【完結】あの奇跡をもう一度

あさリ23

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魔道具研究の日々

まっさーじ?※

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 賑やかな昼食を終えてから、僕達は使用人に案内されて一つの部屋に案内された。どうやら元々オリーの部屋だったようだが、内装を少し変えてベッドを大きくして準備してくれた様子だった。

 浴室も手洗いも新しくなっていたようで、オリーも様変わりした部屋に興味津々だった。

 荷物を収納から取り出して荷解きをしてから2人で部屋の中を探検することにした。

 手洗いは布が何枚か置いてあった。使い方はアイミヤ公国と同じだが、お尻を拭くときは布でするらしい。使ったら浴室にある籠に入れておくそうだ。後々洗うことはわかるけど、人に洗われるのは少し抵抗がある。オリーに相談したら魔法が使える人は洗浄してから籠に入れると言われたため僕もそうすることにした。

 次に浴室はとても広くて、なぜか大きなマットが壁に立てかけてあった。水に濡れてもいいものなのだろうが、置いてある意味がわからなかった。

 石鹸もいろいろな種類があったし、香油もたくさんあった。一つ一つ匂いを嗅いだら甘い花の匂いがするものが多かった。

 僕が香油の匂いを嗅いでいると、オリーが僕を後ろから抱きしめてきた。

「誘っているのか?」

「ち、ちがうよ!どんな匂いかなって思っただけだよ!」

「かなり種類を用意してくれたようだな。流石に媚薬入りはないが……」

 オリーは香油を眺めてから、壁に立てかけてあるマットを見るとニヤリと笑って僕のシャツボタンをプチプチとひとつずつ外していった。

「え!?何してるの!?」

「いや?疲れた体を癒してやろうと思ってな。わざわざマッサージするためのものも置いてあるし、疲れた体を癒してやる」

「んっ…それは嬉しいけど」

 本当にマッサージなのかな?っと疑問に思いながら、確かに体は強張っているし揉んでもらえれば楽になるかもしれない。僕は少しだけ疑う心を持ちながらも、オリーの手を止めずに自分でも服を脱いで全裸になった。

「じゃあ。ここの上でうつ伏せで待っててくれ」

「わかった」

 オリーは僕の服を全て脱がせて浴室の外にある衣類用の籠に放り込むと、壁にあったマットを床に敷いた。僕はマットの上にうつ伏せに寝転がっていると、オリーは浴槽にお湯を溜めながら服を全て脱ぎ始めた。

「オリーも脱ぐの?」

「ああ。ついでに風呂に入ろうと思ってな」

「ああ、なるほどね」

 オリーは全て服を脱ぐと、服を浴室の外の籠に入れてから、防音の魔法をかけた。そして香油がある棚から大きな瓶と石鹸を手に取って僕のところにやってきた。

「じゃあ、背中からやるからな」

「んっ」

 オリーの声はどこか優しい。本当に僕のためにしてくれるつもりなんだなっと感じた僕は少し安心してオリーに身を任せることにした。目を瞑って待っていると、トロッとした少し冷たいものが背中に垂らされた。ある程度背中に垂らされると、大きな手がゆっくりと僕の背中を撫で始めた。

「力加減はどうだ?」

「大丈夫。気持ちいいよ。上手だね」

「何でもできる方がいいと父上に言われてな」

「へー」

 僕は大きな手が背中を行ったり来たりするたびに何か凝り固まったものが流れていくような感覚を覚えた。その感覚が気持ちよくてウットリしていると、オリーの手が段々下に下がってお尻を下から上にこねるように触り始めた。

「んっ…お尻も気持ちいい」

「座ってばかりだったからな。ここも疲れてるんだろう」

「んー……ふぁぁぁ。気持ちよくて眠くなってきた」

「寝ててもいいぞ」

 触られるたびに体が少しずつポカポカと暖かくなってきた。その感じが眠気を誘ってきて、オリーが僕の太ももを触り始めた頃には瞼が重くなり始めていた。

 でもまだ眠ってはいなくて、手が動くたびに聞こえる少し粘着質な音やオリーの体温。そして触られている場所が暖かくなる感じに意識を向けていた。浴槽にためていたお湯を止める音がした頃に僕は声をかけた。

「気持ちい…」

「足は念入りにしないとな。かなり硬い」

「んっ…すごくいいよ」

 触られているふくらはぎは少し痛いくらいだけど、それがまた気持ちよかった。足の裏も揉むように指圧してくれるたびに痛い場所があったが、それもまたとても良かった。

「次は仰向けだな」

「ん、わかった」

 ウトウトしていてボーッとしている頭のまま仰向けになると、オリーが少し含み笑いをしているような声で話しかけてきた。

「そんなに気持ちが良かったのか?」

「ん、気持ちよかったよ」

「そうか」

 僕は仰向けになっても瞼が重くて目を開けていられないから、オリーがどんな顔をしているのかは見えなかった。オリーは僕のお腹にトロトロと香油を垂らすとゆっくり胸元を撫で始めた。

「んっ…まって…あっあ…そこは凝ってないよ」

「そうか?触るたびに硬くなってるぞ?」

「ああ!やぁ…違うもん」

 オリーの手は撫でるように触りなら胸元の突起を刺激するように触り始めた。滑りがいいのもあるが、突起の周りを撫でられるたびに体にビリッとした刺激がくる。それがくるたびに突起が敏感になってきて、オリーが突起を触るたびに股間が凄く熱くなるのを感じた。

