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始まった新生活
変化する僕※
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次の日。朝起きてイーサンに身支度を整えてもらった。リボンの色は毎度青を選ぶからか、青でも色合いが違うものを今回を用意されていた。せっかくだったから今日は僕の瞳によく似た色にした。
僕はイーサンに髪の毛を触られながら、明日はついに土の日であることを思い出し、一つ浮かんだ疑問をイーサンに話しかけた。
「イーサンは明日は休みだよね?」
「左様でございますね。しかし御用があればベルを鳴らして下さい。国民に定められた休日ではありますが、仕事によっては働いている人はおります。学園は完全にお休みになりますが、市場も休日に自国民が店を開ける場所もありますから」
「そ、そうなんだ。この国全てが止まってるのかと思った。じゃあ、お休みは決まってても人によるんだね。でもイーサンをお休みの日に呼び出すのはちょっと…。あと休日はオリバーさんの研究を手伝うことになるんだ。食事とかってどうしたらいいのかな?」
「そうですね…。市場で召し上がるか、収納にお食事が入った籠ごと保管されるかでしょうか。食堂はお休みになりますので」
「そっかぁ…。じゃあ、2日分の食事を保存しておきたいから手配してもらってもいいかな。僕まだ何もわからないし」
僕が首を傾げながら肩越しに振り返ると、イーサンはニコッと嬉しそうに微笑んで話した。
「勿論でございます。アシェル様のお役に立てることならば、喜んでさせていただきます。よろしければ今後は毎週魔の日の夜に2日分の食糧が届くように手配いたしましょうか?」
「あ、はい。よろしくお願いします」
「はい。初めてのご要望ですので、張り切ってご用意いたします」
イーサンはニコニコと笑って嬉しそうだった。確かに僕はあまりイーサンに用事をお願いしない。優秀だというイーサンは僕にはもったいない使用人だった。
その後、イーサンに連れられて食堂に行った。今日はエラさんはいなかったし、特に誰かに絡まれることはなかった。のんびり朝食を食べてからイーサンに声をかけて職場に向かった。
「おはようございます」
扉を開けて室内に入ると、甘い香りが漂っていた。オリバーさんはこちらに背を向けてデスクで何か作業をしながら煙草を吸っていたようだ。
「おはよう」
作業を止めて、振り返って僕に微笑んできたオリバーさんは挨拶をするとまた作業を始めた。
僕は自分のデスクの椅子に座って、左側にいるオリバーさんの手元を覗き込んだ。木を削っているようだった。それは平べったい円盤にやじりのようなものがくっついている形状をしていた。やじりの部分のデコボコを削って無くしているようだ。見た目はまるで何かを栓するかのようなものだった。
「何を作ってるんですか?」
「明日使う魔道具だな」
「…何に使うんですか?」
「それは明日のお楽しみだ。よし、これくらいならいけるかな」
オリバーさんは出来上がったものに、洗浄魔法と指定防御魔法、形状変化の呪文を唱えて魔法付与をしていた。
「防御は指定ですか?何を指定したんですか?」
僕は魔道具作りを初めてみたため、興味津々でオリバーさんの手元を見つめて質問した。
「水分と腐食だな」
「へー」
形状変化の付与があるからか、出来上がった魔道具は一本の木の棒に変化していた。
「よし、じゃあ練習だな」
オリバーさんは魔道具を収納に入れて、ニヤッと僕に笑いかけた。僕はその言葉でウキウキとした気持ちが一気に萎えてしまった。
僕の表情が変わったことに気がついたオリバーさんは、僕の口に煙草を突っ込んできた。甘い蜜を吸って、口から甘い香りを吐き出すと、煙草を取られてしまった。勢いよく引っこ抜かれて、口が半開きの状態でオリバーさんを見つめるとニヤニヤ笑っていた。
「吸った後の顔は……なんだかいいな」
オリバーさんは煙草を収納に入れると立ち上がって、ボーッとしている僕に近寄るとギラっと瞳を輝かせた。僕を狙うような瞳を見て、僕の頭で危険信号が頭で鳴り始めた。でもこちらが逃げ出そうとする前に、オリバーさんは僕の顎を掴んで前屈みになって口付けてきた。
