【完結】あの奇跡をもう一度

あさリ23

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始まった新生活

芽生える気持ち※

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 ピチチピピピ ピチチリリチチピピピー

 とても下手くそな鳥の歌声が聞こえてきた。僕の部屋の近くの木々に停まって朝から歌の練習だろうか。

 いつも鳥の鳴き声で起こされていたため、ちょっとした共通点にフッと心が安らいだ。そして、僕はゆっくり目を開けて、僕を抱きしめて眠っているオリバーさんの寝顔をボーッと見上げた。

「…何で僕を抱きしめて寝てるんだろう、この人」

 モゾモゾと動いて腕の中から逃げ出そうとすると、ギュッと抱きしめられて身動きが取れなくなってしまった。

 昨日の僕は近すぎる距離感がいいとさえ思っていたけど、今の僕はその距離感が面倒になっていた。

「僕ってこんなに心の中がコロコロ変わったっけ…。うーん。いや?変わってないけど、今の状況が面倒なだけかな。そもそも同僚を抱きしめて寝てるってどうなの?昨日だって自分の色を付けろとか冗談言うし。この変な距離感が変なことを言わせてるのかな。そうだとしたら、真に受けないでおくしかない」

 自分の心の声と会話をして気持ちを理解すると、僕はオリバーさんの両頬を両手の指先で掴んでムニムニと摘んで話しかけた。

「朝です。オリバーさん。えっと、赤の7ですよ。起きてください」

「んっんん…」

 僕に頬をつままれても美形なのは変わらない。僕はちょっと悔しくて摘む力を強めて、声を大きくして話しかけた。

「オリバーさん!起きてください!」

「んっんん…あ…しぇる…?」

「そーですよ。もう朝ですよ?今日は外に出かけるんでしょう?僕、食料以外に衣類もみたいんです」

「…ぅー…もう少し…」

「ダメです」

 子供のように駄々をこねるオリバーさんに可愛さを感じながらも、僕は頬を摘むのをやめなかった。オリバーさんの眉間はだんだん皺が出来ている。頬の違和感を感じてうまく寝られないようだ。

 この人はなんて言ったら飛び起きるのだろうか。弱点なんてわからないし、嫌いなものも知らない。でもこのまま、痛みを与え続けるのも嫌だった。僕はそっと頬から手を離して、赤くなった両頬にチュッと軽く口付けた。するとオリバーさんの眉間の皺は無くなって、少しだけ眉尻が下がった。

「起きてください」

「もっと」

 オリバーさんは僕を抱きしめて、頬を僕の頭の上にスリスリと擦り寄せながら甘える子供のようの呟いた。

 何をもっと?えっと…もしかして頬への口づけ?

 家族にしているような感覚で僕は無意識的に口付けたようだ。おそらく幼いエミリーが怪我をするたびに、慰めるように頬に口付けていたからだろう。

 可愛い子供だと思ってしまうと、庇護欲をそそられてしまう。僕より20も年上なのに、この人は時々僕よりも幼くなる気がする。

 やっぱり、母親の愛が恋しいからかな?でも僕は母親じゃないから、代わりにはなれない。

 スリスリと擦り寄せながらも夢の世界に入ろうとウトウトしているオリバーさんを見つめて、僕はエミリーにしているようにチュッチュッと頬に口付けて、オリバーさんの頭を撫でて話しかけた。

「良い子はもう起きる時間ですよ」

「んっ…」

 頭を撫でられてヘニャリと嬉しそうに笑うオリバーさんは、本当に子供だった。

 可愛い。僕が守ってあげたいな。

 そんな気持ちが沸々と湧き上がってくると、元々あった想いが形を作り始めた。でも、まだ僕の中では存在感が薄いため、その気持ちがどんなものかはわからなかった。

「ほら、起きて…。起きないと先にご飯食べますよ?」

「…んっ…やだ。食うのは俺」

「ご飯は一緒に食べるものでしょう?1人だけ食べないでください」
 
「…食いたい?」

「お腹空いてるから当たり前でしょう?」

 食い意地が張った発言にフーッとため息をつくと、ゆっくり瞼が開いて紫の瞳が僕を見つめてきた。何度か瞬きを繰り返してから、僕の体をじっと見つめて何かウットリしたような顔になっていた。

