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43、寂しい
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空side
朝食を食べ終えいつも通り神山先生が来るのを待っていた。
神山先生と話すことが日課であり毎日の楽しみだった。
いつもならそろそろ来る時間
いつもなら来る時間なんだけどな…
時計の針音がだんだん大きく聞こえる。
時間は過ぎるのに神山先生も陽ちゃんも来てくれない…
1人であることを改めて感じた…
寂しい…1人ってこんなに寂しいんだ…
入院してからはずっと誰かが一緒にいてくれた。
安心感がほしい…いつもみたいに抱きしめてほしい…
寂しさを紛らわすため体操座りをして手を体にまわした。
足りない…自分の手じゃ足りない…
寂しさでぽっかり空いた心から涙が溢れ出した。
ガラッ
「空くん、こんにちは」
「うっ…ん…う…」
神山先生の声?やっと来てくれた…先生の顔を見ると安心してもっと涙が出た。
「えっ?空くんどうしたの?どこか痛い?」
違う、痛くない。そう言いたいのに言葉が出なかった。
神山先生が優しく抱きしめてくれた。
温かい、この温かさを求めていたんだ…
締め付けられていた心が解けていく。
「落ち着いた?空くん、どうしたの?何かあった?」
「寂しかった…」
こんな事を言ったら困らせるかな…
「寂しかった…そっか、ごめんね、来るの遅くなってここに来る途中で名取先生に会ってお話してたんだ~」
「お話?」
「うん、最近名取先生と仲良しなんだ~」
仲良し…そうだよね、陽ちゃんと神山先生は歳が近いし…
仲良くなるよね…
なんだろう、この感情暗くて重い…モヤモヤする…
「そっか…」
「空くんも俺と仲良しだよね~」
僕も?僕も神山先生と仲良し?先生はそう思ってくれてるの?
先生は優しい顔で言ってくれた。
嬉しい。その言葉が嬉しかった。
心にぱぁっと明るい花が咲いた感覚がした。
「うん」
「空、お昼ごはん食べれる?」
陽ちゃんが聞いてきた。
神山先生との食べるご飯はとても美味しい。
「うん、食べれる。」
「お昼ごはん取ってきますね。」
「はい、お願いします。」
ドアが閉まり神山先生と2人になった。
「空くん学校行きたいんだって?
さっき名取先生と話したんだ~」
「うん、でも、まだ退院はできないって…
僕がいい子じゃないからかな…」
「え?そういうことじゃないと思うけど?」
「でも、僕の体はどこも悪くないし…
陽ちゃん、家に来ていいって言ったの後悔してるのかな」
「ちょ、ちょっと待ってて!!」
ガラッ!
神山先生は慌てた様子で病室を出た。
どうしたんだろう?何かあったのかな?
また一人ぼっちだな、
天井を見上げぼーっとした。
朝食を食べ終えいつも通り神山先生が来るのを待っていた。
神山先生と話すことが日課であり毎日の楽しみだった。
いつもならそろそろ来る時間
いつもなら来る時間なんだけどな…
時計の針音がだんだん大きく聞こえる。
時間は過ぎるのに神山先生も陽ちゃんも来てくれない…
1人であることを改めて感じた…
寂しい…1人ってこんなに寂しいんだ…
入院してからはずっと誰かが一緒にいてくれた。
安心感がほしい…いつもみたいに抱きしめてほしい…
寂しさを紛らわすため体操座りをして手を体にまわした。
足りない…自分の手じゃ足りない…
寂しさでぽっかり空いた心から涙が溢れ出した。
ガラッ
「空くん、こんにちは」
「うっ…ん…う…」
神山先生の声?やっと来てくれた…先生の顔を見ると安心してもっと涙が出た。
「えっ?空くんどうしたの?どこか痛い?」
違う、痛くない。そう言いたいのに言葉が出なかった。
神山先生が優しく抱きしめてくれた。
温かい、この温かさを求めていたんだ…
締め付けられていた心が解けていく。
「落ち着いた?空くん、どうしたの?何かあった?」
「寂しかった…」
こんな事を言ったら困らせるかな…
「寂しかった…そっか、ごめんね、来るの遅くなってここに来る途中で名取先生に会ってお話してたんだ~」
「お話?」
「うん、最近名取先生と仲良しなんだ~」
仲良し…そうだよね、陽ちゃんと神山先生は歳が近いし…
仲良くなるよね…
なんだろう、この感情暗くて重い…モヤモヤする…
「そっか…」
「空くんも俺と仲良しだよね~」
僕も?僕も神山先生と仲良し?先生はそう思ってくれてるの?
先生は優しい顔で言ってくれた。
嬉しい。その言葉が嬉しかった。
心にぱぁっと明るい花が咲いた感覚がした。
「うん」
「空、お昼ごはん食べれる?」
陽ちゃんが聞いてきた。
神山先生との食べるご飯はとても美味しい。
「うん、食べれる。」
「お昼ごはん取ってきますね。」
「はい、お願いします。」
ドアが閉まり神山先生と2人になった。
「空くん学校行きたいんだって?
さっき名取先生と話したんだ~」
「うん、でも、まだ退院はできないって…
僕がいい子じゃないからかな…」
「え?そういうことじゃないと思うけど?」
「でも、僕の体はどこも悪くないし…
陽ちゃん、家に来ていいって言ったの後悔してるのかな」
「ちょ、ちょっと待ってて!!」
ガラッ!
神山先生は慌てた様子で病室を出た。
どうしたんだろう?何かあったのかな?
また一人ぼっちだな、
天井を見上げぼーっとした。
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