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いざ、フィンなんとか王国へ

夢の中だから※

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「え!?え?ルー君が…ルイス?」

 混乱している私をルイスは大きな腕でぎゅっと抱きしめ、私の頭の上に頬を寄せて、スリスリっと甘えるように擦り付けてきた。

「はい。マイカお姉ちゃん」

「ちょ!ルイスにお姉ちゃんとか!待って待って…あの可愛い美少年はどこに!?私のルー君はどこ!?」

「ここにいますよ」

「いや、面影あるけど!あるけどぉ!!」

 ギャースカ騒ぎ出す私をルイスは離す気は無いようでギュッギュッと抱きしめる力を強めてきた。

「マイカお姉ちゃんを穢したいって思ってたのが、実は助けて欲しいってことだったとは…。幼い頃に自分が穢らわしいと感じた事も、助けて欲しいという気持ちの現れだったしたら、私はとても遠回りをしてしまいました。妻に嫌いと言われて手が震えるようになったのも、人に面と向かって言われて辛かったのもあったでしょうが。きっと妻に助けて欲しかったんでしょうね。理由がわかると単純明快です」

「いやいや、てか。人間嫌いだからじゃなくて奥さんに嫌われたから手が震えるって…」

「ええ、正室のリリーに言われまして」

 ふふっと笑うルイスだが、さらりと爆弾を投げてきた。奥様の名前が母親と同じことについては…もう聞くまい。聞いたら泥沼だ。

 それにしても、あれがルイスだったとは。よく考えれば、あの色合いであの顔立ちはルイス以外何者でもなかった。くぅ…可愛かった…カムバック!ルー君!

 なんて私が考えていると、ルイスはわたしの頭から頬を退けて次はアゴを乗せて抱きしめてきていた。

「ねぇ、なんか…恋人同士みたいなんだけど。ナニコレ」

「自分の中のいろいろなものが、マイカお姉ちゃんのおかげで解決できて…嬉しいのです。あとは元々惹かれていたのもありますが、私にとってかけがえのない存在という意味でも妻達よりは大切な存在のマイカ様を抱きしめたり、匂いを嗅いだり、もちろんその先も…」

「ちょっ、待って。その先って…。ルイスって、一つのことに熱中しやすい…?」

「そうかもしれません。つまり、一途と言ってください」

「えっええ?待って待って…私を…その」

「はい」

 ルイスの気持ちを確かめるだけだが、なんだか恥ずかしくなってきた私はモジモジしながらルイスを見上げた。ルイスは「何ですか?」っと首を傾げているが、目の色はとても優しく愛しいものを見つめる紫の瞳をしていた。

 この瞳は初めて会った時にも思ったが…とても綺麗だ。

 初めて来た世界で、初めて会った男性で、私のことを初めから気にかけてくれた男性。役目や仕事だからってことはあっただろうが、私は世界に来た時から私を受け入れてくれたルイスの事を初めから少し気に入っていた…のだ。だから、名前を呼んで少し近づこうとした…のかもしれない。

 少しばかり自分の気持ちに気がついた私は、途端に混乱し始めた。気になるという気持ちは果たして…人間としてなのか、それとも異性としてなのか…。

 ルイスの答えを聞いたら、ダメになる気がする。そう思った私はフルフルっと首を横に振った。

「いや、いい…聞かない方がいい気がする」

 そう言って私はルイスの胸元に顔を埋めた。ルイスは私をそのままギュッと逞しい腕の中に閉じ込めた。

「そうですか。マイカお姉ちゃん。ちょっと体勢変えてもいいですか?」

「いいけど、いつまでお姉ちゃんって呼ぶつもり?」

「気がすむまででしょうか」

 ルイスは私から体を離すと立ち上がって、私に手を出してきた。ルイスの服はネグリジェのひらひら感が無くなった、白い生地の簡単な形のワンピース型の服を着ていた。

 手をのせると、その手を握って私が立ち上がりやすいように引っ張ってきた。そのまま私は腰を浮かせて立ち上がると、ルイスは私の手を引いて初めに寝ていたベッドまで連れてきた。