「な、なに?」

「朝起きて隣にお前がいるの、いいな」

 オリバーさんは、まだ寝ぼけてるのかいつもならしないようなニコニコとした笑顔で、僕のお尻を両手で掴むと揉み始めた。

「ちょ!何して…」

「食べる」

「は?ちょ、あ!手を入れないでください…ぁう…」

 オリバーさんの片手は僕の寝巻きのズボンの中にニュルンっと侵入してくると、寝起きで少し反応していた僕のモノを触り始めた。

「食べて良い?」

「…ぁっ…だめ、朝から…ダメです。あう!強く握らないで!ああっ、動かし…ちゃ、だめ!」

「でもここは俺に蜜をくれるって」

「いって、ま…せん!ぁっあ…先端をグリグリ…やめ…ぁあ」

 与えられる刺激に体が震える。頭の中は出す事でいっぱいになってくる。オリバーさんも男だから、男の僕の弱い場所がわかるようで、うまく刺激を与えてきた。

「ぁっあ…やっ…でま…すから…もう、はな…うう」

「出る?わかった」

 オリバーさんはモゾモゾと動いて布団の中に潜っていった。そして僕のモノをズボンから取り出して、カプリと咥えて搾り取ろうと刺激を与えてきた。

「あっああ…やっ…そこ、だめ!っあああ」

 弱い裏側を念入りに刺激されながら、何度も抜き差しされると快感が一気に絶頂に達して僕はオリバーさんの口の中にドクドクと熱い精を放った。

「んっ…煙草なしでも、うまい」

「はぁ…はぁ…朝から、何を…して」

「朝から隣にお前がいると思うと、なんか興奮してきた」

「え?ちょ!待って…魔道具取らないでください!あっあ」

 オリバーさんは横向きで寝ていた僕の体を仰向けにさせ、ズボンと下着を剥ぎ取った。そして両足を掴んで股を開くとお尻にあった魔道具をズルリと抜いた。僕は抜かれた感覚で昨日の快楽をすぐに思いだしてしまった。そして、僕を狙う狼に美味しく食べてもらいたい兎になっていた。

 ピタッと熱いモノが蕾に当たると、期待で体が震えた。でも、まだ僕の頭に残っている何かは溶け出す前にオリバーさんに待ったをかけた。

「あ、まって…」

「待てない」

 オリバーさんはハァハァと息を荒くしながら硬いモノを一気に僕の中に入ってきた。一瞬で目の前に火花が散って、僕の体はビクビクと震えた。

「あああ!やっ…あっあ…ぁあ」

「ずっと入ってたから、更に柔かないな」

 お互いの肌がぶつかるたびに音が鳴る。女性じゃないのに、結合部が濡れていく。オリバーさんの動きと刺激が強まるたびに僕は絶頂に向かっていった。

「ぁぁあ…あっぁ…あっ…おりぃ…ば…さっあん」

「アシェル…美味しい」

 快感に喘ぎながらオリバーさんを見つめると恍惚とした顔で僕を見つめながら腰を動かしていた。僕を美味しく食べている様子を見てしまうと、僕の中はオリバーさんを取り込もうとキュウっと締め付けた。

 ああ。狼さんは僕に夢中だ。早く僕を骨ごと食べて。そして血肉に…

 僕もウットリとしながら快感に喘いでいると、オリバーさんは腰を動かしながらニヤッと笑った。

「くっ…そんなに俺が…欲しいか?」

「あっああ…ほし…いっ…あっああ、はげし…あっあああ」

「まるで俺がっ…食われてる…ようだ。ああ、もうでる。だす…ぞ」

「あっあっあっ、きて…あっあっあん…あ!そこ、あああ!」
 
 オリバーさんは腰の動きを早めながら僕が1番弱い場所を攻め立て、僕に快感を与えて続けた。あっという間に絶頂に達して、僕は自分のお腹に向かってピュルルっと白い液体を放った。

「ぁぁ…でる…でる…くっ」

「あっあっ…ああん…あつぃ…の…でてる」

 僕が出した余韻に浸っている間にオリバーさんは更に腰を動かして、ドクドクと僕に熱い精を注いだ。僕は出された余韻にも浸ってウットリと夢心地になった。オリバーさんはハァハァと興奮したように僕を見下ろして、お腹についている白い液体を掬って舐めた。そして、何かを思い出したような顔になって口を開いた。

