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16、うかがう 斗真side
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奏くんが目を覚ました。
目が覚めてからもさっきみたいに怯えてたらどうしようかと思ってたけど、落ち着いていて俺のことも分かるみたいだしとりあえずは安心した。
点滴をして睡眠もできたのだろう、さっきよりも顔色が良くなっている。
「この後はどうしようか、医者としては数日入院してほしいけど環境を変えすぎるのは奏くんにとって負担だろうな…」
「そうだよな…入院か通院…奏くんはどっちがいいんだろう。」
「通院してみて、無理そうなら入院に変えるか?行き来の車とかにもまだ不安は残るし、」
「分かった。そうする。」
「そういえば、斗真はいつまでこっちにいられるんだ?」
「うーん、奏くんのことも気になるし2週間くらいは実家にいるつもり、」
「そうか、」
透は奏くんのカルテを作っていた。
「家に電話だけ入れてくる。」
「おう」
奏くんを透に任せ部屋を出て電話をかけた。
奏くんの様子や今後のことを簡単に説明した。
母さんは早いうちに病院に連れて行くつもりだったから透に診てもらえるなら安心だそうだ。
たしかに奏くんの体の傷を見る限り病院には行くべきだろう。
診察室に戻ると透と筆談で会話をしていた。
「おばさんなんて言ってた?」
「お前に診てもらえるなら安心だってよ」
「そらそうだろ、ね~?奏くん、」
奏くんは透の唐突な問いかけに思わず目を逸らす。
「やめろよ、困ってんじゃん。」
「ごめんwごめんw」
「2人で何話してたんだ?」
2人の紙を覗き込むと慌てて数枚のうち1枚の紙をクシャクシャにした。
見られたくなかったのか?
「色々話してたんだよね~」
「そっか、」
隠されたことが引っかかり冷たい返事をしてしまった。
昨日会ったばかりだけど、透よりは仲良くなれてるきがしてた。
精神科の先生にマウントとっても仕方がないよな…
「2人とも昼飯は?まだなら一緒に食わないか?」
たしかにお腹空いた…頭がいっぱいで空腹に気付かなかった。
「まだだ、でも外食は…人多いし…」
「俺の家来るか?ちょうど食材はあるんだ。」
「へぇ、珍しい、ちゃんと自炊してるんだ。」
「いや、母親が送ってきたんだが使い道がない。」
「そういうことな、」
「当たり前だ。料理なんてしなくてもコンビニがある。」
こんなんだから、心配して食材送ってきたんだろうなぁ
ん?って事は俺が料理するのか?
まぁいいけど、
「あ、ある程度野菜はあるけど、調味料とか肉とかねぇなぁ」
「作れねぇじゃん、」
「スーパー寄るわ、お前は奏くんと車で待っててな」
「分かった。頼む、調理器具はあるのか?」
「もちろん!キッチンが可哀想だったから一式揃えた。」
なんだその理由、
使わない方が可哀想っていう発想には至らないんだな、
「そろそろ行くか、」
「そうだな、」
「奏くん、今からお兄さんのお家に行くんだけど来てくれるかな?」
透がしゃがんで奏くんに話しかけた。
奏くんは目を少し泳がせてから俺を見つめた。
無表情だが不安が伝わってくる。
「大丈夫、俺も一緒に行くよ。一緒に透のお家でゆっくりしよう。」
奏くんは静かに頷いた。
「じゃあ行くか、」
「おう」
ドッ
音のした方を見ると奏くんが膝をついている。
え?転けた?
いや、立てないのか、
手も震えている。
「斗真、抱っこしてやれ。」
「おいで、」
目に涙を溜めながらいやいやと首を振る。
こんなハッキリ拒否したの初めてだな。
ちゃんと自分の気持ち表現できるんだ。
ってここで関心してどうする。
透の家に行きたくないのか?