「んっんん……んっ…」
熱いもので唇を撫でられると、つい開けてしまう。門の周りをなぞられると力が抜けて許してしまう。口付けされてしまったら、僕は逃げられない。
「はぁっ…んっ…んん」
口付けの気持ちよさを知ってしまった僕は抵抗することもなくオリバーさんの熱いものを受け入れ、擦り合わせていた。
「ふぁ…んん…んん…んっ」
じわじわと魔力が僕に注がれていく。その感覚とオリバーさんが僕に与える快感が混じって、とても気持ちが良かった。すでに下半身が熱くて熱くて。今にも爆発しそうだった。
「んっ…ちゅっ…お前はこっちで返してこい」
甘い刺激に酔っている僕から唇を離すと、オリバーさんはしゃがんでズボンから僕の硬いモノを取り出した。
「あっ…」
気がついた時にはすっぽりとオリバーさんの口の中に埋められて、僕のモノを美味しそうに食べ始めた。
「んっんん…ぁっ…ぁあ…だめ…でちゃ」
オリバーさんの頭を右手で掴んで、快感に耐えているとオリバーさんは僕を見上げて紫の瞳をギラギラと輝かせた。
そして早く搾り取ろうとオリバーさんが頭を動かしてジュルルっと吸い上げてくると、僕の頭は出したいという欲求でいっぱいになった。溶けそうになる何かは溶けながら僕に語りかけてきた。
これは、練習。魔力を返さなきゃ。甘い刺激に誘惑されないで。
何かに耳を傾けた僕は、オリバーさんの刺激に耐えながら、硬くなったモノからオリバーさんの口の皮膚に魔力を返し始めた。
「あっああ…ぁっ…だめ…でちゃ…っ…」
返すだけなのに、僕の体から魔力が抜けていく感じが、なんだか熱を吐き出す時と似ていた。僕がオリバーさんの髪の毛を握って、快感に耐えていると、勢いよく強く吸われた。
「ああああっ…あ…ああ……っ…はぁ」
刺激に耐えられなくて、僕はオリバーさんの口の中にドクドクと熱い精を放った。そして体の中からは余分な魔力が一緒に抜けていった。その感覚がまた気持ちよくて…僕は出し切ったあとも、出している最中のような快感を味わっていた。
「うまい」
口からモノを抜いてゴクゴクと飲み干して、僕を見上げるオリバーさんの瞳はまだ熱がこもってギラついていた。僕はまだ現実に戻ってこれなくて、ボーッとしながり見つめ返すと、オリバーさんは僕を見つめながら、だんだん柔らかくなっている僕のモノをペロペロと舐め始めた。
「ぁっ……だめ…です。もう…ぅぅ」
刺激の余韻に浸っていた僕はすぐに快感を拾ってしまった。オリバーさんの口の中を知ってしまった僕の体はすぐに欲しいものを求めてどんどん反応し始めた。
「ぁっ…だめ…2回なん…て…はう」
「もっと欲しい…」
オリバーさんはまた僕のモノを食べるとさっきより強めに刺激を与えてきた。僕のモノをザラザラした熱いものが這って、戯れつき始める。更なる刺激の強さに僕は頭が真っ白になってきた。
「ぁぁ…あっ…あっ…きも…ち…ぁあ」
僕の頭にあったものは完全に溶けてしまったようで声が聞こえなくなった。僕はオリバーさんがくれる刺激の波に自分で乗っかって、どんどん高波になるように刺激を求めた。そして、掴んでいたオリバーさんの頭をグッと下に押さえつけた。
「はぁう……ぁあああ……でて…る」
さっき出してばかりなのに、僕はすぐに絶頂に到達してしまい、ドクドクとオリバーさんの口の中に精を放っていた。一緒に体から魔力が抜けていく感覚を覚えて、また出した後も出しているような余韻に浸っていた。
「んっ…2回目はちょっと薄い甘さになるのか。でもうまい。魔力は返してやる」
オリバーさんは僕のモノを口から離して、ゴクゴクと飲み干してから立ち上がると、ハァハァと息を漏らしている僕の唇に口付けてきた。
「んっ…はぁ…んん…」
口の中に甘い味が広がった。煙草をから味わう蜜よりも甘かった。僕は夢中でその味を舐めとりながら、オリバーさんに魔力を注がれる感覚を味わっていた。
注がれるのも、注ぐのも、気持ちがいい
どんどん求めるようにオリバーさんに食らい付いていると、また熱が集まってくるのを感じた。