「そうだ。魔力流す練習しなきゃな。繋がってるところから今できるか?」

「んっ…できる」

 僕はウンウンと頷いて徐々に硬さを失っていくモノにお腹の奥から魔力が流れていくような感覚でオリバーさんに注ぎ始めた。

「上手い上手い。そのまま流してろよ?」

 ニヤッと笑ったオリバーさんは腰を揺らして僕に刺激を与え始めた。

「ぁっあ…ぁあ…やぁ」

「ほら、集中しろ」

 どんどん硬さを増していくモノは僕に快楽の波に
乗せていく。乗せられながら、魔力を渡しているとそれだけで僕は達してしまいそうになっていた。

「ぁあ…やぁっ…でちゃ…あっああ」

「まだダメだ」

 オリバーさんは僕のモノをギュッと掴んだ。出しそうになっていた勢いが萎んでいくが、出したい欲求は消えなかった。

「だし…たぁ…い…あっああ」

「ダメだ」

 どんどん激しくなる動きに僕の目の前がチカチカとなって、頭の中は出す事でいっぱいだった。でも、魔力を流す感覚も気持ちよくて止められない。ジワジワと抜けていくような感覚に、ガツガツと入ってくる感覚が混じり合うほど気持ちが良かった。

「ああ!やぁ!…あっあっ…だめ…でちゃ…あああ!」

 堰き止められていても、止められなくて高まった快感が頭から抜けていくような感覚を覚え、体を弓形にそらして達した。魔力はそれと同時に勢いよく流れた感覚を覚えて、ずっと出しているような快感に体を震わせた。オリバーさんは一旦腰を動かすのをやめて、僕の様子を伺っていた。

「ああ…あああ…」

「大丈夫だ。まだここから出てない」

 快感の余韻が強くて目の焦点が合わず、オリバーさんを見つめたくても体と頭が動かなかった。何を言われているのかも理解できないまま、僕の体の中に魔力が注がれる感覚を覚えた。

「ぁああ…きてる…あっ」

「次は返すぞ」

 オリバーさんは動きを再開してどんどん僕に快楽と魔力を与え始めた。与えられる感覚にずっと何かを出し続けているような快感を感じて、僕の頭は完全に蕩けきった。

「あっああ、いい…きもち…きもちい!」

「…ああ、またそんなに…締め付け、るな…くっ。お前は…」

「あっああっあ…らめ…でちゃ…れちゃう!」

「いいぞ。魔力も一気に注いで…やる」

 オリバーさんは僕のモノを握る手を離さないまま、ガツガツと腰を振って僕に更なる快感を与えた。弱い場所を刺激されると、ビクンっと体が震える。その度に目の前は火花が散るし、僕は出しているような感覚を覚えて喘ぎ続けた。

「ああ!…あっああ!らめ…らぁ…はぁあああん!」

「…だす、ぞ…」

 どんどん押し寄せる快感に僕の欲求も高まる。オリバーさんは僕が絶頂に達する瞬間に僕のモノを握る手を離して、僕の弱い場所を突いて腰を振ってきた。

「ぁああ!れちゃ、ああああ!」

 ドンっと強めに突かれると、僕のモノから勢いよく白い液体が出て、僕は高みに達した。顔に何かついた気がするけど、そんなことを気にする余裕はなかった。

 堰き止めてきたものがなくなって、放出した瞬間の快感は大きく、僕はビクビクと体を震わせた。

「くっ…」

「あ、あああ…きて…るぅ」

 オリバーさんは僕の奥にドクドクと熱い精を放つと、残った分を一気に僕に返しきた。抜けて行った感覚と押し寄せるように入ってくる感覚に快感を覚えて、僕はウットリした。

「はぁ…はぁ…あとは、口でする練習すれば…一通りできるな」

「…んっ…口…したら、おわり?」

 トロンっとしたまま見つめると、オリバーさんは妖しく笑っていた。その表情にドキンッと胸が高鳴った。

「それはどうかな。お前の体は美味すぎる。生徒に食わせるのがもったいないくらいだ」

「僕、おいし?」

「ああ。なぁ、男にここを使わせるのは本当に緊急事態だけにしろよ?」

「んっ…あい」

 トロンっとしたまま頷くと、オリバーさんはうれしそうにほほえんでから僕の中から抜けて行った。

「…変な気分だ。女としてもこんな気分になったことがないな」

 オリバーさんはブツブツ呟きながら2人の体を魔法で綺麗にして、僕の蕾に魔道具を差し込んだ。僕は余韻に浸って目を瞑ってオリバーさんの呟きに耳を傾けた。

「満たされる感覚なんて、母親の遺物を眺めてるときぐらいなのにな」

 フーッと大きく息を吐いたオリバーさんは、微睡んでいる僕の隣に寝転がって抱きついてきた。

「くっつくと落ち着く…この白も匂いも…」

 僕はオリバーさんの呟きを聞きつつ、スーっと意識を手放した。
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