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46、1人にしないで 奏side
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んっ…
「おはよう」
あ、斗真さん…
「体調どう?熱測らせてね」
まだ眠たくて斗真さんにもたれかかりながら目を閉じる。
斗真さんが傍にいてくれたら横になるのも怖くない。
ピピピ
あ、寝ちゃってた。
目を開けて斗真さんと一緒に体温計を見る。
「37.7下がってきたね。明日治ってたらいいね。」
コクリ
さっきよりも体が楽になった気がするのに頭はまだぼーっとしてる。
「眠たかったら寝てても良いよ。」
眠たい…目を閉じたら寝てしまいそう…
あ、斗真さん…どっか行っちゃう?
立ち上がろうとする斗真さんの服を思わず掴んでしまった。
「トイレ行ってくるだけだよ、すぐ戻ってくるから待ってて。」
置いて行かないで!
斗真さんが離れていくことがすごい不安で急いで立ち上がる。
僕もついて行く!
「ホントにすぐ戻ってくるよ?」
やだ!置いて行かないで!
布団に戻そうとする斗真さんに首を振って抵抗する。
「分かったよ。奏くんもトイレ行く?」
コクリ
服を掴んだまま斗真さんの後ろをついて行く。
「おはよう」
「おはよう。奏くんも起きたのか、ってどうした?」
リビングに行くと透さんが話しかけてくれた…でも、人がいっぱいで…怖くて床を見つめてかたまった…
みんな知ってる人なのに…
胸がザワザワ騒がしくなる。
「トイレ行こっか、」
斗真さんに手を引かれトイレに向かう。
「奏くん先にトイレ行く?」
トイレは1人…
そんなの当たり前なのに…
離れたくない…そんな我儘が頭から離れない。
「トイレ1人で難しい?」
斗真さんは困った顔で僕を見る。
斗真さんを困らせちゃった…
1人で行かなきゃ。
覚悟を決めてトイレに入ろうとするけど不安で何度も斗真さんがいるかどうか確認する。
「大丈夫、ここで待ってるよ。」
そう言ってもらって急いでトイレを済ませる。
「もう出てきたの?早いね笑
じゃあ俺も行ってくるね。」
扉の前で斗真さんが出てくるのを待つ。
多分そんなに時間はかかってないはずなのにすごい長く感じる。
「おまたせ、」
斗真さんが出てきた途端抱きついた。
「トイレから出てきただけでこんなに喜ばれたの初めてだわ笑
もう少し寝る?それともお昼ご飯にする?」
うーん、さっきはあんなに眠たかったのに少し動いてもう目が覚めてしまった。
ご飯…昨日も今日の朝もちゃんとしたご飯を食べさせてくれた…
けど…ご飯は…
「朝ご飯と同じ卵粥なら食べれそう?」
心の声聞こえたのかな?
朝食べたのは美味しかった。あれなら食べれるかな…
「食べれるだけでいいよ。無理しなくていいからね。」
斗真さんと一緒にリビングに行く。
リビングには直人さんと美香さん、透さんが居る。
みんな優しい人…それなのに何故か足がすくんでなかなか前に進めない。
「こんなに集まったの初めてかな?」
「確かにそうだな。母さん、奏くんに卵粥作ってほしいんだけど良い?」
「良いわよ。」
キッチンに向かう美香さんを目で追いかける。
「奏くん体調はどう?眠れた?」
そう言いながら伸びてくる透さんの手に思わず目を瞑って体を強ばらせる。
「ごめん、ごめん、ちょっと触らせてね。」
朝と同じように触られ少しずつ力が抜けていく。
「朝より熱下がってるね。」
「さっき測ったら37.7だったよ。」
「そっか、明日には下がるかな~夜上がらなかった良いけどな。」
2人の話を聞きながら斗真さんにもたれかかってぼーっとすることにした。
「おはよう」
あ、斗真さん…
「体調どう?熱測らせてね」
まだ眠たくて斗真さんにもたれかかりながら目を閉じる。
斗真さんが傍にいてくれたら横になるのも怖くない。
ピピピ
あ、寝ちゃってた。
目を開けて斗真さんと一緒に体温計を見る。
「37.7下がってきたね。明日治ってたらいいね。」
コクリ
さっきよりも体が楽になった気がするのに頭はまだぼーっとしてる。
「眠たかったら寝てても良いよ。」
眠たい…目を閉じたら寝てしまいそう…
あ、斗真さん…どっか行っちゃう?
立ち上がろうとする斗真さんの服を思わず掴んでしまった。
「トイレ行ってくるだけだよ、すぐ戻ってくるから待ってて。」
置いて行かないで!
斗真さんが離れていくことがすごい不安で急いで立ち上がる。
僕もついて行く!
「ホントにすぐ戻ってくるよ?」
やだ!置いて行かないで!
布団に戻そうとする斗真さんに首を振って抵抗する。
「分かったよ。奏くんもトイレ行く?」
コクリ
服を掴んだまま斗真さんの後ろをついて行く。
「おはよう」
「おはよう。奏くんも起きたのか、ってどうした?」
リビングに行くと透さんが話しかけてくれた…でも、人がいっぱいで…怖くて床を見つめてかたまった…
みんな知ってる人なのに…
胸がザワザワ騒がしくなる。
「トイレ行こっか、」
斗真さんに手を引かれトイレに向かう。
「奏くん先にトイレ行く?」
トイレは1人…
そんなの当たり前なのに…
離れたくない…そんな我儘が頭から離れない。
「トイレ1人で難しい?」
斗真さんは困った顔で僕を見る。
斗真さんを困らせちゃった…
1人で行かなきゃ。
覚悟を決めてトイレに入ろうとするけど不安で何度も斗真さんがいるかどうか確認する。
「大丈夫、ここで待ってるよ。」
そう言ってもらって急いでトイレを済ませる。
「もう出てきたの?早いね笑
じゃあ俺も行ってくるね。」
扉の前で斗真さんが出てくるのを待つ。
多分そんなに時間はかかってないはずなのにすごい長く感じる。
「おまたせ、」
斗真さんが出てきた途端抱きついた。
「トイレから出てきただけでこんなに喜ばれたの初めてだわ笑
もう少し寝る?それともお昼ご飯にする?」
うーん、さっきはあんなに眠たかったのに少し動いてもう目が覚めてしまった。
ご飯…昨日も今日の朝もちゃんとしたご飯を食べさせてくれた…
けど…ご飯は…
「朝ご飯と同じ卵粥なら食べれそう?」
心の声聞こえたのかな?
朝食べたのは美味しかった。あれなら食べれるかな…
「食べれるだけでいいよ。無理しなくていいからね。」
斗真さんと一緒にリビングに行く。
リビングには直人さんと美香さん、透さんが居る。
みんな優しい人…それなのに何故か足がすくんでなかなか前に進めない。
「こんなに集まったの初めてかな?」
「確かにそうだな。母さん、奏くんに卵粥作ってほしいんだけど良い?」
「良いわよ。」
キッチンに向かう美香さんを目で追いかける。
「奏くん体調はどう?眠れた?」
そう言いながら伸びてくる透さんの手に思わず目を瞑って体を強ばらせる。
「ごめん、ごめん、ちょっと触らせてね。」
朝と同じように触られ少しずつ力が抜けていく。
「朝より熱下がってるね。」
「さっき測ったら37.7だったよ。」
「そっか、明日には下がるかな~夜上がらなかった良いけどな。」
2人の話を聞きながら斗真さんにもたれかかってぼーっとすることにした。
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