「え…なに?」

「この部屋は座る場所が床かここしかないので」

「あ、そう…なんだね」

 ルイスにとっては勝って知ったる部屋なのだろう。もしかしてルイスの部屋?っと首を傾げているとルイスはベッドサイドに座って、隣をポンポンっと叩いた。

 隣に座れという事だなっと解釈した私は、ルイスの隣に腰を下ろした。

「この部屋は子供の頃使ってた私の部屋…ですね」

「ふーん。そうなんだ」

 ルイスは私の手を掴んでギュッと握ってきた。

「いい思い出と、よくない思い出がある部屋なので久しぶりに見ました」
 
 ルイスの顔を見ようと見上げると、ルイスはどこか懐かしいものを見ているような目で部屋の中を見渡したあとに、私に目線を向けてフワリと微笑んだ。

 ルイスは本当に憑き物が落ちたようだ。あの狂信的な様子は怖いとさえ感じる時があったが、今は本当に穏やかだ。父親のことがなければ、このように穏やかなまま育っていたのかもしれない。

 そう思いながら見つめていると、ルイスがゆっくり顔を近づけてきた。どんどん近寄ってくる。ルイスを止めるタイミングは何度もあったが、なぜかルイスが近寄ってくる事を止めることができなかった。

 そしてそのまま目を瞑って、ルイスの唇が私の唇に重なっても拒否しなかった。

 ゆっくり唇が離れていく。名残惜しい気持ちになりながら、瞑った目を開けるとルイスの顔が15センチほどの距離にあった。

 そして私の額にルイスの額を合わせて私を見つめてきた。

「止めないのですか?」

「止めてもいいの?」

「…止めてほしくはないです」

 ルイスは私から目線を逸らした。

 ルー君がルイスになったりした今いる場所は…きっと現実じゃない。この気持ちが何か確かめるのに現実でこんなことはできない。

 それなら…

 私はルイスの首に両腕を回して、顎を上げてルイスの唇に私の唇を合わせた。

 ルイスはそのまま私の背中に腕を回して、ギュッと抱き寄せてきた。

「んっ…はっ……っちゅ……ん」

 誰からというわけでもなく、お互いに求めるように口づけを交わした。どんどん角度を変えて激しく。

 私が少し口を開けるとルイスは待っていたかのように私の中に舌を入れてきた。

「んっ………んっ……」

 ルイスと私は夢中でお互いの舌を絡めあった。

「んっ……はぁ……はぁ」

 チュッと音を立ててルイスが私から唇を離した。私はまだ絡み合ってたくて、名残惜しげに見つめた。

 お互いに肩で息をしながら見つめ合う。

 私は与えられた快感で欲情していた。そしてルイスも欲を帯びた瞳で、興奮しながら私を見ている。

「…これは、夢だよね。現実じゃない…。夢だけど…ルイスは私の願望…とかじゃないよね?」

「私は私ですよ」

 それを聞いた私はゆっくり立ち上がって、着ていたワンピースをその場で脱いだ。ワンピース脱ぐと、下着はなぜがつけていなかった。

 私はルイスの手を引いて立ち上がらせると、ルイスの着ている服の裾を下からまくって、服を脱がせた。ルイスもなぜか下着は着ていなかった。

 ルイスのモノはすでに立ち上がっていた。それを見て、私はジュッと股が濡れる感覚を覚えた。

「良いのですか?」

「いいの、夢だもの」

 そう言って私はベッドの上にのって、仰向けに寝転がった。ルイスはわたしの左隣に来ると同じように寝転がる。

「今だけ、私のマイカお姉ちゃんですか?」

「うん。今だけ、ルイス…ううん。ルーのお姉ちゃんだよ」

 その会話を皮切りに、お互いに向き合うように横向きになると唇を合わせて激しい口づけを始めた。

「んっ……ぁん……っちゅ…んん」

 気持ちがいい。ルイスは本当に口づけがうまい。

 快感に浸っていると、無意識に腰が揺れていた。それ気がついたルイスは唇を離して話しかけてきた。

「っ……マイカお姉ちゃん…腰動いてますよ」

「んっ…だって…ルーの口づけが…上手だから」

「ふふ。マイカお姉ちゃんは…本当に快楽に弱いですね」

 私はルイスの立ち上がったモノを手に取って刺激しようとすると、その手をルイスにやんわりと止められた。

「嬉しいですが…できればマイカお姉ちゃんと一緒に」

「いいよ…私…上にのる」

 私はルイスの左肩を右手で押して、仰向けにさせるとルイスの顔の上に腰を浮かせながら座った。

「ああ。マイカお姉ちゃんのイヤラシイ穴が見えます」

「ふふ。私もルーのイヤラシイ棒が見えてるよ」

 私はルイスの熱いモノを右手で握って刺激し始めた。

「っぁ……では、私もマイカお姉ちゃんの舐めさせてもらいますね」

 そういうとルイスは蜜壺に舌を這わせ始めた。

「あっ……きもち……ルー…ぁぁ…舌使うの…んっじょうず…」

 私も熱いモノを手で刺激するが、与えられる快感が強くてこちらに集中できない。ルイスがとてつもなく上手い。自分の快感に意識が持っていかれるたびに、頭や手が止まってしまう。

