こころ・ぽかぽか 〜お金以外の僕の価値〜

122、無理させた… 斗真side

夕食はお粥にしたが完食できた。
今は俺の胸に耳を当てながらウトウトしている。
ちょっと頑張りすぎちゃったのか少し熱が上がってしまった。
透は落ち着いたら熱は下がるって言ってるけど、細くて小さいから余計心配になってしまう。

「心配し過ぎ夕食ちゃんと食べれたし大丈夫だって、眠れそうなら寝かしてあげて。
斗真がいないと眠れないっぽいから。」

「うん、」

眠たそうだしとりあえず寝かせるか。
熱でパニックを起こす様子もないし落ち着いてるな。

背中をリズムよく叩たく。


「寝たか？」

「うん、寝たかな。今日はありがとな。」

「全然良いよ。奏くん良い子にしてたよ。斗真もたまには休めよ。」

「うん、ありがとう。」

「どうした？そんなに熱が心配か？」

「いや、まぁ、それも心配なんだけど…俺が起きてきた時目腫れてたから、泣いたんだなって」

「そら泣くだろ。
今はまだ安心できる人は斗真しかいないんだ。俺がなんぼ抱きしめても安心できない。
そら不安だったと思うよ。けど、奏くんなりに頑張ったんだ。
俺が斗真のとこ行くか？って聞いたけど斗真は寝るの一点張りだった。
奏くんに無理させたって思ってるかもしんないけどそれは奏くんにとって必要な経験だよ。」

「そうなのかな…」

「そうなの。お前も自分のこと大事にしろよ。」

「うん、」

「今日は2人とも寝な、明日また様子見に来るから。」

「ありがとう。」

「大丈夫だ。」

透に頭を撫でられ、奏くんを抱き上げて和室の布団に潜り込んだ。

あれだけ寝たから眠れないと思っていたけど本当に疲れているのかすぐ眠りについた。