こころ・ぽかぽか 〜お金以外の僕の価値〜

171、約束 奏side

「そっか…」

？

斗真さんは黙って優しく抱きしめてくれた。



「奏くん、」

？

「生きててくれてありがとう。」

「え？…」

「俺さ、ずっと奏くんに再会する前にできることはなかったのかなって考えててたんだけど、
そんなことよりもせっかく奏くんが必死に生きてくれたから、生きてるからこそできることを考えなきゃダメなんだなって、
俺に何ができるか正直まだ分かんないけど、ちゃんと考えるから。
俺にできることは何か考えようって思ってはいたけど過去ばっかり見て今の奏くんを見れてなかった。
ごめんね、」

……ｺｸﾘ

なんとなく言いたいことは分かったけどちょっと難しかった。

「難しいな、ごめんね、長々と
何が言いたいかっていうと、『これから俺と一緒に幸せになろうな。』ってこと、過去を上書きできるくらい幸せにするから、俺と一緒にいてくれる？」

ｺｸﾘｺｸﾘっ
「一緒っ！斗真さん一緒いるっ」

「ふふっ、うん、ありがとう。」