「ぁっ…ぁあ…きもちぃ……んんんっ…んんむ」

 負けじとこちらも頑張ってみるが、もうすぐ達しそうになっている私はうまく刺激できずに与えられる快感に身を委ねた。

「あっああ…だめっ…ぁん…ルー…ああん…きちゃう…んぁ」

 クネクネと腰を動かして、さらなる快楽を求めた。そして、ルイスが突起をキュッと摘んだ瞬間にお尻から背中にかけてゾクゾクっと何かが走っていく。

「あああ!きちゃう…イクッ…ぁぁああ…ルー、るー…ぁあああああ!」

 私はルイスの名前を呼び、背中を仰け反らしながらプシュップシュッと潮を吹いて達した。

「はぁ…はぁ…ちょっ…ぅますぎ…ない?」

 肩で息をしながら背中越しにジロっとルイスに目線を向けるとわたしのお尻から顔を横にだして、ニッコリと微笑んできた。

「経験だけならアーサー殿下にも負けませんよ」

「そんなの聞きたくなかった…」

 私は体勢を変えて、ルイスに向き合うように跨った。

「じゃあ。こうやってするのもよくした?」

「いいえ、基本的には私がそうやって跨るか、下に組み敷いてしてましたよ」

「深く聞いちゃいけない気がする言葉が出たけど、とにかくコレはしてないんだね」

「ええ、ほぼしたことがありませんよ」

 私の少し妬いたような拗ねたような態度をまたルイスは、ふふふっと笑いながら答えた。

 何だか余裕そうなルイスの様子に悔しくなった私は、熱いモノを掴んで自分の蜜壺にあてがった。

「ルーの…バカっ」

 そして、ゆっくり腰を落とした。ドロドロに溶けていた蜜壺は簡単に中に受け入れた。

「はぁ……はいってる…んん」

「ええ。とてもいい光景です」

 ルイスは接合部分に釘付けになりながら言った。

「ぁっ…ルー…全部はいった」

「はい。もう見えないのが残念です」

「繋がってるの見るの好き?」

「はい。マイカお姉ちゃんと繋がってる所を見るのは好きですよ」

 ルイスの返答に私は少し嬉しくなった。ちょっと独占欲が出てきてる気がする。

 私は膝を大きく開いてルイスに接合部分が見えるように、体を上下に動かし始めた。

「ぁぁあん……あん…きもち…い?…んっ」

「はい。気持ちがいいです。お手伝いしてもいいですか?」

「だっめ……あああん…ぁあん…してるの見て…てっ」

「はい。どんどん蜜が溢れてきてます」

「あっあっあ…じっきょっは…いらなっ…んん」

「あ、キュッと締まりました。私の言葉に感じてますか?」

「はぁ…ああん…ぅる…さっ…んっん」

「でも、また締まりました」

「んんんっ…もっ…ぁん…いわないっ…あんっ」

 ルイスの言葉で感じたのは図星だった。正直言葉でこんなに感じるなんて初めてだった。ルイスは変にうますぎる。悔しい。

 私は一旦動きを止めてグッと根元まで腰をおとした。そして前屈みになるとルイスの唇にチュッと軽く口付け、ルイスの左耳に囁いた。

「ねぇ…上に乗られてどんな感じ?」

 ルイスの耳元で囁きながらゆっくりと腰を動かした。

「っ…最高です」

「ぁあ…んっんっ…もっとしたい?」

「はい、できればお手伝いしたいです」

