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115、パニック
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名取side
とうとう空がパニックを起こしてしまった。
さっきから幻聴が続いてるみたいでずっと両手で耳を押さえている。
今はリビングの床で蹲っているが、抱っこも怖がるため寝室に連れて行くことができない。
友達と電話して家であった虐待を思い出したことによってフラッシュバックが起きたんだろうな。
このまま落ち着くまで待つのが1番いいとは思うが、このまま待っていても空は辛いままだよな。
「空、大丈夫だよ。俺と空しかここにいないよ。」
肩にそっと触れると余計体が怖がり声を上げてしまう。
声が届いていないのか…
「っぅぅううんんん、嫌だ、もう嫌だ。はぁはぁはぁ、はぁはぁっっはぁはぁ」
「っ!、空、ごめんな、怖いよな。」
パニックで過呼吸になる空を力ずくで抱きしめるが、暴れてなかなか落ち着かない。
次第にガクガク震えだした。
「はぁはぁはぁ…っっっはぁはぁ、はぁはぁ…」
強く瞑っていた目が少し開き目が合った。
「はぁはぁ、っっっはぁはぁっっはぁはぁ…助け…助けて…助けて…」
俺を認識して宙をかく手を握る。
「絶対治るから大丈夫だよ。俺の呼吸に合わせれる?」
「っっっはっ…はぁはぁ…むり、ムリ…はぁはぁ」
「できるよ。ゆっくりゆっくり、吸ってー、吐いてー、_______________」
口にタオルを当てると苦しくて俺の手を離そうと掴んでくる。
「はぁ…はっはぁはぁ…はぁ…はぁ…はぁ……」
少しずつ落ち着いてきて体の力が抜けていく。
「陽ちゃん………はぁ…はぁ………はぁ………はぁ」
「落ち着いた?」
「うん……大丈夫、」
「怖かったね。もう大丈夫だからね。」
まだ震えてる手を握り抱きしめる。
「怖かった………」
握り返してくれた手に大粒の涙が落ちた。
涙が止まるまで泣けるよう抱き直して背中をさする。
とうとう空がパニックを起こしてしまった。
さっきから幻聴が続いてるみたいでずっと両手で耳を押さえている。
今はリビングの床で蹲っているが、抱っこも怖がるため寝室に連れて行くことができない。
友達と電話して家であった虐待を思い出したことによってフラッシュバックが起きたんだろうな。
このまま落ち着くまで待つのが1番いいとは思うが、このまま待っていても空は辛いままだよな。
「空、大丈夫だよ。俺と空しかここにいないよ。」
肩にそっと触れると余計体が怖がり声を上げてしまう。
声が届いていないのか…
「っぅぅううんんん、嫌だ、もう嫌だ。はぁはぁはぁ、はぁはぁっっはぁはぁ」
「っ!、空、ごめんな、怖いよな。」
パニックで過呼吸になる空を力ずくで抱きしめるが、暴れてなかなか落ち着かない。
次第にガクガク震えだした。
「はぁはぁはぁ…っっっはぁはぁ、はぁはぁ…」
強く瞑っていた目が少し開き目が合った。
「はぁはぁ、っっっはぁはぁっっはぁはぁ…助け…助けて…助けて…」
俺を認識して宙をかく手を握る。
「絶対治るから大丈夫だよ。俺の呼吸に合わせれる?」
「っっっはっ…はぁはぁ…むり、ムリ…はぁはぁ」
「できるよ。ゆっくりゆっくり、吸ってー、吐いてー、_______________」
口にタオルを当てると苦しくて俺の手を離そうと掴んでくる。
「はぁ…はっはぁはぁ…はぁ…はぁ…はぁ……」
少しずつ落ち着いてきて体の力が抜けていく。
「陽ちゃん………はぁ…はぁ………はぁ………はぁ」
「落ち着いた?」
「うん……大丈夫、」
「怖かったね。もう大丈夫だからね。」
まだ震えてる手を握り抱きしめる。
「怖かった………」
握り返してくれた手に大粒の涙が落ちた。
涙が止まるまで泣けるよう抱き直して背中をさする。
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