に入ると怖がっていなかったように見えていたが気は張っていたのか床に座り込んだ。
心配して犬も奏くんの顔を覗き込む。
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