「…んっ…ちゅっ…魔力は返ったな。でもここもまた戻ってるぞ。どうする?」
オリバーさんはニヤニヤ笑って僕の硬いモノを右手で掴んで刺激し出した。僕はもう頭が溶けてしまって、気持ちがいいとしか考えられなかった。
「だし…たぁっ…い…あっあっ…」
「飲んでいいか?」
「いいよ…ぁっああ…そんなに吸わないでぇ!」
オリバーさんはしゃがんで、また僕のモノを食べると、2回目よりも激しく刺激を与えてきた。今までの刺激なんて、これに比べたら天と地の差があった。
「あっああ…そこっ…だめ、ぁあああ」
裏側にザラザラしたものが当たってるのが、僕はすごく弱いようでそのまま動かされるてしまうと一気に快感が絶頂に達して、ドクドクと精を吐き出していた。
刺激は強かったが、今回は魔力を無意識的に流すことはなかった。出した後はいつものような余韻だけで、僕はハァハァと息を荒くしながらオリバーさんを見下ろした。
「…3回目はもっと薄くなるのか。量も減るし…物足りないな。初めが一番美味い」
オリバーさんはゴクゴクと飲み込んだ後に、僕の股間を魔法で綺麗にしてからズボンの中に入れてくれた。
「しばらく1人にしていいか?」
「え?」
背もたれにもたれながらボーッとしていると、立ち上がったオリバーさんに話しかけられた。どういう意味なのか理解できず首を傾げてると、オリバーさんが自分の股間を指差していた。
チラッと目線を向けると、そこが大きく膨らんでいた。僕は何がどうなっているのかわかってしまって、カッと体が熱くなった。
…アレも甘いのかな…
「そんな可愛い顔するな。これはまた明日な」
オリバーさんは僕の顔を見てクスッと笑うと、頭を撫でてから浴室と手洗いに通じる扉に消えていった。
「可愛い顔?」
僕はどんな顔をしていたんだろう。あの時は体が熱くなって、冷静になりかけていたのにまた溶けてしまった。何を考えたのか、はっきり思い出せない。
今日は3回も出してしまった。だからなのか、いつもなら出した後にくる、あのやるせないような気分が来ない。むしろすごく満足感があった。
「…なんだろう…これ。変な気分」
なんだか何が満たされたような気分に首を捻っていると、オリバーさんが帰ってきて椅子の背もたれを挟んだ状態で後ろから僕に抱きついてきた。
「疲れたか?」
「つかれ…たかもしれないです。でもなんだか満足感があります」
「それは良かった。明日がさらに楽しみだ」
オリバーさんは僕より頬にチュッチュッと口付けて甘い声で囁いてきた。ギュッと抱きしめられると心も体もなんだか落ち着く。距離感がとか騒いでいたくせに、この心地よさを拒否したいとは思えなかった。
オリバーさんの心地よい体温に包まれると、僕はそのまま意識を失った。
「ん…んん。あれ…」
目が覚めて見えたのは知らない天井だった。上半身を起こして起き上がると、1人用のベッドの上に寝かされていた。
「あれ?もしかして職場の部屋にあるベッドかな」
ローブは脱がされて、扉横の壁にかけてあった。僕はベッドから降りるとローブを掴んで手に持ったまま扉を開けた。
開けた先には見たことがある空間が現れて、僕はホッと息をついた。一歩足を踏み出そうをすると目の前に広がる空間に少し違和感を感じた。
よく見るとオリバーさんは誰かといるようだった。オリバーさんの黒髪はこちらに背を向けている。そして誰かがオリバーさんに向かって立ったまま前屈みで近寄っていた。
「ぁっ…せんせ…」
「もう終わりだ。魔力はある程度戻っただろ」
「…気持ちよかった。ねぇ、最後までしない?」
「ウッド。お前はいつもそれだな。火の日に満足しただろ?」
「えー?だめ?先生とするの好き。何度しても飽きないもん。私、先生と相性いいと思うの!」
「だめだ。それに予備を持てと言っただろう。頻発するなら予備を増やすしかないぞ。あと俺はお前と相性がいいとは思わないな」
「ちぇっ。ここ以外で魔力をもらっちゃだめなのが悪いんだもん。変な校則なければ、生徒同士でネチョネチョして与えあえばいいじゃん」
「それだとお前らはさらに無理するだろ。わかってるだろうが、学校卒業するまでは無理だぞ。入学の時に契約してるからな」
「はぁ。つまんなーい。もう今日は授業休んで、使用人さん捕まえよっと」
