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70、僕も知りたい 奏side
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「僕のこと知りたい?」
「うん、知りたいけど…無理に話さなくていいよ。」
「僕も…斗真さんのこと…知りたい…」
「本当?一緒だね。」
コクリ
「何知りたい?」
斗真さんのことは全部知りたい…まだ全然知らないから…
でも、いざ何が知りたいかと聞かれたら何から聞いたらいいか迷ってしまう。
うーん…あ、
「おたんじょうび」
「誕生日?誕生日は7月3日だよ。奏くんは?」
「僕は…ないよ…」
僕にはないけど、斗真さんにはきっとあると思ってお誕生日を祝ってみたくて聞いた。っていっても大したことはできないけど…
「ないって…母さんは知ってるかな、母さ~ん!」
「何~?」
美香さんが顔を出す。
「奏くんの誕生日知ってる?」
「12月15日よ。」
「12月か~今年は盛大にお祝いしようね!」
お祝い、僕が斗真さんをお祝いしたいって思ってたら斗真さんも僕のお誕生日をお祝いしてくれるって言ってくれた。
「そうね、大きいケーキも用意しなくっちゃね~」
美香さんもなんだか嬉しそうにしている。
みんなが嬉しそうだと僕はもっと嬉しくなっちゃう。
「誕生日分かって良かったね。」
コクリ
「じゃあ次は俺から質問いい?」
コクリ
「その携帯は奏くんの?」
コクリ
「使えるの?」
箱の横に置いていた携帯を指さしている。
うーん、使えるかは分からない…
使ったことないから…でも…お父さんが持っとくようにって僕に渡したもの。
警察の人はこの携帯で僕の場所を見つけたって言ってたな…
「見てもいい?」
コクリ
「子ども携帯?何に使ってたの?」
「使ってない、持ってただけ。じーぴーえす?ってお父さん言ってた。」
「GPS…そういうことか…」
?
斗真さんは納得したみたいだったけど僕には全然分からなかった。
「電話とメールはできるんだ、」
でんわ?
めーる?さっきから独り言のように知らない言葉を言っている。
「奏くん、俺の電話番号とメアド入れといたからいつでも連絡できるよ。」
?
「あ、そっか、使ったことなかったのか。えっとな、これが俺の電話番号な押してみ。」
〈とうま〉を押してみる。
プルルルル
ビクッ
斗真さんの携帯が鳴った。
「耳に当ててみな。」
言われた通り耳に当ててみる。
『聞こえる?』
うわ!何これ携帯から斗真さんの声が聞こえる。
どうして??
携帯を耳から離して斗真さんを見上げる。
「奏くんも喋ってみて、」
「……」
何て喋ったらいいの…分からず固まってしまう。
「そんなに緊張しなくても笑 何でもいいよ。じゃあ俺の名前呼んでみて。」
「と…斗真さん…」
「お~聞こえる聞こえる。これ使えるな~じゃあ次はメールね。」
言われた通りに操作する。
「字はひらがなだけ読めるの?」
「ひらがなだけ…」
「そっか、まぁひらがなできたらメールはできるから大丈夫だよ。」
良かった。
ひらがなは独学で覚えたけど紙に書いて話せるくらいは使える。
「こうやったら、こうやって俺のスマホに送られてくるの。できそう?」
コクリ
「やってみ。」
さっき教えてもらった通りに送ってみる。
ピロン
「おっ!届いた。上手だよ。飲み込み早いな~」
斗真さんに褒められて嬉しくなる。
「うん、知りたいけど…無理に話さなくていいよ。」
「僕も…斗真さんのこと…知りたい…」
「本当?一緒だね。」
コクリ
「何知りたい?」
斗真さんのことは全部知りたい…まだ全然知らないから…
でも、いざ何が知りたいかと聞かれたら何から聞いたらいいか迷ってしまう。
うーん…あ、
「おたんじょうび」
「誕生日?誕生日は7月3日だよ。奏くんは?」
「僕は…ないよ…」
僕にはないけど、斗真さんにはきっとあると思ってお誕生日を祝ってみたくて聞いた。っていっても大したことはできないけど…
「ないって…母さんは知ってるかな、母さ~ん!」
「何~?」
美香さんが顔を出す。
「奏くんの誕生日知ってる?」
「12月15日よ。」
「12月か~今年は盛大にお祝いしようね!」
お祝い、僕が斗真さんをお祝いしたいって思ってたら斗真さんも僕のお誕生日をお祝いしてくれるって言ってくれた。
「そうね、大きいケーキも用意しなくっちゃね~」
美香さんもなんだか嬉しそうにしている。
みんなが嬉しそうだと僕はもっと嬉しくなっちゃう。
「誕生日分かって良かったね。」
コクリ
「じゃあ次は俺から質問いい?」
コクリ
「その携帯は奏くんの?」
コクリ
「使えるの?」
箱の横に置いていた携帯を指さしている。
うーん、使えるかは分からない…
使ったことないから…でも…お父さんが持っとくようにって僕に渡したもの。
警察の人はこの携帯で僕の場所を見つけたって言ってたな…
「見てもいい?」
コクリ
「子ども携帯?何に使ってたの?」
「使ってない、持ってただけ。じーぴーえす?ってお父さん言ってた。」
「GPS…そういうことか…」
?
斗真さんは納得したみたいだったけど僕には全然分からなかった。
「電話とメールはできるんだ、」
でんわ?
めーる?さっきから独り言のように知らない言葉を言っている。
「奏くん、俺の電話番号とメアド入れといたからいつでも連絡できるよ。」
?
「あ、そっか、使ったことなかったのか。えっとな、これが俺の電話番号な押してみ。」
〈とうま〉を押してみる。
プルルルル
ビクッ
斗真さんの携帯が鳴った。
「耳に当ててみな。」
言われた通り耳に当ててみる。
『聞こえる?』
うわ!何これ携帯から斗真さんの声が聞こえる。
どうして??
携帯を耳から離して斗真さんを見上げる。
「奏くんも喋ってみて、」
「……」
何て喋ったらいいの…分からず固まってしまう。
「そんなに緊張しなくても笑 何でもいいよ。じゃあ俺の名前呼んでみて。」
「と…斗真さん…」
「お~聞こえる聞こえる。これ使えるな~じゃあ次はメールね。」
言われた通りに操作する。
「字はひらがなだけ読めるの?」
「ひらがなだけ…」
「そっか、まぁひらがなできたらメールはできるから大丈夫だよ。」
良かった。
ひらがなは独学で覚えたけど紙に書いて話せるくらいは使える。
「こうやったら、こうやって俺のスマホに送られてくるの。できそう?」
コクリ
「やってみ。」
さっき教えてもらった通りに送ってみる。
ピロン
「おっ!届いた。上手だよ。飲み込み早いな~」
斗真さんに褒められて嬉しくなる。
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