何が嫌なんだろう。
「大丈夫、一緒に行こうな。」
優しく体をさすり抱っこした。
いやいやと首を振ってた割には素直に引っ付いている。
まだ震えは止まらない。
「これ掛けててやりな、」
タオルケットを渡された。
少し視界が狭くなるようかけてやると少しずつ震えがおさまった。
「じゃあ、行こうか。」
「ああ、」
透の車に乗って奏くんを下ろそうとすると止められた。
「家着くまで抱っこしててやれ、」
「分かった。」
座ると俺の服を掴んでいた手が緩んだ。
ちょっと落ち着いたかな。
優しく背中をさすると体を俺にゆだねた。
「色々買ってくる、飲み物とかテキトーに買ってきていいか?」
「ああ、頼むわ。一応奏くんに水かお茶買ってきてほしい。」
「はーい、りょうかい。じゃあちょっと待っててな~」
透が車を出て数分後
奏くんと目が合った。
「どうしたー?もうちょっと待っててな。」
小さく頷きまた俺の胸に頭を置いた。
安心してるのかな?
「おまたせー、」
「ありがとう。」
「ん?奏くん寝たか?」
「いや、起きてるよ。」
「そっか、大人しいから寝たと思った。斗真いると安心するんだろうな。」
「そうなのかな?」
「そうだと思うよ。車動かすぞ、」
「了解、」
奏くんを落とさないよう抱き直した。
「着いたぞ~」
着くまで俺の服を握りしめていた手は爪が白くなっていた。
下ろすつもりでいたが、強ばって動けない様子を見て落ち着くまでは抱っこしておくことにした。
「奏くん、着いたよ。」
車を降りようとするとより体を強ばらせ手が白くなるほど強く服を掴んでいる。
「すぐ家着くからなー、」
少し早歩きでエレベーターに乗り、部屋に着いた。
ガチャ、
「どうぞ、」
「お邪魔しまーす。」
中に入ると整理整頓はされていた。
「意外と片付いてるんだな、」
「寝に帰るだけだからな~、そんなことより腹減った~」
「分かったよ。奏くんのこと頼んでいいか?」
「はーい、奏くんおいで~」
警戒してる様子から透のとこに行くのを拒むかと思ったが意外と素直に行った。
精神科医だからか透自身のスキルなのか分からんが、怖がっていないみたいで良かった。
腹減ったし、飯でも作るかぁ何にしよう。
考えながらキッチンへと向かった。
目が覚めてからもさっきみたいに怯えてたらどうしようかと思ってたけど、落ち着いていて俺のことも分かるみたいだしとりあえずは安心した。
点滴をして睡眠もできたのだろう、さっきよりも顔色が良くなっている。
「この後はどうしようか、医者としては数日入院してほしいけど環境を変えすぎるのは奏くんにとって負担だろうな…」
「そうだよな…入院か通院…奏くんはどっちがいいんだろう。」
「通院してみて、無理そうなら入院に変えるか?行き来の車とかにもまだ不安は残るし、」
「分かった。そうする。」
「そういえば、斗真はいつまでこっちにいられるんだ?」
「うーん、奏くんのことも気になるし2週間くらいは実家にいるつもり、」
「そうか、」
透は奏くんのカルテを作っていた。
「家に電話だけ入れてくる。」
「おう」
奏くんを透に任せ部屋を出て電話をかけた。
奏くんの様子や今後のことを簡単に説明した。
母さんは早いうちに病院に連れて行くつもりだったから透に診てもらえるなら安心だそうだ。
たしかに奏くんの体の傷を見る限り病院には行くべきだろう。
診察室に戻ると透と筆談で会話をしていた。
「おばさんなんて言ってた?」
「お前に診てもらえるなら安心だってよ」
「そらそうだろ、ね~?奏くん、」
奏くんは透の唐突な問いかけに思わず目を逸らす。
「やめろよ、困ってんじゃん。」
「ごめんwごめんw」
「2人で何話してたんだ?」
2人の紙を覗き込むと慌てて数枚のうち1枚の紙をクシャクシャにした。
見られたくなかったのか?