「あいつらも忙しいんだから、ほどほどにしとけよ。あと、休みすぎると留年するぞ」
「わかってますぅ!」
茶髪の女子生徒はこちらに気がつかず、オリバーさんから離れると部屋から出て行った。僕は扉の取手を持ったまま、その場に佇んでいた。
あの子は初めてここにきた時にオリバーさんに抱かれながら魔力をもらっていた子だ。2人の顔が近寄っていたのを考えると、今回は口づけでの譲渡だったようだ。
何度も体を重ねたような口ぶりに僕はモヤモヤした。モヤモヤは満たしていた何かをどんどん取り除いて、ドシッと僕にのしかかった。
なんだか…辛い
僕は部屋の中に入らずに扉をしめて、ローブを扉にかけると再びベッドの中に潜った。チラッと時刻をみると赤色の11だった。
ズーンっとした気持ちでいると、扉が開いてオリバーさんが顔を覗かせた。
「起きたか?」
「寝てます」
僕は布団の中に潜って体を丸めて、返事を返した。
「起きてるじゃねぇか」
「体が辛いので寝てます」
「無理させたか?」
心配そうな声でオリバーさんは近寄るとベッドサイドに腰かけて、僕の背中を布団の上から撫で始めた。
「アレで辛いんじゃないので、それは大丈夫です」
「じゃあなんだ?」
「…よくわかりません。急に重くなったんです」
「昼はどうする?持ってきてやろうか?」
「………はい」
「じゃあ、食べられそうになったら出てこいよ。あっちに置いておくからな」
オリバーさんは背中をポンポンっと叩くと、部屋から出て行った。
僕はオリバーさんの顔を見たくなかった。なぜかはわからないけど、見たら涙が出そうな気がしたからだ。
赤の1までベッドでゴロゴロして、心が落ち着いた頃にベッドから抜け出して隣の部屋に移った。
僕のデスクの上には簡単に食べられる山盛りのサンドイッチが置いてあった。オリバーさんは自分のデスクで仕事をしてるようだ。
オリバーさんの横顔を見ても、僕の心は落ち着いていた。僕はホッと息をついてから自分のデスクに向かって歩いた。僕に気がついたオリバーさんはニッと笑って声をかけてきた。
「顔色は良さそうだな。食えるだけ食え」
「はい」
椅子に座ってデスクに向かうと、サンドイッチを手に取ってもぐもぐ食べた。お腹がいっぱいになるくらい食べると、オリバーさんが横から手を伸ばしてお皿を奪った。
オリバーさんは皿に残っていたサンドイッチをむしゃむしゃと食べながら、仕事をしはじめた。
僕はしばらくオリバーさんの横顔を眺めてから、本棚から本を取り出して今日はデスクで本を読んだ。
なんだか離れたくなかったからだ。
その後は何もなく、青の5になった。本棚に本を戻していると、帰り支度をしているオリバーさんに話しかけられた。
「明日は赤の9にはお前の部屋に行く。食事は外で食べるよな?」
「あ。イーサンに2日分の食料を調達してもらうので、外に行かなくても大丈夫です。毎週魔の日に用意してくれるそうです」
「じゃあ、俺は飲み物でも持っていくか」
2人で扉から出ると肩を並べて歩き始めた。オリバーさんはツンツンっと僕の手のひらを指で突いてきたため、僕はサッと手を隠した。オリバーさんはクスッと笑ってから話しかけてきた。
「…明日は泊まってもいいよな?いや、毎週休日は泊まり込みだ。決定」
「僕の意見なんて初めから聞く気ないじゃないですか」
「そんなことはない。拒否すればやめた。でもしなかったから決定な」
「…はぁ」
オリバーさんは何故か上機嫌で歩いていた。僕はあんなに辛い気持ちになったのに…。
そして僕の心と今後の距離感が心配になりつつも、楽しみに思っている僕がいることに気がついた。
なんで嬉しいのだろう
考え事をしながら歩いていると、オリバーさんが声をかけてきた。
「俺はこっち。また明日」
「はい。また明日」
オリバーさんは僕の頭を撫でてから自室の寮に向かって歩いて行った。僕はその背中をしばらく眺めてから自分の部屋に戻った。
イーサンは2日分にしては多い量を用意してくれた。パンやチーズなどすぐつまめるものや。お肉やスープ、果物といった調理済みのものまで用意してくれた。
僕はありがたく料理が入った籠数個を収納に入れた。