「ぁっ…んっ…んん…」

「ああ。下もなんだか凝ってきたな」

「ちょ、それは違…あっあああ!」

 オリーはニヤつくような声を出すとカプリと僕の硬くなったモノを咥えるとチュウッと吸い始めた。その刺激がすごくよくて僕はビクビクっと体を震わせ始めた。

「あっあっ、ああ、きも…ち…はぁあん」

 僕の弱い場所を熟知しているオリーはヌルヌルした手で僕の内腿を撫でながら頭を上下に動かし始めた。頭はすでにウットリして溶けていたからか、僕は素直に刺激を受け入れ始めた。

「ぁっああ、でちゃ…あっあっあっ、あああ!」

 出そうになるとオリーは僕の硬いものを吸い上げながら頭を動かし始めた。僕はその刺激であっという間に絶頂に達して、オリーの口の中にビュルビュルっと勢いよく精を吐き出していた。

「はぁ…はぁ…オリー…」

「ゴクッ…はぁ、濃いな。ここにくる間お互いに疲れて宿では寝てるだけだったからな」

「んっ…僕もする?」

「いや。それは今度。今は抱かせてくれ」

 僕は重い瞼を動かして目を開けると、オリーは僕の足を掴んで大きく広げていた。そして僕の蕾に指を差し込むと魔法をかけて綺麗にしていた。ヒダは石鹸を泡立てて少し洗って、浴槽にためておいたお湯で泡を流すと熱く硬いモノを僕の蕾にあてがってきた。

「後で僕もオリーにしたい」

「魔道具をつけてないからそれは今度だな」

「あっあっ、じゃ…つけ…あああ、はいって…きた…はあっあっ」

「くっ、気持ち…いい…」

 話してる最中なのにオリーはゆっくりと硬いモノを僕に埋めていった。久しぶりの感覚に体が悦びで震えて、それだけで快感の波に乗りはじめた。

「あっあっ、ああ、いい!…ああ!」

「ハァハァ…アーシェ…アーシェ」

 オリーは腰を振りながら僕に覆い被さると抱きしめながら唇に唇を合わせてきた。チュッチュッっと口付け合いながら快感を貪っていると浴室に反響して音が響いていた。

 全ての音が僕に耳から快感を与えてくる。興奮して体が熱くなってくるのを感じ、自分のモノが硬さを増していることを感じながらオリーの口付けを貪った。

「ちゅっ…はぁっああ、いいよ…いい…あっあっ、きもち…あっあああ!」

「ハァハァ…愛して…る」

「あっあっ、ぼく…も…ああん!あいし…てるよ…あっあっあっああ、だめ、そこばっ…ああ!出ちゃう…出ちゃう!」

「っく…俺も限界だ、一緒に…」

「あっあっあっ、あっあっあっ、あああ!出ちゃうよ!ああああ!!!」

 僕の限界を察したオリーは僕の弱い場所を重点的に刺激して激しく腰を振り始めた。僕は与えられる快感に体を震わせ、絶頂に達してビクビクっと体を震わせると硬いモノから何も出さずに絶頂に達した。オリーは僕の蕾が締まって達したことを察知したのか、奥にグリグリと先端を押し付けて奥に向かってドクドクと熱い精を吐き出した。

 その感覚がまた気持ちよくて、僕はまた何も出してないのにビクビクっと快感で絶頂に達していた。

「あっあっあ…」

「…ふぅ…。溶けた顔も可愛いな。出さずに達するアーシェはかなり色っぽい」

 口を半開きにして快感に浸っている僕を見ながらオリーはウットリとした声で話しかけてきた。



 結局、オリーは浴室で僕を何度も抱いた。僕の意識が飛んだ頃にやっとやめた様子で、丁寧に僕の体と頭を洗ってから外に出たらしい。

 僕が気がついたのは次の日の朝で、裸でお互いに抱き合ってベッドで寝ていた。

 起きて、朝食を部屋に運んでもらってボーッとしたままオリーのシャツだけをきた僕は、部屋に備え付けられたテーブルの椅子に座って朝食を食べていると、部屋にノックもなく勢いよくフロラさんが入ってきた。僕はその姿をボーッとしながら眺めると、フロラさんは僕の様子を見てオリーにプリプリと怒り始めた。

「ノル!」

「なんだ?朝から…」

「今日は夕食までにはアシェル君を離しなさいよ!いいわね!ああ、アシェル君かなり疲れた顔をしてるわ。ノルに好き勝手されたのね…。後で疲れが取れる薬湯を運ばせるわね。苦いけど魔法では回復しない体力が回復した感じになるのよ!私も激しくした日はよく飲むの。一口でも飲めば効果があるから飲むのよ!」

「ふぁい」

「じゃあ、私はお茶会に行くからまた夕食の時にね!」

 フロラさんは言いたいことだけ言って部屋から出て行った。突風のように現れるフロラさんの猪突猛進ぶりは少しだけ僕の眠気を飛ばしていった。

「フロラさんってすごいね」

「そうだな。こっちのことを気にかけてくれるのはいいんだが、押しが強い。優しい奴なんだが、少しばかり勢いがあってな。チャーリーのおっとりした感じがなかったらこの家はせかせかしてただろうな」

「あー、なるほど。チャーリーさんはフロラさんを抑える釘みたいな役割なんだね。いい夫婦関係だね」

 僕達はモグモグと食べながら、去っていった綺麗な花びらを纏わせた突風について話し合った。

 フロラさんはいるだけで花を踊らせるような風を吹かせる人だった。彼女が僕達の子供を産んでくれると考えても、産めないことで感じる嫉妬や妬みなんて感じなかった。

 むしろ、彼女なら任せても大丈夫な気がした。何故なら僕達の子を受け入れ、そして周りを巻き込んで大事にお腹で育ててくれるのがなんとなく想像できたからだ。
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