「色々話してたんだよね~」
「そっか、」
隠されたことが引っかかり冷たい返事をしてしまった。
昨日会ったばかりだけど、透よりは仲良くなれてるきがしてた。
精神科の先生にマウントとっても仕方がないよな…
「2人とも昼飯は?まだなら一緒に食わないか?」
たしかにお腹空いた…頭がいっぱいで空腹に気付かなかった。
「まだだ、でも外食は…人多いし…」
「俺の家来るか?ちょうど食材はあるんだ。」
「へぇ、珍しい、ちゃんと自炊してるんだ。」
「いや、母親が送ってきたんだが使い道がない。」
「そういうことな、」
「当たり前だ。料理なんてしなくてもコンビニがある。」
こんなんだから、心配して食材送ってきたんだろうなぁ
ん?って事は俺が料理するのか?
まぁいいけど、
「あ、ある程度野菜はあるけど、調味料とか肉とかねぇなぁ」
「作れねぇじゃん、」
「スーパー寄るわ、お前は奏くんと車で待っててな」
「分かった。頼む、調理器具はあるのか?」
「もちろん!キッチンが可哀想だったから一式揃えた。」
なんだその理由、
使わない方が可哀想っていう発想には至らないんだな、
「そろそろ行くか、」
「そうだな、」
「奏くん、今からお兄さんのお家に行くんだけど来てくれるかな?」
透がしゃがんで奏くんに話しかけた。
奏くんは目を少し泳がせてから俺を見つめた。
無表情だが不安が伝わってくる。
「大丈夫、俺も一緒に行くよ。一緒に透のお家でゆっくりしよう。」
奏くんは静かに頷いた。
「じゃあ行くか、」
「おう」
ドッ
音のした方を見ると奏くんが膝をついている。
え?転けた?
いや、立てないのか、
手も震えている。
「斗真、抱っこしてやれ。」
「おいで、」
目に涙を溜めながらいやいやと首を振る。
こんなハッキリ拒否したの初めてだな。
ちゃんと自分の気持ち表現できるんだ。
ってここで関心してどうする。
透の家に行きたくないのか?
何が嫌なんだろう。
「大丈夫、一緒に行こうな。」
優しく体をさすり抱っこした。
いやいやと首を振ってた割には素直に引っ付いている。
まだ震えは止まらない。
「これ掛けててやりな、」
タオルケットを渡された。
少し視界が狭くなるようかけてやると少しずつ震えがおさまった。
「じゃあ、行こうか。」
「ああ、」
透の車に乗って奏くんを下ろそうとすると止められた。
「家着くまで抱っこしててやれ、」
「分かった。」
座ると俺の服を掴んでいた手が緩んだ。
ちょっと落ち着いたかな。
優しく背中をさすると体を俺にゆだねた。
「色々買ってくる、飲み物とかテキトーに買ってきていいか?」
「ああ、頼むわ。一応奏くんに水かお茶買ってきてほしい。」
「はーい、りょうかい。じゃあちょっと待っててな~」
透が車を出て数分後
奏くんと目が合った。
「どうしたー?もうちょっと待っててな。」
小さく頷きまた俺の胸に頭を置いた。
安心してるのかな?
「おまたせー、」
「ありがとう。」
「ん?奏くん寝たか?」
「いや、起きてるよ。」
「そっか、大人しいから寝たと思った。斗真いると安心するんだろうな。」
「そうなのかな?」
「そうだと思うよ。車動かすぞ、」
「了解、」
奏くんを落とさないよう抱き直した。
「着いたぞ~」
着くまで俺の服を握りしめていた手は爪が白くなっていた。
下ろすつもりでいたが、強ばって動けない様子を見て落ち着くまでは抱っこしておくことにした。
「奏くん、着いたよ。」
車を降りようとするとより体を強ばらせ手が白くなるほど強く服を掴んでいる。
「すぐ家着くからなー、」
少し早歩きでエレベーターに乗り、部屋に着いた。
ガチャ、
「どうぞ、」
「お邪魔しまーす。」
中に入ると整理整頓はされていた。
「意外と片付いてるんだな、」
「寝に帰るだけだからな~、そんなことより腹減った~」
「分かったよ。奏くんのこと頼んでいいか?」
「はーい、奏くんおいで~」
警戒してる様子から透のとこに行くのを拒むかと思ったが意外と素直に行った。
精神科医だからか透自身のスキルなのか分からんが、怖がっていないみたいで良かった。
腹減ったし、飯でも作るかぁ何にしよう。
考えながらキッチンへと向かった。
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