夕飯を食べて、湯浴みして、ベッドに入ると少しだけ胸が弾んだ。
オリバーさんにもらった蓄積魔導に少し魔力を込めてから、僕はウキウキする心のまま眠りについた。
僕はイーサンに髪の毛を触られながら、明日はついに土の日であることを思い出し、一つ浮かんだ疑問をイーサンに話しかけた。
「イーサンは明日は休みだよね?」
「左様でございますね。しかし御用があればベルを鳴らして下さい。国民に定められた休日ではありますが、仕事によっては働いている人はおります。学園は完全にお休みになりますが、市場も休日に自国民が店を開ける場所もありますから」
「そ、そうなんだ。この国全てが止まってるのかと思った。じゃあ、お休みは決まってても人によるんだね。でもイーサンをお休みの日に呼び出すのはちょっと…。あと休日はオリバーさんの研究を手伝うことになるんだ。食事とかってどうしたらいいのかな?」
「そうですね…。市場で召し上がるか、収納にお食事が入った籠ごと保管されるかでしょうか。食堂はお休みになりますので」
「そっかぁ…。じゃあ、2日分の食事を保存しておきたいから手配してもらってもいいかな。僕まだ何もわからないし」
僕が首を傾げながら肩越しに振り返ると、イーサンはニコッと嬉しそうに微笑んで話した。
「勿論でございます。アシェル様のお役に立てることならば、喜んでさせていただきます。よろしければ今後は毎週魔の日の夜に2日分の食糧が届くように手配いたしましょうか?」
「あ、はい。よろしくお願いします」
「はい。初めてのご要望ですので、張り切ってご用意いたします」
イーサンはニコニコと笑って嬉しそうだった。確かに僕はあまりイーサンに用事をお願いしない。優秀だというイーサンは僕にはもったいない使用人だった。
その後、イーサンに連れられて食堂に行った。今日はエラさんはいなかったし、特に誰かに絡まれることはなかった。のんびり朝食を食べてからイーサンに声をかけて職場に向かった。
「おはようございます」
扉を開けて室内に入ると、甘い香りが漂っていた。オリバーさんはこちらに背を向けてデスクで何か作業をしながら煙草を吸っていたようだ。
「おはよう」
作業を止めて、振り返って僕に微笑んできたオリバーさんは挨拶をするとまた作業を始めた。
僕は自分のデスクの椅子に座って、左側にいるオリバーさんの手元を覗き込んだ。木を削っているようだった。それは平べったい円盤にやじりのようなものがくっついている形状をしていた。やじりの部分のデコボコを削って無くしているようだ。見た目はまるで何かを栓するかのようなものだった。
「何を作ってるんですか?」
「明日使う魔道具だな」
「…何に使うんですか?」
「それは明日のお楽しみだ。よし、これくらいならいけるかな」
オリバーさんは出来上がったものに、洗浄魔法と指定防御魔法、形状変化の呪文を唱えて魔法付与をしていた。
「防御は指定ですか?何を指定したんですか?」
僕は魔道具作りを初めてみたため、興味津々でオリバーさんの手元を見つめて質問した。
「水分と腐食だな」
「へー」
形状変化の付与があるからか、出来上がった魔道具は一本の木の棒に変化していた。
「よし、じゃあ練習だな」
オリバーさんは魔道具を収納に入れて、ニヤッと僕に笑いかけた。僕はその言葉でウキウキとした気持ちが一気に萎えてしまった。
僕の表情が変わったことに気がついたオリバーさんは、僕の口に煙草を突っ込んできた。甘い蜜を吸って、口から甘い香りを吐き出すと、煙草を取られてしまった。勢いよく引っこ抜かれて、口が半開きの状態でオリバーさんを見つめるとニヤニヤ笑っていた。
「吸った後の顔は……なんだかいいな」
オリバーさんは煙草を収納に入れると立ち上がって、ボーッとしている僕に近寄るとギラっと瞳を輝かせた。僕を狙うような瞳を見て、僕の頭で危険信号が頭で鳴り始めた。でもこちらが逃げ出そうとする前に、オリバーさんは僕の顎を掴んで前屈みになって口付けてきた。
「んっんん……んっ…」
熱いもので唇を撫でられると、つい開けてしまう。門の周りをなぞられると力が抜けて許してしまう。口付けされてしまったら、僕は逃げられない。
