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44、しゃっくり止まらない 斗真side
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「ひっく…んっ…はぁ…ひっ…」
「大丈夫、大丈夫、」
泣き止んでからもしゃっくりが続いてなかなか眠れなさそう。
結構泣いたもんな…
奏くんを抱き直し膝の上に乗せて抱きしめる。
少し大きく背中をトントンする。
「ひっく…はぁ…はぁひっく…」
しゃっくりが苦しいのか、しゃっくりをした後眉間にシワが寄る。
「んーんー…ひっく…」
「ゆっくり深呼吸しようか。」
しゃっくりが止まらないのに焦っているのかさっきから無理に息を止めようとしている。
「うー、んーんー…んーっひっく」
唸り声を上げて足をバタバタさせる。
そろそろ限界かな。
「スポーツドリンク飲もうか。」
水分補給させたらついでにしゃっくりも止まるかな、
「飲める?」
いつものようにコップに注いで一口飲んでから渡すが首を振って飲もうとしない。
「どうした?飲みたくない?
昨日飲んだ甘いジュースだよ。」
水なら飲むかもしれないけど、汗もけっこうかいてるしできればスポーツドリンクを飲んでほしい。
少し強引だけど、ごめんね。
スポーツドリンクを口に含み。奏くんの顔を両手で固定して口の中に流し込む。
驚いて胸を叩いてきたけど、奏くんが飲み込むまで口を離さない。
「っ…はぁ、はぁ」
「飲めたね。偉い、偉い」
偉いと頭を撫でると、驚いた顔で俺を見つめる。
「怖かったよね、ごめんね。これじゃ昨日の車の中と一緒だね。」
「あ…」
奏くんは思い出したかのように自分の喉をさする。
「どうしたの?」
「しゃっくり…」
「止まった?」
「うん」
「止まって良かった。」
「あ…あり…がと…」
少し恥ずかしそうにそう言う奏くんがたまらなく愛おしく感じた。
まだまだ、たどたどしいが少しでも話そうとしてくれるのがとてつもなく嬉しかった。
「飲む」
「スポーツドリンク?」
コップを受け取った奏くんは一気にスポーツドリンクを飲み干した。
しゃっくりで苦しかったから飲みたくなかったのかな。あれだけ汗かいたら喉渇くよね。
「おかわりする?」
コクリ
一口飲んで渡すと俺の顔をじっと見てからまた一気に飲み干した。
しゃっくりも止まったし、もう少し寝よう。
「もう1回眠れる?」
首を振るが体はぐったりとしていてしんどそう。
あ、さっき怖い夢見たからかな
「怖い夢見ないように俺とぎゅーして寝ようか、怖い夢見てたら起こしてあげるから。俺と一緒なら寝れそう?」
…コクリ
少し考えてから頷いてくれた。
もう一度抱きしめて布団に横になる。
不安なのか、服をぎゅっと握りしめる奏くんの背中を優しくさすり眠るのを待った。
「大丈夫、大丈夫、」
泣き止んでからもしゃっくりが続いてなかなか眠れなさそう。
結構泣いたもんな…
奏くんを抱き直し膝の上に乗せて抱きしめる。
少し大きく背中をトントンする。
「ひっく…はぁ…はぁひっく…」
しゃっくりが苦しいのか、しゃっくりをした後眉間にシワが寄る。
「んーんー…ひっく…」
「ゆっくり深呼吸しようか。」
しゃっくりが止まらないのに焦っているのかさっきから無理に息を止めようとしている。
「うー、んーんー…んーっひっく」
唸り声を上げて足をバタバタさせる。
そろそろ限界かな。
「スポーツドリンク飲もうか。」
水分補給させたらついでにしゃっくりも止まるかな、
「飲める?」
いつものようにコップに注いで一口飲んでから渡すが首を振って飲もうとしない。
「どうした?飲みたくない?
昨日飲んだ甘いジュースだよ。」
水なら飲むかもしれないけど、汗もけっこうかいてるしできればスポーツドリンクを飲んでほしい。
少し強引だけど、ごめんね。
スポーツドリンクを口に含み。奏くんの顔を両手で固定して口の中に流し込む。
驚いて胸を叩いてきたけど、奏くんが飲み込むまで口を離さない。
「っ…はぁ、はぁ」
「飲めたね。偉い、偉い」
偉いと頭を撫でると、驚いた顔で俺を見つめる。
「怖かったよね、ごめんね。これじゃ昨日の車の中と一緒だね。」
「あ…」
奏くんは思い出したかのように自分の喉をさする。
「どうしたの?」
「しゃっくり…」
「止まった?」
「うん」
「止まって良かった。」
「あ…あり…がと…」
少し恥ずかしそうにそう言う奏くんがたまらなく愛おしく感じた。
まだまだ、たどたどしいが少しでも話そうとしてくれるのがとてつもなく嬉しかった。
「飲む」
「スポーツドリンク?」
コップを受け取った奏くんは一気にスポーツドリンクを飲み干した。
しゃっくりで苦しかったから飲みたくなかったのかな。あれだけ汗かいたら喉渇くよね。
「おかわりする?」
コクリ
一口飲んで渡すと俺の顔をじっと見てからまた一気に飲み干した。
しゃっくりも止まったし、もう少し寝よう。
「もう1回眠れる?」
首を振るが体はぐったりとしていてしんどそう。
あ、さっき怖い夢見たからかな
「怖い夢見ないように俺とぎゅーして寝ようか、怖い夢見てたら起こしてあげるから。俺と一緒なら寝れそう?」
…コクリ
少し考えてから頷いてくれた。
もう一度抱きしめて布団に横になる。
不安なのか、服をぎゅっと握りしめる奏くんの背中を優しくさすり眠るのを待った。
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