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65、透からのメール 斗真side

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ピロン
あ、透からだ

〈奏くんの様子どう?〉

えっと、
〈家に着いて直ぐに大泣きしたけど泣き止んでからは落ち着いてるよ。
ご飯も普通のご飯を食べれた。
気になったことといえばご飯中いつもなら「美味しい」って言うけど今日は「あ」っとだけ言ってた。美味しい反応ではあったんだけどな。〉

ピロン
〈ちゃんと泣けたか、良かった。
普通のご飯食べれたのか凄いな落ち着いてるんだな。

声は出てるけど言葉になってないのか。
なにか環境に変化はないか?〉

環境の変化…うーん

〈杏美が帰って来たくらいかな。
でも別に怖がってる様子はないぞ?〉

ピロン
〈もしかすると緊張してるのかもしれないぞ。
まぁ声が出てるなら慣れたらまた話せるだろう。2人きりになったらまた話せるかもしれないし、とりあえず様子見だな。
今のとこ斗真としか話せてないんだろ?〉

〈そうなのかな。分かった。
俺としか喋ってないよ。〉

ピロン
〈そっかー、まぁまだ時間はいるだろうな。
落ち着いてたらカウンセリングを受けにまた連れておいで。
優咲も一週間後また来てほしいって言ってたよ。〉

〈分かった。ありがとう。〉



ん?
「どうした?」

奏くんに裾を引かれ振り向くが気持ち良さそうに眠っている。

頭をそっと撫でブランケットを掛け直してやる。

「今日は頑張ったな。」

裾はまだ掴んだままにして隣に座った。
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