「はぁっ…んっ…んん」
口付けの気持ちよさを知ってしまった僕は抵抗することもなくオリバーさんの熱いものを受け入れ、擦り合わせていた。
「ふぁ…んん…んん…んっ」
じわじわと魔力が僕に注がれていく。その感覚とオリバーさんが僕に与える快感が混じって、とても気持ちが良かった。すでに下半身が熱くて熱くて。今にも爆発しそうだった。
「んっ…ちゅっ…お前はこっちで返してこい」
甘い刺激に酔っている僕から唇を離すと、オリバーさんはしゃがんでズボンから僕の硬いモノを取り出した。
「あっ…」
気がついた時にはすっぽりとオリバーさんの口の中に埋められて、僕のモノを美味しそうに食べ始めた。
「んっんん…ぁっ…ぁあ…だめ…でちゃ」
オリバーさんの頭を右手で掴んで、快感に耐えているとオリバーさんは僕を見上げて紫の瞳をギラギラと輝かせた。
そして早く搾り取ろうとオリバーさんが頭を動かしてジュルルっと吸い上げてくると、僕の頭は出したいという欲求でいっぱいになった。溶けそうになる何かは溶けながら僕に語りかけてきた。
これは、練習。魔力を返さなきゃ。甘い刺激に誘惑されないで。
何かに耳を傾けた僕は、オリバーさんの刺激に耐えながら、硬くなったモノからオリバーさんの口の皮膚に魔力を返し始めた。
「あっああ…ぁっ…だめ…でちゃ…っ…」
返すだけなのに、僕の体から魔力が抜けていく感じが、なんだか熱を吐き出す時と似ていた。僕がオリバーさんの髪の毛を握って、快感に耐えていると、勢いよく強く吸われた。
「ああああっ…あ…ああ……っ…はぁ」
刺激に耐えられなくて、僕はオリバーさんの口の中にドクドクと熱い精を放った。そして体の中からは余分な魔力が一緒に抜けていった。その感覚がまた気持ちよくて…僕は出し切ったあとも、出している最中のような快感を味わっていた。
「うまい」
口からモノを抜いてゴクゴクと飲み干して、僕を見上げるオリバーさんの瞳はまだ熱がこもってギラついていた。僕はまだ現実に戻ってこれなくて、ボーッとしながり見つめ返すと、オリバーさんは僕を見つめながら、だんだん柔らかくなっている僕のモノをペロペロと舐め始めた。
「ぁっ……だめ…です。もう…ぅぅ」
刺激の余韻に浸っていた僕はすぐに快感を拾ってしまった。オリバーさんの口の中を知ってしまった僕の体はすぐに欲しいものを求めてどんどん反応し始めた。
「ぁっ…だめ…2回なん…て…はう」
「もっと欲しい…」
オリバーさんはまた僕のモノを食べるとさっきより強めに刺激を与えてきた。僕のモノをザラザラした熱いものが這って、戯れつき始める。更なる刺激の強さに僕は頭が真っ白になってきた。
「ぁぁ…あっ…あっ…きも…ち…ぁあ」
僕の頭にあったものは完全に溶けてしまったようで声が聞こえなくなった。僕はオリバーさんがくれる刺激の波に自分で乗っかって、どんどん高波になるように刺激を求めた。そして、掴んでいたオリバーさんの頭をグッと下に押さえつけた。
「はぁう……ぁあああ……でて…る」
さっき出してばかりなのに、僕はすぐに絶頂に到達してしまい、ドクドクとオリバーさんの口の中に精を放っていた。一緒に体から魔力が抜けていく感覚を覚えて、また出した後も出しているような余韻に浸っていた。
「んっ…2回目はちょっと薄い甘さになるのか。でもうまい。魔力は返してやる」
オリバーさんは僕のモノを口から離して、ゴクゴクと飲み干してから立ち上がると、ハァハァと息を漏らしている僕の唇に口付けてきた。
「んっ…はぁ…んん…」
口の中に甘い味が広がった。煙草をから味わう蜜よりも甘かった。僕は夢中でその味を舐めとりながら、オリバーさんに魔力を注がれる感覚を味わっていた。
注がれるのも、注ぐのも、気持ちがいい
どんどん求めるようにオリバーさんに食らい付いていると、また熱が集まってくるのを感じた。
「…んっ…ちゅっ…魔力は返ったな。でもここもまた戻ってるぞ。どうする?」
オリバーさんはニヤニヤ笑って僕の硬いモノを右手で掴んで刺激し出した。僕はもう頭が溶けてしまって、気持ちがいいとしか考えられなかった。
「だし…たぁっ…い…あっあっ…」
「飲んでいいか?」
「いいよ…ぁっああ…そんなに吸わないでぇ!」
