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124、原因は何 斗真side
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ピピピ
「37.5かぁ、微熱かなぁ。しんどいね、」
「………」
ん?なんかおかしい、こっちは見てるけど目が合ってない。
「どうした?頭ぼーっとする?」
「………」
反応が無い、どうしよう。
どうしたらいいか分からず透に電話をかけることにした。
「はい、」
「もしもし、ごめん起こしたか?」
「んー、大丈夫。どうした?」
「奏くんの様子がおかしくて、起きてるんだけど目が合わなくて反応が無いんだ。」
「…いつから?」
「さっき、起きて熱測るまでは普通に話してたんだ。けど、測り終えて声掛けた時にはこうなってた。」
「分かった。とりあえずそっち行くわ。反応なくても聞こえてると思うから話し掛けてやって、」
「分かった。ありがとう。」
電話を切って奏くんを抱き直す。
いくら話しかけてもぼーっと何処かを見つめている。
熱が原因かな…
こうやって全てを塞いでしまうなら昨日みたいにパニックになってくれた方が…
透が言ってた涙は良いこと。
吐き出せる方がいいって言ってた意味がやっと分かった。
辛いんだね。
冷えピタをおでこに貼り、透が来るまで奏くんに話し掛けて続けた。
_______________
「奏く~ん、昨日ぶりだね。聞こえたら手握って、」
ピクッ
「良かった、聞こえてるね。」
握り返しはしなかったけど、ピクリと反応はした。
「大丈夫だよ。斗真に抱っこしててもらおうね。」
抱き直すがいつものように胸に顔を擦り付けたりはしない。
「…どう?」
「うーん、正直大丈夫とは言えないかな…せめて原因が分かればいいんだけど、」
「熱?」
「確かに熱はトラウマの1つかもしれないけど…昨日は落ち着いてたしな…
何があったんだ……」
透は焦点が合わない奏くんの顔を見ながら悩んでいる。
「37.5かぁ、微熱かなぁ。しんどいね、」
「………」
ん?なんかおかしい、こっちは見てるけど目が合ってない。
「どうした?頭ぼーっとする?」
「………」
反応が無い、どうしよう。
どうしたらいいか分からず透に電話をかけることにした。
「はい、」
「もしもし、ごめん起こしたか?」
「んー、大丈夫。どうした?」
「奏くんの様子がおかしくて、起きてるんだけど目が合わなくて反応が無いんだ。」
「…いつから?」
「さっき、起きて熱測るまでは普通に話してたんだ。けど、測り終えて声掛けた時にはこうなってた。」
「分かった。とりあえずそっち行くわ。反応なくても聞こえてると思うから話し掛けてやって、」
「分かった。ありがとう。」
電話を切って奏くんを抱き直す。
いくら話しかけてもぼーっと何処かを見つめている。
熱が原因かな…
こうやって全てを塞いでしまうなら昨日みたいにパニックになってくれた方が…
透が言ってた涙は良いこと。
吐き出せる方がいいって言ってた意味がやっと分かった。
辛いんだね。
冷えピタをおでこに貼り、透が来るまで奏くんに話し掛けて続けた。
_______________
「奏く~ん、昨日ぶりだね。聞こえたら手握って、」
ピクッ
「良かった、聞こえてるね。」
握り返しはしなかったけど、ピクリと反応はした。
「大丈夫だよ。斗真に抱っこしててもらおうね。」
抱き直すがいつものように胸に顔を擦り付けたりはしない。
「…どう?」
「うーん、正直大丈夫とは言えないかな…せめて原因が分かればいいんだけど、」
「熱?」
「確かに熱はトラウマの1つかもしれないけど…昨日は落ち着いてたしな…
何があったんだ……」
透は焦点が合わない奏くんの顔を見ながら悩んでいる。
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