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123、自分勝手なのは 奏side (6日目)
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っ…
朝…体が重たい…
横を見ると唇がくっつきそうなくらい近くに斗真さんの顔がある。
体を起こそうとしたら腰に手を回されぎゅっと引き寄せられ動けなくなる。
あ…
泣いてたのかな、
薄らと頬に涙の跡がある。
どこか痛いのかな、それとも怖いことでもあったのかな。
どっちにしても辛かったんだろうな。
左手を布団から出して斗真さんの頭を撫でる。
肩のサポーターが邪魔で動かしずらかったけどグッと力を入れる。
少し痛んだけどこのくらいなら何ともない。
ピクッ
「ん…ぁ…おはよう。あ、ごめん、重かった?」
フルフル
「大丈夫。」
斗真さんはまだ眠たそうな顔でぼーっとしている。
座って目を擦る姿を見て何故か胸がギュッとした。
なんだろう。この気持ち…
斗真さんが泣いてたからかな…
「ん?どうした?」
フルフル
「何もない。」
「そっか、もう起きるか?っと、その前に熱だけ測らせて。」
……コクリ
頷いたけど体は言うことを聞かなくて固くなる。
「おいで、大丈夫。熱あっても痛いことしないよ。大丈夫だからね。」
斗真さんは固くなった僕の体を解すように抱きしめて背中をさすり言葉をかけてくれる。
「大丈夫、大丈夫、」
測り終えるまで全身を包み込むように抱きしめてくれる。
斗真さんは痛いことはしない。
分かってる。
頭では分かってるはずなのに体は否定し続ける。
何年もかけて植え付けられた常識は数日では塗り替えられない。
不安で気を抜いたら今にも泣きそうで、泣いたら斗真さんに嫌われるんじゃないか、怒られるんじゃないか。
自分の行動一つで人が変わってしまう。そんな大人を何人も見てきた。
さっきまで優しかったのに急にスイッチが入ったように怖い人になる。
斗真さんはそんな人じゃない。
分かってる。
分かってるんだ。
いや…そうだって…信じたいんだ………
これは……僕の勝手な願い………
現実とはまた別の話。
期待して傷付くのは自分だ。
期待した自分が悪いのに…相手のせいにして…
もしかして…全部…僕が悪いんじゃ…
勝手に期待した僕が…
お客さんの期待を裏切ったから怖い人になったんじゃないか…
そっか…
自分は期待するのに相手の期待には応えない。
自分勝手だったのは僕だ…
どうしてそんな簡単なことに今まで気付かなかったんだろう。
斗真さんはどんな僕が好み?……
朝…体が重たい…
横を見ると唇がくっつきそうなくらい近くに斗真さんの顔がある。
体を起こそうとしたら腰に手を回されぎゅっと引き寄せられ動けなくなる。
あ…
泣いてたのかな、
薄らと頬に涙の跡がある。
どこか痛いのかな、それとも怖いことでもあったのかな。
どっちにしても辛かったんだろうな。
左手を布団から出して斗真さんの頭を撫でる。
肩のサポーターが邪魔で動かしずらかったけどグッと力を入れる。
少し痛んだけどこのくらいなら何ともない。
ピクッ
「ん…ぁ…おはよう。あ、ごめん、重かった?」
フルフル
「大丈夫。」
斗真さんはまだ眠たそうな顔でぼーっとしている。
座って目を擦る姿を見て何故か胸がギュッとした。
なんだろう。この気持ち…
斗真さんが泣いてたからかな…
「ん?どうした?」
フルフル
「何もない。」
「そっか、もう起きるか?っと、その前に熱だけ測らせて。」
……コクリ
頷いたけど体は言うことを聞かなくて固くなる。
「おいで、大丈夫。熱あっても痛いことしないよ。大丈夫だからね。」
斗真さんは固くなった僕の体を解すように抱きしめて背中をさすり言葉をかけてくれる。
「大丈夫、大丈夫、」
測り終えるまで全身を包み込むように抱きしめてくれる。
斗真さんは痛いことはしない。
分かってる。
頭では分かってるはずなのに体は否定し続ける。
何年もかけて植え付けられた常識は数日では塗り替えられない。
不安で気を抜いたら今にも泣きそうで、泣いたら斗真さんに嫌われるんじゃないか、怒られるんじゃないか。
自分の行動一つで人が変わってしまう。そんな大人を何人も見てきた。
さっきまで優しかったのに急にスイッチが入ったように怖い人になる。
斗真さんはそんな人じゃない。
分かってる。
分かってるんだ。
いや…そうだって…信じたいんだ………
これは……僕の勝手な願い………
現実とはまた別の話。
期待して傷付くのは自分だ。
期待した自分が悪いのに…相手のせいにして…
もしかして…全部…僕が悪いんじゃ…
勝手に期待した僕が…
お客さんの期待を裏切ったから怖い人になったんじゃないか…
そっか…
自分は期待するのに相手の期待には応えない。
自分勝手だったのは僕だ…
どうしてそんな簡単なことに今まで気付かなかったんだろう。
斗真さんはどんな僕が好み?……
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