オリバーさんはしゃがんで、また僕のモノを食べると、2回目よりも激しく刺激を与えてきた。今までの刺激なんて、これに比べたら天と地の差があった。
「あっああ…そこっ…だめ、ぁあああ」
裏側にザラザラしたものが当たってるのが、僕はすごく弱いようでそのまま動かされるてしまうと一気に快感が絶頂に達して、ドクドクと精を吐き出していた。
刺激は強かったが、今回は魔力を無意識的に流すことはなかった。出した後はいつものような余韻だけで、僕はハァハァと息を荒くしながらオリバーさんを見下ろした。
「…3回目はもっと薄くなるのか。量も減るし…物足りないな。初めが一番美味い」
オリバーさんはゴクゴクと飲み込んだ後に、僕の股間を魔法で綺麗にしてからズボンの中に入れてくれた。
「しばらく1人にしていいか?」
「え?」
背もたれにもたれながらボーッとしていると、立ち上がったオリバーさんに話しかけられた。どういう意味なのか理解できず首を傾げてると、オリバーさんが自分の股間を指差していた。
チラッと目線を向けると、そこが大きく膨らんでいた。僕は何がどうなっているのかわかってしまって、カッと体が熱くなった。
…アレも甘いのかな…
「そんな可愛い顔するな。これはまた明日な」
オリバーさんは僕の顔を見てクスッと笑うと、頭を撫でてから浴室と手洗いに通じる扉に消えていった。
「可愛い顔?」
僕はどんな顔をしていたんだろう。あの時は体が熱くなって、冷静になりかけていたのにまた溶けてしまった。何を考えたのか、はっきり思い出せない。
今日は3回も出してしまった。だからなのか、いつもなら出した後にくる、あのやるせないような気分が来ない。むしろすごく満足感があった。
「…なんだろう…これ。変な気分」
なんだか何が満たされたような気分に首を捻っていると、オリバーさんが帰ってきて椅子の背もたれを挟んだ状態で後ろから僕に抱きついてきた。
「疲れたか?」
「つかれ…たかもしれないです。でもなんだか満足感があります」
「それは良かった。明日がさらに楽しみだ」
オリバーさんは僕より頬にチュッチュッと口付けて甘い声で囁いてきた。ギュッと抱きしめられると心も体もなんだか落ち着く。距離感がとか騒いでいたくせに、この心地よさを拒否したいとは思えなかった。
オリバーさんの心地よい体温に包まれると、僕はそのまま意識を失った。
「ん…んん。あれ…」
目が覚めて見えたのは知らない天井だった。上半身を起こして起き上がると、1人用のベッドの上に寝かされていた。
「あれ?もしかして職場の部屋にあるベッドかな」
ローブは脱がされて、扉横の壁にかけてあった。僕はベッドから降りるとローブを掴んで手に持ったまま扉を開けた。
開けた先には見たことがある空間が現れて、僕はホッと息をついた。一歩足を踏み出そうをすると目の前に広がる空間に少し違和感を感じた。
よく見るとオリバーさんは誰かといるようだった。オリバーさんの黒髪はこちらに背を向けている。そして誰かがオリバーさんに向かって立ったまま前屈みで近寄っていた。
「ぁっ…せんせ…」
「もう終わりだ。魔力はある程度戻っただろ」
「…気持ちよかった。ねぇ、最後までしない?」
「ウッド。お前はいつもそれだな。火の日に満足しただろ?」
「えー?だめ?先生とするの好き。何度しても飽きないもん。私、先生と相性いいと思うの!」
「だめだ。それに予備を持てと言っただろう。頻発するなら予備を増やすしかないぞ。あと俺はお前と相性がいいとは思わないな」
「ちぇっ。ここ以外で魔力をもらっちゃだめなのが悪いんだもん。変な校則なければ、生徒同士でネチョネチョして与えあえばいいじゃん」
「それだとお前らはさらに無理するだろ。わかってるだろうが、学校卒業するまでは無理だぞ。入学の時に契約してるからな」
「はぁ。つまんなーい。もう今日は授業休んで、使用人さん捕まえよっと」
「あいつらも忙しいんだから、ほどほどにしとけよ。あと、休みすぎると留年するぞ」
「わかってますぅ!」
茶髪の女子生徒はこちらに気がつかず、オリバーさんから離れると部屋から出て行った。僕は扉の取手を持ったまま、その場に佇んでいた。