 そういうとルイスは私のお尻を両手で掴んで下から勢いよく突き上げ始めた。

「ちょっ…まぁっああん…だめっ…あっあっあ…はげしっ」

 突き上げられて驚いて体を起こしたら、いい場所に当たって快感の波が押し寄せてくる。

「はっはっ…くっ…締まって……ぅく」

 ルイスは眉間に皺を寄せながら耐えているような表情だ。きっと私は熱に浮かされた顔をしてるだろう。

 とにかく体の相性がいいのか、ルイスが上手いのかわからない。でも欲しい所に刺激がくるし、もっと強くきて欲しいと思えば何も言わずに強くしてくれる。

 気持ちがよすぎる

「あっんあん…ルー…イキソっ…あっあっ」

「私ももう…限界です」

「あっあっあ…そこっいい!…すきっ…すきっ…あああん」

「っく…ここですか?」

「ぅんうん!…ああ!…イイッ…あああ…っき…ああん、あ、ああああん」

 ゾクゾクっと快感の波が怒涛のように押し寄せ、今まで感じたことがない絶頂を迎えた私はガクガクと痙攣しながら達した。

「ぁく…だしますよ…奥に…子種を…私の子を…ここにっ!」

「あっだめ、うごいちゃ…ぁあっあ、もうイッ…たのぉ…あっああん…またきちゃ……ぁんんん!」

 達してすぐに、弱い場所を刺激され余韻が残っていたため、すぐに快感の波に乗った。私はルイスの熱いモノが熱い精を放った感覚でまた達してしまった。

 お腹の奥がジンジンする。

 ハァハァとお互いに息を整える。私はアレをいれたまま、ルイスの体にぐったりと倒れ込んだ。

「マイカ様…素晴らしかったです」

「なにが…ハァ…ハァ」

「詳しく言ってもいいですか?」

「…それはやめて」

「残念です。マイカ様の何がどう素晴らしいか教えて差し上げたかったのに」

「もぉぉお!!小っ恥ずかしい事をペラペラと!」

 私はカァァァっと顔が赤くなった。

「どれをとっても、いままでのどんな人より…1番でした」

 そう言って私の額に口付けると、ルイスは私を抱きしめてきた。

「体の相性かな…」

「それと私の愛ゆえですね」

「なっ!」

 聞かないでおこうと思っていた事を、情事が終わった後にサラッと言ったルイスを見上げて見つめると、どこか寂しそうな目の色をしたまま微笑んでいた。

「な…なんて…顔…してるの」

「この夢が覚めたら…この幸せも終わるかと思うと…寂しくて」

 眉尻を下げてルイスは悲しそうに微笑んだ。

「それは…」

「大丈夫です。私は夢からさめても…決して忘れませんから」

 そう言ってルイスは私を抱きしめた。

 温かい温もりに癒される。激しく動いた疲れもあったからか、徐々にウトウト瞼が重くなってきた。

「ああ…マイカ様。また朝お会いしましょうね…」

 そう言ってルイスは私の唇に口づけた。私は返答したくてももう力が出なくて、そのまま目を瞑った。

「夢でよかった。本当に抱いてしまったら…あなたを閉じ込めてしまうから…」

 ルイスがポツリと呟いた言葉は私の耳には届かなかった。
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