あの子は初めてここにきた時にオリバーさんに抱かれながら魔力をもらっていた子だ。2人の顔が近寄っていたのを考えると、今回は口づけでの譲渡だったようだ。
何度も体を重ねたような口ぶりに僕はモヤモヤした。モヤモヤは満たしていた何かをどんどん取り除いて、ドシッと僕にのしかかった。
なんだか…辛い
僕は部屋の中に入らずに扉をしめて、ローブを扉にかけると再びベッドの中に潜った。チラッと時刻をみると赤色の11だった。
ズーンっとした気持ちでいると、扉が開いてオリバーさんが顔を覗かせた。
「起きたか?」
「寝てます」
僕は布団の中に潜って体を丸めて、返事を返した。
「起きてるじゃねぇか」
「体が辛いので寝てます」
「無理させたか?」
心配そうな声でオリバーさんは近寄るとベッドサイドに腰かけて、僕の背中を布団の上から撫で始めた。
「アレで辛いんじゃないので、それは大丈夫です」
「じゃあなんだ?」
「…よくわかりません。急に重くなったんです」
「昼はどうする?持ってきてやろうか?」
「………はい」
「じゃあ、食べられそうになったら出てこいよ。あっちに置いておくからな」
オリバーさんは背中をポンポンっと叩くと、部屋から出て行った。
僕はオリバーさんの顔を見たくなかった。なぜかはわからないけど、見たら涙が出そうな気がしたからだ。
赤の1までベッドでゴロゴロして、心が落ち着いた頃にベッドから抜け出して隣の部屋に移った。
僕のデスクの上には簡単に食べられる山盛りのサンドイッチが置いてあった。オリバーさんは自分のデスクで仕事をしてるようだ。
オリバーさんの横顔を見ても、僕の心は落ち着いていた。僕はホッと息をついてから自分のデスクに向かって歩いた。僕に気がついたオリバーさんはニッと笑って声をかけてきた。
「顔色は良さそうだな。食えるだけ食え」
「はい」
椅子に座ってデスクに向かうと、サンドイッチを手に取ってもぐもぐ食べた。お腹がいっぱいになるくらい食べると、オリバーさんが横から手を伸ばしてお皿を奪った。
オリバーさんは皿に残っていたサンドイッチをむしゃむしゃと食べながら、仕事をしはじめた。
僕はしばらくオリバーさんの横顔を眺めてから、本棚から本を取り出して今日はデスクで本を読んだ。
なんだか離れたくなかったからだ。
その後は何もなく、青の5になった。本棚に本を戻していると、帰り支度をしているオリバーさんに話しかけられた。
「明日は赤の9にはお前の部屋に行く。食事は外で食べるよな?」
「あ。イーサンに2日分の食料を調達してもらうので、外に行かなくても大丈夫です。毎週魔の日に用意してくれるそうです」
「じゃあ、俺は飲み物でも持っていくか」
2人で扉から出ると肩を並べて歩き始めた。オリバーさんはツンツンっと僕の手のひらを指で突いてきたため、僕はサッと手を隠した。オリバーさんはクスッと笑ってから話しかけてきた。
「…明日は泊まってもいいよな?いや、毎週休日は泊まり込みだ。決定」
「僕の意見なんて初めから聞く気ないじゃないですか」
「そんなことはない。拒否すればやめた。でもしなかったから決定な」
「…はぁ」
オリバーさんは何故か上機嫌で歩いていた。僕はあんなに辛い気持ちになったのに…。
そして僕の心と今後の距離感が心配になりつつも、楽しみに思っている僕がいることに気がついた。
なんで嬉しいのだろう
考え事をしながら歩いていると、オリバーさんが声をかけてきた。
「俺はこっち。また明日」
「はい。また明日」
オリバーさんは僕の頭を撫でてから自室の寮に向かって歩いて行った。僕はその背中をしばらく眺めてから自分の部屋に戻った。
イーサンは2日分にしては多い量を用意してくれた。パンやチーズなどすぐつまめるものや。お肉やスープ、果物といった調理済みのものまで用意してくれた。
僕はありがたく料理が入った籠数個を収納に入れた。
夕飯を食べて、湯浴みして、ベッドに入ると少しだけ胸が弾んだ。
オリバーさんにもらった蓄積魔導に少し魔力を込めてから、僕はウキウキする心のまま眠りについた。
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